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こんな国会議員がいるのかと、驚いた人物がいる。 自民党の小野田紀美氏だ。 2024年9月24日、私と中川七海は岡山県の吉備中央町に赴いた。その日は町長選の告示日。町内の水道水がPFOAで汚染されたことにどう対処するのか。現職の山本雅則氏を取材するのが主な目的だった。 午前9時からの山本氏の出発式に、岡山の参議院議員として小野田氏が参加していた。政府は吉備中央町のPFOA汚染に対し無関心だ。地元の国会議員として、どのようにPFOA汚染に向き合うのか。中川が小野田氏に声をかけて、コメントを求めた。 ところが小野田氏は取材に応じない。自身の発信は、SNSで行うのだという。中川が食い下がっても、同じことを繰り返す。 小野田氏にプライベートなことを取材したわけではない。国会議員として、地元の水道水がPFOAで汚染されたという重大な問題に、どう対処するかを尋ねただけだ。 ここまで国会議員の質が下がった
米国のミネアポリスで1月7日、移民税関捜査局(ICE)がレネー・グッドさんを射殺した。 グッドさんは米国市民で、3人の子の母だった。6歳の息子を小学校に送った後、帰宅途中にICEの摘発現場に遭遇。ICEの捜査官が近づいた際に車を発進させたところ、頭を撃たれたという。 トランプ大統領は「不法移民の大規模強制送還」を進めており、ICEが摘発を担っている。車の窓ガラスを割るなど暴力的な手法を使うので、批判が高まっていた中での事件だ。 グッドさんの死を受けて、トランプ大統領はSNSに「過激派左派がICEの捜査官を、常々標的にしている」と投稿した。 市民は怒った。ミネアポリスでは「ICEは出て行け」と抗議デモが続いている。ニューヨークやロサンゼルスなどでも抗議デモが起きている。 もし日本で今、同様の事件が起きた場合、米国のような規模で抗議デモが起きるだろうか。高市首相も「違法外国人ゼロ」を掲げている
記録のない国 「国はノックアウト寸前」Tansaが新証拠を入手【いちからわかる国葬文書隠蔽裁判】 2025年12月25日 21時27分 辻麻梨子、渡辺周 Tansaが国を提訴した「国葬文書隠蔽裁判」。第1回の口頭弁論から1年が経ちました。 この裁判で私たちが証明しようとしているのは、国が「ない」と主張している公文書が「本当はある」ということです。 しかし、5回の口頭弁論を経て国は追い込まれています。原告弁護団長で、報道の自由に関する裁判で実績がある喜田村洋一弁護士は、「ノックアウト寸前」と表現します。 Tansaが取材で掴んで提出した証拠と、東京地裁の篠田賢治裁判長が自ら国に切り込む訴訟指揮、そして自由人権協会に所属する5人の弁護士による緻密な作戦。これらが相乗効果を生んでいます。 口頭弁論は大法廷で開かれ、毎回埋まります。「#ないわけないだろ国葬文書」と題して集めているオンライン署名は、
笑顔でご満悦の政治家を、顔にモザイクがかかった19人が囲む。 政治家は、51歳の誕生日を迎えた自民党の小林鷹之政調会長。モザイクの面々は「番記者」だ。小林氏は写真に「お祝いしてくれた番記者さん達と」と説明を添え、メッセージをアップした。 「昨日51歳になりました。何歳になっても誕生日はありがたいものです。多くの方に支えられていることに感謝しつつ、年相応の深みが出るよう研鑽を積んでまいりますので、皆さん、よろしくお願いいたします!」 全く深みのないメッセージだ。自身の臣下のように番記者を従え、写真をアップする行為自体がこの上なく軽い。市井の人たちがこの写真を見た時にどう思うか。そのことに思いが至らない政治家が、与党の政調会長を務めていること自体、政治家の劣化を物語っている。 小林氏を「裸の王様」にした責任は、番記者たちにある。 小林氏から誕生日の記念に集合写真を撮ろうと提案されたら、まともな
山上徹也被告が12月4日、法廷で安倍昭恵さんに謝罪した。初めて遺族への謝罪の言葉を口にしたと、マスコミ各社が報じている。 命を奪った以上、遺族に謝罪するのは当然だろう。山上被告は「安倍昭恵さんをはじめ、安倍元首相のご家族に何の恨みもありません。殺害したことでつらい思いをさせてしまったのは間違いない。私も肉親を亡くした経験があるので」と語った。 だが、山上被告には誰が謝罪するのか。 母親が旧統一教会に多額の献金を続ける中、山上被告と妹は「2人で児童養護施設に逃げれば生きていける」と思い詰める。学校や行政がその状況に気づいて、救いの手を差し出すことはなかった。 希望ある未来は全く描けない。高校の卒業アルバムでは、将来の夢を書く欄に「石ころ」と記した。 2015年には兄が自死した。山上被告は一晩中、遺体の横で「俺のせいだ」と泣いた。 母親は法廷で「徹也は本当は優しい子です。私がちゃんと対応できて
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誰が私を拡散したのか 「裸ローン」が横行 借金の担保に性的動画を要求 「全裸で謝るなら融資するよ」(43) 2025年11月28日 16時50分 辻麻梨子、渡辺周 「お金を貸してあげる」と持ちかけ、その「担保」と称して性的な画像や動画を送らせる加害行為が横行している。 経済的な困窮という状況につけ込んだ、新たな性暴力だ。 加害者は「動画は3本」「身分証の文字がはっきり見えるように」などと具体的な指示を出して動画を撮影させ、個人情報とともに送らせていた。返済しなければ画像をばらまく、という内容の契約書まで準備していた。 Xではある女性が「24時間365日、なんでも言うことを聞くから融資してほしい」と裸で懇願する映像が投稿されていた。本人は「加害者に脅されている」と、助けを求めていた。 加害者が画像や動画を送らせるのは、借金返済の担保とするためだけではない。 ネット上では被害者の画像と身分証が
人質司法 なぜ労組は狙われたのか 「漫然」と勾留を許可、人質司法を温存してきた自分たちを守った判決【大寄麻代裁判長を問う④】 2025年11月21日 16時55分 渡辺周 身柄を拘束し、罪を認めない限り勾留を続ける。労働組合「関西生コン支部」(関生支部)が国家賠償請求訴訟で主張したのは、「人質司法」の不当性だ。冤罪の温床となり、人権を蹂躙する。 人質司法に対する責任を誰が取るのか。 逮捕と勾留を請求するのは警察・検察だが、許可するのは裁判官だ。裁判官がノーと判断すれば人質司法は避けられる。判断基準は逃亡や証拠隠滅のおそれがあるかだ。 関生支部の組合員たちのケースでは、逃亡や証拠隠滅のおそれはなかった。国賠訴訟では、逮捕と勾留を許可してきた裁判官たちの責任を問うた。 しかし、東京地裁の大寄麻代(おおより・あさよ)裁判長が言い渡したのは、「裁判官に責任があるわけがない」と言わんばかりの判決だっ
人質司法 なぜ労組は狙われたのか 大寄麻代裁判長、黙秘権を無視 関西生コン国賠判決、請求を全面棄却【大寄麻代裁判長を問う①】 2025年10月31日 20時45分 渡辺周、中川七海、千金良航太郎 2025年10月31日は、裁判所が黙秘権すら認めないという歴史的な日となった。 労働組合「関西生コン支部」(関生支部)の組合員が延べ89人逮捕された刑事弾圧をめぐり、関生支部が国を提訴した国家賠償請求訴訟の判決で、東京地裁民事第1部は関生支部の訴えを全面的に退けた。裁判長は大寄麻代(おおより・あさよ)氏。 関生支部は、最長644日に及んだ身柄拘束による「人質司法」や、黙秘している組合員に検事が関生支部からの脱退を迫ったことは違法だと訴えていた。刑事事件では、すでに4件12人の無罪が確定している。 ところが判決は、黙秘していた組合員に検事が「反省を促した」と判断。憲法38条が保障する黙秘権すら認めな
地球は丸い。世界に真ん中はない。 だが高市早苗首相はきのうの所信表明演説で言った。 「世界の真ん中で咲き誇る日本外交を取り戻す。絶対にあきらめない決意をもって、国家国民のため、果敢に働いてまいります」 高市首相の根底にあるのは、「強い日本」への憧憬だ。 「必ずや、日本列島を強く豊かに、日本を再び世界の高みに押し上げてまいります」 日本を強国にし、世界の高みに押し上げたい高市首相。過去の戦争で日本に負い目があることは耐えられないようだ。2005年、自身のサイトで「政府歴史見解は、早急に見直されるべきだと思う」と題したコラムを書いている。 漠然とした「戦争責任」を安易に認め、何に対する謝罪かも明らかにせず、自ら現代の外交交渉の足枷とし、謝罪外交・土下座外交に甘んじることは主権国家として実に無責任な姿勢だと言わざるを得ません。アジア諸国に対しても、むしろ無礼な振る舞いでしょうし、「民族責任論」を
公害「PFOA」 ダイキン、従業員のPFOA曝露を初めて認める 通常の「500倍~5万倍」検出、住民向け説明では「健康被害ない」と詭弁 2025年09月11日 22時18分 中川七海 ダイキン工業淀川製作所 ついにダイキン工業が、大阪府摂津市の淀川製作所で、従業員が高濃度のPFOAを曝露していたと認めた。国が公表した血中濃度の平均値の、500倍から5万倍に当たる。 Tansaは、2025年9月8日にダイキンが実施した説明会の記録を入手。工場近隣の一部住民を対象にした説明会だ。ダイキン化学事業部の小松聡部長が、従業員の高濃度曝露を伝えていた。 これまでダイキンは、従業員の高濃度曝露を明らかにしてこなかった。 なぜ、ここに来て従業員の高濃度曝露を認めたのか。 小松部長は住民説明会で言った。 「4桁、5桁の従業員でも、当時、健康影響が出ているというのは確認できませんでしたので、一安心をしたという
誰が私を拡散したのか Apple、児童ポルノ取引アプリ対策に本腰入れず 取材には「オフレコ」提案 日本の警察は10年前に措置要請(42) 2025年08月22日 17時38分 辻麻梨子、渡辺周 米カリフォルニア州・クパチーノにあるApple本社=NHKスペシャル「調査報道・新世紀」取材班撮影 ※実態をより正確に伝えるため、性暴力に関する加害や被害の内容が含まれます。フラッシュバックなどの症状がある方は閲覧に十分にご注意ください。 Appleのデジタル性暴力への対応が、鈍い。 2023年12月、Appleは児童ポルノなど、違法画像の取引に使われていた「アルバムコレクション」というアプリをApp storeから取り下げた。Tansaが本シリーズ「誰が私を拡散したのか」で追及した結果だ。 ところが、Appleが提供する同様のアプリは、まだあった。 「動画シェア」だ。 2019年頃から、Apple
それでも参政党を選びますか 「特攻隊員は英雄」「次に戦うのは私たち」超国家主義に向かう日本社会へ/特攻隊員が書き遺した「恐ろしき哉、浅ましき哉」 2025年08月15日 18時00分 Tansa編集部 特攻隊員の遺影が並ぶ、知覧特攻平和会館の展示=2025年8月13日、鹿児島県南九州市で千金良航太郎撮影 80年前の8月15日、昭和天皇がラジオで戦争をやめると国民に告げた。 8月6日に広島、9日には長崎に米軍が原爆を投下した後のことだった。 日本政府と軍部は、降伏して戦争を終わらせることを決断できずにいた。中立条約を結んでいたソ連による仲介に期待し、より有利な形で戦争を終わらせようとしていたからだ。しかし頼みのソ連は8日、仲介どころか日本に宣戦布告。満州に攻め入ってきた。 日本の為政者たちの甘い判断が、国内外に甚大な犠牲をもたらした。国を破滅にまで追い込んだ。 戦況が悪化すると、若者を特攻隊
ニュース 「食べ物か冷房かの二択」 安倍政権以来の生活保護費カット、最高裁が「違法」認定しても是正しない政府 2025年08月01日 23時37分 中川七海、湯川友愛、佐々木紘子、千金良航太郎 東京・霞ヶ関にある厚生労働省の前で抗議する「いのちのとりで裁判」の原告団=2025年8月1日、千金良航太郎撮影 ちょうど12年前の2013年8月1日、生活保護費の大幅削減が始まった。給付額の最大10%減という、過去に類を見ない下げ幅だ。 第2次安倍政権の肝入り政策だった。「生活保護はずるい」という世論に乗って、民主党から政権交代してすぐに実行した。 生活保護の根拠となるのは憲法25条だ。健康で文化的な最低限度の生活を保障している。全国の弁護士たちがすぐに生活保護受給者と共に立ち上がり、「いのちのとりで裁判」を展開した。 裁判は最高裁まで争われ、2025年6月27日、原告が勝訴した。 ところがだ。 政
それでも参政党を選びますか 参政党躍進 日本社会の「ナチス化」を止めるため、立場・職種を超えた連帯を 2025年07月25日 21時02分 Tansa編集部 東京・芝公園で開かれた参政党の参院選・最終演説に集まった支持者たち=2025年7月19日、千金良航太郎撮影 2025年の参院選で、参政党が14議席を獲得し躍進しました。 比例代表の得票数は742万5053票。これは、自民党、国民民主党に続く3番目。立憲民主党を上回っています。 Tansaは選挙期間中の7月17日、報道機関として、参政党に反対すると宣言しました。 報道機関であるならば、中立であるべきだという批判があります。 しかし、ジャーナリズムの役割は、誰しもの命と暮らしを守るために、暴走する権力に歯止めをかけることです。批判を恐れ、「中立」を理由に、基本的人権を否定する権力を見過ごす行為は、報道機関としての職務放棄を意味すると、私た
それでも参政党を選びますか Tansaは、ジャーナリズムを実践する組織として、古今東西の幾多の犠牲を経て基本的人権を基盤とした民主主義を享受している社会の一員として、参政党の台頭に反対する。代表・神谷宗幣氏の過去19年間の発言や、党の発信内容を検証すると、その本質が見えてきた。有権者に問う。「それでも参政党を選びますか」 「特攻隊員は英雄」「次に戦うのは私たち」超国家主義に向かう日本社会へ/特攻隊員が書き遺した「恐ろしき哉、浅ましき哉」 2025年08月15日18時00分 Tansa編集部
それでも参政党を選びますか 東京選挙区で優勢、さや氏の本音は? 「兵役は教育的な役割」働く母の顔に「子どもは接したくない」 2025年07月19日 17時55分 Tansa編集部 参院選の東京選挙区には、7議席をめぐり32人が立候補している。 テレビや新聞の情勢調査で優勢が伝えられているのが、参政党のさや氏だ。ジャズ歌手のかたわら、保守系メディアのYouTube番組などに出演してきた背景を持つ。選挙演説では経済の立て直しや消費税廃止を中心に訴えている。 だが、さや氏は本当に生活者の味方なのか。 Tansaが出演番組やSNSでの発言を調べると、核兵器の推進や歴史修正、働く女性への事実に基づかない偏見などが見つかった。 Tansaはなぜ参政党に反対するのか。私たちの宣言はこちらです。 「Tansaは報道機関として参政党に反対します 基本的人権と民主主義を守るため宣言します」 四ツ谷駅前で街頭演
芝公園に集まった参政党の支持者たち(写真の一部を加工しています)=2025年7月19日、渡辺周撮影 2025年7月19日、参院選は選挙運動の最終日を迎えた。 躍進している参政党は、東京タワーを臨む芝公園で神谷宗幣代表らが最後の演説をした。集まった支持者は、老若男女の2万人。ベビーカーで子どもを連れてくる家族もいた。 神谷代表は「スパイ防止法を作りたいと思いませんか!」、東京選挙区のさや氏は「みなさんのお母さんにしてください!」と絶叫。支持者たちは陶酔の眼差しと共に、声援を送った。親子で参加した支持者は、帰りの道すがら、「来てよかったね」と子どもに語りかけていた。 参政党に反対する人たちも集まった。「差別をやめろ」「ナチスと同じ」と声をあげたが、参政党の支持者たちに「もっと勉強してこい」「性格が悪いな」などと言い返されたり、笑われたりしていた。 参政党が台頭すれば、日本社会は壊れる。多くの犠
⚫︎日本人は「大御宝」、天皇陛下の大切な子供という関係です。親(天皇陛下)が子供たち(日本人)を見守り、子供たちは親に報いるために努力する。これが、日本人が大切にし続けた「君民一体」の日本の統治の姿なのです。(『参政党ドリル』2024年、青林堂) ⚫︎祖先から子孫へと受け継がれていく日本人としての血統を大事にするべきであるという観点から、世界に冠たる日本の戸籍制度は必ず維持すべきです。(『参政党ドリル』2024年、青林堂) ⚫︎明治維新以降、およそ80年間頑張って戦ってきた日本は罠にはめられて大東亜戦争に突入したのです。はめられた日本は壊滅的な被害を受けました。日本を傘下に置くというのは、欧米側からすればコロンブスやザビエルの時代以来の悲願であったわけです。(『国民の眠りを覚ます「参政党」』2022年、青林堂ビジュアル) ⚫︎国際的に見て人道的だった日本軍は世界各地で殺戮を繰り返した悪虐な
それでも参政党を選びますか Tansaは報道機関として参政党に反対します 基本的人権と民主主義を守るため宣言します 2025年07月17日 22時41分 Tansa編集部 歴史上の惨禍を後世から振り返った時、「あそこが踏ん張りどころだった」という分岐点があります。そこを過ぎたら坂道を転がるように、多くの犠牲者を生む社会へと突き進む。そういう分岐点です。 参院選の投票日に向け、参政党が躍進しています。今がその「踏ん張りどころ」。私たちは参政党の台頭を食い止めたいと考えています。 『わが闘争』との共通点 参政党は「日本人ファースト」を掲げています。神谷宗幣代表が編著の『参政党ドリル』(青林堂)には、こんな記述があります。 「祖先から子孫へと受け継がれていく日本人としての血統を大事にするべきである」 血統を重んじる政治家は、過去にもいました。アドルフ・ヒトラーです。ヒトラーはゲルマン民族の血統が
人質司法 なぜ労組は狙われたのか 「答えないと釈放が延びますよ」夫の逮捕で検事から脅しの電話 それでも息子と確信した「父ちゃんは悪くない」/連帯労組 関西ゼネラル支部 組合員・西島友子さん<関西生コン事件・証言#18> 2025年06月25日 19時56分 渡辺周、中川七海 保育士の西島友子さんは、息子2人と夫の4人家族。夫は、証言集第17回に登場した、関西生コン支部の組合員・西島大輔さんだ。 もともと、友子さんは労組活動についてよく知らなかった。「警察に目を付けられているかもしれへん」なんて夫が言えば、「ドラマを観て影響を受けてるんやろな」と軽く流していた。 ところがある朝、自宅のインターホンが鳴る。警察が夫を逮捕しにやって来たのだ。 動揺する子どもたちを守らなければいけない。友子さんは、小学生の息子2人とある約束を交わす。 母と息子の約束、大きな声で「行ってきます! 」 朝早くに、ピン
人質司法 なぜ労組は狙われたのか 「会社を困らせよう」と入った労組、なぜ「人権」に行き着いたのか 国連調査のきっかけ作った「人権部長」/関生支部執行委員・西島大輔さん<関西生コン事件・証言#17> 2025年06月18日 17時12分 渡辺周、中川七海 勤めていた会社から突然、他の仕事を探すように言われた。会社を困らせてやろうという軽い気持ちで、関生支部に入った。 だが活動をしているうちに、つらいのは自分だけではないことを知る。明日どうやって食べていくかという瀬戸際にいる人たちがいるし、社会的マイノリティであるがゆえに差別されている人たちもいる。 関生のモットーは「他人の痛みは我が痛み」。会社を困らせることが目的ではない。弱い立場にある人のために役立つことが大切なんだという心持ちに変わっていく。 その心持ちを突き詰めていった時、ふと気づいた。 「労組の役割って、人権を守ることとちゃうか」
記録のない国 話し合ってないのに「法制局が了解」? 国葬文書隠蔽、憲法違反の「弔意の強制」めぐる国の嘘 2025年06月11日 17時07分 Tansa編集部 安倍晋三・元首相の国葬の是非は、世論が割れた。メディア各社の世論調査では、軒並み反対が賛成を上回った。 反対理由の一つは、憲法に関わることだった。 「国葬は弔意の強制であり、内心の自由を保障する憲法19条に違反する」 この点について、内閣官房と内閣府は2022年7月14日付の「安倍元総理大臣の葬儀の形式について」という文書で、次のように説明している。 「国葬令のような国民一般に喪を服することを強制するような取扱いをしない場合には、法的根拠を与えるための立法行為は必要ない」 戦前は国葬令があり、国民に喪に服すことを強いていた。しかし戦後に新憲法ができると、弔意の強制はできなくなり国葬令は廃止された。ただ、弔意を強制しなければ国葬に関す
人質司法 なぜ労組は狙われたのか 大阪高裁・坪井祐子裁判長、憲法28条と「国連・関生報告書」を無視 工事現場の危険を指摘した組合員が有罪 2025年06月09日 21時22分 渡辺周、中川七海 大阪高等裁判所 有罪率99.9%と言われる日本の刑事裁判で、関生支部への弾圧事件では、すでに4件12人の無罪が確定している。 2023年3月6日には、大阪高裁で和田真裁判長が憲法28条を引用し、関生支部の労働組合としての活動を正当なものと認定した。 「産業別労働組合である関生支部は、憲法28 条の団結権等の保障を受け、これを守るための正当な行為は、違法性が阻却される」 ところが2025年6月9日、同じ大阪高裁で、憲法28条を無視する判決が出た。関生支部の組合員と元組合員を、建設会社に対する恐喝未遂や威力業務妨害で有罪と断じたのだ。それぞれ、懲役2年6カ月(執行猶予3年)と懲役1年6カ月(執行猶予3年
公害「PFOA」 ダイキン「PFOA曝露が問題となるであろう」 社外秘文書で25年前に予測 いま、続出する間質性肺疾患 2025年05月29日 18時25分 中川七海 ダイキン工業淀川製作所の社外秘文書 ダイキン工業でPFOA製造に従事していた労働者の、健康被害が明らかになった。京都大学研究者や医師からなる研究チームが突き止め、論文で発表した。 複数の労働者が、呼吸機能が低下する間質性肺疾患を患っていた。いずれの労働者も、粉塵対策が杜撰な労働環境にいた。 この労働災害に、ダイキンはどう対処するのか。Tansaは質問状で尋ねたが、「自社が作成した論文ではない」という理由で回答を拒否した。 前回の記事「ダイキンPFOA作業員に間質性肺疾患 『粉がいっぱい服についた』 医師『被害者は5人、10人では済まない』」で報じた通りだ。 なぜ回答を拒むのか。その理由を窺わせるダイキンにとって「不都合な事実
人質司法 なぜ労組は狙われたのか ショベルカーに追われても闘った45年間 「ヤクザが見逃され、関生が逮捕される」理由とは/関生支部副委員長・武洋一さん<関西生コン事件・証言#13> 2025年05月14日 14時37分 渡辺周、中川七海 日経連(現・経団連)の大槻文平会長は1980年代、関生支部の活動を牽制した。 「資本主義の根幹にかかわる」、「箱根の山を越えさせない」。 大槻氏が日経連の会長に就いたのは1979年。同じ年に関生支部で活動を始めたのが、現副委員長の武洋一さんだ。武さんは証言する。 「弾圧は、関生の労働運動が盛り上がると10年周期でやって来た」 権力の「虎の尾」を踏むと登場するのが、弾圧トリオ。「生コン経営者」、「暴力団関係者」、そして「警察」だ。 圧倒的に不利な状況の中でも、武さんは闘い続けてきた。45年間の原動力は何なのか。 財界が恐れる「関生の東京進出」 1980年代、
人質司法 なぜ労組は狙われたのか 「辺野古になんで行ったんや」 大阪府警警備部が気にしていた「政府に不都合」なこと/関生支部執行委員・西山直洋さん<関西生コン事件・証言#11> 2025年04月30日 15時10分 渡辺周、中川七海 関生支部が取り組むのは、労働者の賃金や待遇を改善することだけではない。戦争への反対や差別をなくすことなど様々な社会運動を展開している。そこには、弱い立場の人を犠牲にしてはならないという明確な意思がある。 関生支部執行委員・西山直洋さんは、米軍基地への反対運動や、韓国の労働組合との連携に取り組んできた。 初めて警察に逮捕されたのは、2004年。2018年からの大規模な刑事弾圧でも逮捕・勾留された。 この間、西山さんをマークしてきたのは大阪府警警備部。取り調べで聞き出そうとしたのは、米軍基地への反対運動など、政府に不都合な活動の動向だった。 機動隊に8人がかりで
人質司法 なぜ労組は狙われたのか 警察庁刑事局長「真摯に受け止める必要がある」 関西生コン事件の冤罪について国会答弁 2025年04月21日 17時57分 渡辺周、中川七海 生コン産業の労働組合「関生支部」への無罪判決が相次ぐ中、警察庁の谷滋行刑事局長が4月21日、冤罪を引き起こしたことについて「真摯に受け止める必要がある」と表明した。 参議院決算委員会で、大椿ゆうこ議員(立憲民主・社民・無所属)の質問に対して答弁した。 滋賀、京都、大阪、和歌山の警察が、延べ80人超の組合員を逮捕・勾留した一連の事件では、すでに3事件11人の無罪が確定。継続中の裁判でも、検察が懲役10年を湯川裕司委員長らに求刑した事件で、京都地裁が無罪判決を出した。 袴田巌さんや大川原化工機の経営者ら「人質司法」の犠牲者が絶えない。警察は次第に追い込まれている。 「警察は被害者の声を聞け」 関生支部の組合員が逮捕された事
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