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ブラックフライデー
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コメの値段が下がらない。備蓄米の放出で下がると言ったのは前任者だった。農政を一転させる農水省「はえぬき」大臣の打つ手も危うい。 新農水大臣は「農協の利益代表」「新しく農林水産相になった鈴木憲和氏ですが、彼は自民党の国会議員というより農協の利益代表ですよ。国民や消費者ではなく、農協のほうを向いて働いているだけです」 語気を強めてこう批判するのは、農政に詳しいキヤノングローバル戦略研究所研究主幹の山下一仁氏である。 農水省の発表によれば、直近の銘柄米の価格は5kgで4540円と過去最高を記録した。山下氏は、鈴木農相の政策ではコメ価格は高止まりを続けると指摘する。 Photo by gettyimages 「小泉進次郎前農相は、コメ価格を下げるために増産する方針でしたが、鈴木農相は一転して、来年は5%程度の減産を行い、さらに備蓄米として買い入れ、コメの供給量を減らすと打ち出しました。つまり、米価
1964年の東京五輪を境に、日本の都市は大きく姿を変えていった。高速道路や新幹線の整備を皮切りに、全国で開発の機運が高まり、経済成長とともに街の風景は塗り替えられてきた。 その象徴のひとつが、東京駅と蘇我駅を結ぶJR京葉線である。通勤快速の運行によって房総方面を「東京圏」に組み込み、沿線のベッドタウン化を進めてきたが、2024年の通勤快速廃止に象徴されるように、その構造にも変化の兆しが見え始めている。本稿では、その背景にある都市開発の半世紀をたどる。 “列島改造”が生んだ都市開発のうねり1964年の東京五輪は、高度経済成長という時代の追い風も重なって、急ピッチでインフラ整備が相次いだ。 五輪閉幕後、開発機運は全国へと波及していく。地方の開発機運を後押ししたのが田中角栄だ。“日本列島改造”を掲げた田中内閣が1972年に誕生すると、その肝入り政策だった国土庁(現・国土交通省)が発足。国土庁は田
ビル・ゲイツの転換マイクロソフトの共同創業者であるビル・ゲイツ氏は、ビル&メリンダ・ゲイツ財団などを通じて、貧困の解消、疾病の撲滅、気候変動の抑制などに取り組んできたことが知られている。彼は気候変動の抑制は最重要課題だとの立場から、これまで脱二酸化炭素の旗振り役をやってきたが、先頃従来の路線を大きく転換する論文を発表して、話題になった。 その論文は「気候に関する3つの重い真実」というものだ。 ゲイツ氏が語る重い真実の1つ目は、「気候変動は重大な問題であるが、文明の終わりにはならない」というものだ。気候変動については、気温が上昇することで将来の人類がこの地上で暮らせなくなるから、もはや待ったなしだというような、やたら危機を煽る主張が広くなされてきたが、ゲイツ氏はそんな酷いことにはならないぞと、言い出したのだ。 それどころかゲイツ氏は、「生活改善という視点で見れば、より多くのエネルギーを使うの
1964年の東京五輪をきっかけに始まった都市開発の波は、半世紀を経たいまも形を変えながら続いている。 田中角栄の「日本列島改造論」によって地方へと広がった開発熱は、中曽根康弘内閣のアーバンルネッサンス計画で東京の高層化を後押しし、バブル経済の形成にもつながった。バブル崩壊で一度冷え込んだ開発機運は、小泉内閣の規制緩和によって再び勢いを取り戻し、都心回帰とともにタワーマンションの建設が加速。 とりわけ京葉線沿線で、工業地帯からベッドタウンへと姿を変え、東京近郊の新たな都市風景を形づくっていった。その変遷は、日本の都市開発の半世紀を映し出している。 JR東日本が仕掛けた再開発戦略JR東日本は、2000年前後から内房線・外房線より東京寄りの南船橋駅や新浦安駅などに目を向け、そのエリアの開発に乗り出していた。 2002年には南船橋駅に快速列車を停車させるダイヤ改正を実施。これを機に南船橋駅一帯の開
コロナワクチンによる後遺症や健康被害が多く報告されていながらも、マスメディアではほぼ報じられていない。そのため、国民の多くがこの問題について、いまだに気づいていない現状がある。 患者や遺族自身が自治体を通して申請する「予防接種健康被害救済制度」(相当の因果関係があると認められた場合、医療費・障害年金・遺族給付を行う制度)によると、2025年9月11日時点で、申請総数1万4189件、認定9290件、死亡認定1035名。他のすべてのワクチンの死亡認定が163名(1977年以降)なので、いかに突出している数字であることがわかる。 それらの隠された闇に光を当てたのが、ドキュメンタリー映画『ヒポクラテスの盲点』だ。 前編記事『「何としてでもコロナワクチン後遺症の実態を記録したかった」東大博士の映画監督が語る“立ち止まる勇気”』に引き続き、監督の大西隼氏にインタビューした。 大西隼監督(©︎志立育/H
浮かび上がる21世紀の「勢力圏」高市首相が、就任直後の時期にアメリカのトランプ大統領を歓待し、高い支持率を獲得した。横須賀の米軍基地をトランプ大統領とともに訪問したうえで、弾けるような笑顔でトランプ大統領を見上げながら、飛び跳ねたりまでして見せた姿は、日本国内のみならず、世界各国に強い印象を与えた。 大多数の日本国民は、高市首相の姿を好感したので、高い支持率が出たのだと思われる。国力を疲弊させている日本では、米国との関係の堅持が生命線だ。ここ数十年にわたり、米国との良好な関係を築ければ、長期政権になり、そうでなければ短命に終わる、というパターンが続いている。先行きに不安を持つ日本国民が、米国との良好な関係の維持に、安心感を見出すということだろう。高市首相も、そのことをよく知っており、高揚した雰囲気で、トランプ大統領を歓待した。 もっとも共同声明も出さない異例の徹底したイメージ重視の歓待でも
「北の国から」の舞台に異変!北海道のほぼ中央に位置する富良野市。農業と観光業を柱とする人口1万9311人(※25年9月末現在)のこの町は、日本人なら誰もが知っている倉本聰氏原作・脚本のドラマ『北の国から』(フジテレビ系)の舞台となった場所。 02年9月に放送されたシリーズ最後の『北の国から 2002遺言』からすでに23年の月日が流れたが、劇中で田中邦衛さん演じた五郎が住んでいた複数の家は現在も保存されており、いずれも聖地として今も地元の人気観光スポットとなっている。 富良野市の外国人観光客国別宿泊数※富良野市『令和6年度外国人観光客月間国別宿泊数(R6.4.1~R7.3.31)』をもとに筆者作成
「餃子とビールは文化です。」こんな看板を街中で一度は目にしたことはないだろうか。このキャッチコピーとともに、全国138店舗(今年10月末時点)を展開しているのが、餃子居酒屋チェーン「肉汁餃子のダンダダン」だ。 2011年に東京調布市で創業した同チェーン。業態こそ居酒屋ながら、主力商品として「元祖肉汁餃子」を推し出すと、今やすっかり広まった“餃子居酒屋”の先駆けとして急成長を遂げたことで知られる。 だが、そんな肉汁餃子のダンダダンの成長にも陰りが見えつつある。同名の漫画作品を原作としたアニメが放映されるなど、集客につながる明確な《プラス要因》があったのにもかかわらず、だ。 異常な客離れ…19ヵ月連続の客数減を記録写真/公式プレスリリースより引用 「肉汁餃子のダンダダン」(以下、ダンダダン)を運営する株式会社ダンダダンの親会社、株式会社NATTY SWANKYホールディングスは今年11月10日
9月12日にNEWoMan TAKANAWA (ニュウマン高輪)が大規模複合施設「高輪ゲートウェイシティ」内にオープンした。JR東日本の商業施設ルミネが手がける施設のなかで、もっとも大きいという。 筆者はこれまでニュウマン高輪の広告を何度か見てきたが、正直「デカい駅ビル」ぐらいにしか思えず、行く気が起きなかった。それに、高輪ゲートウェイシティがオープンした3月に現地を訪れているのだが、その時はまだ何もなく「また東京にデカいビルができたんだなあ……」ぐらいにしか思っていなかった。 ところが、ニュウマン高輪の噂をチラホラ聞くようになり、「子どもに優しくて、ママ友の間で大人気」という絶賛の声まで耳に入った。少なくとも一部では評判が良いようだ。 実際のニューマン高輪はどうなのか。現地に行って確かめてきた。
「うまい鰻を腹いっぱい!」をコンセプトに、お値打ちに本格うな重が食べられるとして人気を集めている、フランチャイズビジネスインキュベーション社が運営するうなぎチェーン「鰻の成瀬」。 2022年に1号店をオープンして以来、鰻の成瀬はフランチャイズ(FC)方式で破竹の勢いで全国展開を推し進め、創業からわずか3年で381店舗(2025年10月31日現在)にまで成長。同社代表取締役社長・山本昌弘氏が掲げる400店舗の大台まであと一歩に迫っている。 そんな、群雄割拠の外食業界において、圧倒的なスピード感で頭角を現してきた鰻の成瀬だが、ここへきて不穏な話題が飛び込んできた。それがFCに加盟するオーナーたちによる、本部への“苦情”だ――。いったい人気チェーンの現場で何が起こっているのか。 「期待していたほどの利益も出ない」写真/公式プレスリリースより引用 「『鰻の成瀬』のオーナーの方々から、私の元に相談が
鎌倉幕府、室町幕府、江戸幕府。かなり「歴史嫌い」の人でも知っている日本史用語だが、「幕府」っていったい何なのか、説明できるだろうか? 新刊『〈幕府〉の発見 武家政権の常識を問う』(関幸彦著、講談社選書メチエ)は、この「日本人の常識」をあえて掘り下げた野心作だ。誰もが知る当たり前の言葉が、その内に包み込んでいる意味とは――。 幕府と朝廷は対立していないそもそも「幕府」とは? ――征夷大将軍がトップにいる武士の政権。学校ではこう教わった覚えがあるだろう。しかし、本書『〈幕府〉の発見』は〈なるほど、そうなのだろう。が、ホントにそうなのか。〉と、いきなりその「はしがき」で疑問を呈している。 実は、鎌倉時代や室町時代には、その時の政府のことを「幕府」とは呼んでいなかった。武家政権のトップは「鎌倉殿」「室町殿」「公方」「公儀」などと呼ばれており、「幕府」という呼び方が登場するのは、江戸時代も後期のこと
同じ「武士の政権」なのに、織田信長や豊臣秀吉、平清盛の政権を「幕府」と呼ばず、鎌倉・室町・江戸の政権のみを「幕府」と呼ぶのはなぜなのか? ――この素朴な問いにこそ、700年にわたって日本史の主役だった「武士の本質」と「近代日本の自画像」が投影されている、と、新刊『〈幕府〉の発見 武家政権の常識を問う』(講談社選書メチエ)の著者・関幸彦氏はいう。この「日本史の常識」はどのように生まれたのだろうか。 単なる「言葉の問題」ではない――新刊のタイトルにある「発見」とはどういう意味でしょうか? 関:NHKの大河ドラマを見ていると、ある時期から、劇中の人物は時の政権を「幕府」と呼ばなくなりましたよね。「ご公儀」とか「公方(くぼう)様」、あるいは「鎌倉殿」と言っている。当時の人は「幕府」と呼んでいなかったということは、現在ではかなりよく知られるようになっているわけです。 では、いつから、誰が、なぜ「幕府
通訳カテゴリで即1位を獲得「こんなに速くて正確な同時通訳ができるとは!」 9月12日にあるアプリが配信されて以降、ネットに驚きの声が溢れかえった。その名は「CoeFont通訳」。最新のAIを使って開発された翻訳ツールだ。 マイクに話しかければ、ボタンひとつで英語に翻訳してくれるアプリはいくつも生まれている。本記事を執筆している記者は、英会話教室に3年間通っており、勉強がてらいくつもの翻訳アプリを試してきたが、CoeFont通訳の速さ・正確性は頭一つ抜けている。 どんな音声でも聞き取り、瞬時に翻訳するこのアプリを使ってみて、正直、「もう教室に通う必要はないな……」と思ってしまったほどだ。評判が評判を呼び、配信直後にApp Storeの通訳カテゴリで1位を獲得した。
人間をしのぐほど強くなり、棋士にとっても研究をするうえで欠かせないツールとなったAI。一方で、AIがはじき出す「評価値」に、棋士たちが縛られている現状が問題となっている。そんな「評価値ディストピア」の時代において、どう光を見いだしていけばよいのだろうか? ※本稿は、村瀬信也(書き手)・木村一基(話し手)『50代、それでも戦い続ける』の一部を再編集したものです。 棋士にとって必須ツールになったAI将棋はアマチュアにとって、局面の優劣やどの手が最善手なのかを理解するのが難しいゲームだ。 しかし、近年はAIがそれらをわかりやすく示してくれるようになった。テレビやインターネットの中継で、着手の直後にAIが形勢逆転を示すと、視聴者の驚きのコメントが画面の中を駆け巡る。中継の進化はファンの増加にもつながった。 Photo by iStock 人間をしのぐほど強くなったAIは、棋士が普段研究する上でも欠
松本人志氏の単独生配信で華々しくスタートを切った有料配信サービス「DOWNTOWN+(ダウンタウンプラス)」。月額1,100円という価格設定のもと、黒字化を達成するためには、どれほどの有料会員が必要になるのだろうか。そして、この独自プラットフォームがビジネスとして成立するのか、有料動画配信サービスに関わっていた経験から独自に検証してみる。 ダウンタウン+公式Xより引用 黒字化ラインは最低25万人かサービスの収益構造を考察するには、まず「月間の総コスト」を把握する必要がある。最も大きな支出は、松本氏の出演料を含むコンテンツ制作費と、安定的な生配信と動画視聴を支えるプラットフォーム運営費(サーバー、システム維持、人件費、決済手数料など)だ。 業界トップクラスのタレントを起用し、テレビ番組と遜色のないクオリティの企画を継続的に制作する費用、さらに生配信にも耐えうる高負荷なインフラの維持費を考慮す
コンビニエンスストア全国チェーン「ローソン」の業績が好調だ。今年10月15日に発表した2025年3~8月期の連結決算は、純利益が前年同期比10%増の383億円と、過去最高を更新。主に国内コンビニ事業が堅調に伸長した形となった。 ただ、そんなローソングループの中で苦戦を強いられている業態がある。それが店舗の“大量閉店”に追い込まれているという「ローソンストア100」、通称100円ローソンだ。 100円ローソンといえば、従来のコンビニの機能に加えて、肉や野菜などの生鮮食品や生活用品を充実。さらに100円ショップの要素を融合させた業態として、展開当初はその独自性から大きな支持を受けていた。また、おかずを1種類だけに絞ったお弁当「だけ弁当」など、同チェーンならではのヒット商品にも恵まれていた。 ところが、直営店・フランチャイズ合わせて1200店舗以上あった最盛期から一転、年々その数を減らしていき、
もし自分が「日本人最高のIQ」を持っていたら、人生はどれほど順調なのだろう――。そう思う人は少なくない。だが、IQ188という記録で注目を浴びた太田三砂貴(おおた・みさき)さん(30)の歩みは、意外にも遠回りの連続だった。研究の最前線で何を見ているのか。どのようにして「居場所」を見出したのか。静かな口調で、しかし精確に語られた言葉をたどる。 日本人最高のIQ188という記録を持つ太田三砂貴さん 道で拾った服を着ていた「この秋、ポーランド・グロツワフの理論物理大学院を修了し、ひさしぶりに日本へ戻りました。量子コンピュータ企業のインターンや、経済的支援つきの海外博士課程からお声がけを頂いていて、いまは慎重に考えているところです」 9月放送のテレビ番組「超絶マンガ級ピーポー2」(FBS)は、幼少期から大学進学に至る回り道、絵画や作曲の素養、さらには「ポーランドでは拾った服を着ていた」という逸話ま
クマによる人的被害が全国で相次ぐ中、すでに、今年クマに襲われて死亡した人の数は過去最悪の12人にまで上っている(10月30日時点)。一連の深刻な被害を受けて、ついに政府も重い腰をあげ、関係閣僚会議を開催。11月中旬までに緊急のクマ対策パッケージをとりまとめることを決定した。 だが、日夜クマの駆除に追われている猟友会の人間に言わせれば、これまでの経緯も踏まえて「国の対応にはまったく期待できない」という。なぜ彼らはそこまでの不信感を抱くに至ったのか――。 データがすべてではない写真はイメージです/Photo by iStock 以下は、今回取材に応じてくれた、ある猟師の主張だ。その言葉の節々には、熊がどれだけ恐ろしい生き物か、にもかかわらず、これまで甘い対応しかしてこなかった国や自治体への怒りが込められていた。 * 環境省は長年、自然動物保護重視の政策をとり続けてきていました。我々狩猟者の権利
かつて「副業解禁」の動きが注目を集めたのは2018年。あれから7年、働き方をめぐる環境は大きく変わった。物価上昇や賃金の伸び悩み、安定雇用の終焉、AIの進化など、私たちを取り巻く現実はより厳しく、より柔軟な対応を求められるものになっている。 今、副業は“特別な選択肢”ではなく、“生き方の一部”として再び脚光を浴びている。収入補完という現実的な目的と、キャリア拡張・自己実現といった主体的な動きが交錯しながら、副業は個人の働き方を再定義している。──再燃する「副業ブーム」の裏側を探った。 企業と個人を動かした「副業ブーム」の始まり日本で企業の「副業解禁」が関心を集めたのは2017年から2018年にかけてであり、2018年は「副業元年」と呼ばれている。背景には、政府が推進した働き方改革の流れがある。 2017年3月、政府は「働き方改革実行計画」を策定し、その中で副業・兼業を推奨する方針が正式に示
弁護士、医学博士らが「山上被告は単独犯ではない」と指摘…!事件の瞬間、「安倍晋三元首相のマイク」に残されていた「重要証拠」 2022年7月8日、奈良市で街頭演説中の安倍晋三元首相(享年67)が銃撃され死亡した事件。殺人などの罪で起訴された山上徹也被告(45歳)の裁判員裁判の初公判が、10月28日に奈良地裁で開かれた。事件は世界平和統一家庭連合(旧統一教会)への恨みを募らせた山上被告による単独犯行とされ、裁判もその前提で進められていく。 だが、この「定説」に疑問を呈する人々がいる。初公判の前日となる10月27日、東京・霞が関の司法記者クラブで会見を開いたのは、『安倍元首相殺害事件の真相を究明する会』。彼らが指摘した、歴史的事件の“疑問点”とは――。 前編記事『山上徹也被告は「単独犯」ではない…!『安倍元首相殺害事件の真相を究明する会』の専門家集団が提示した「3つの根拠」』から続く。 【根拠③
「ヨーロッパは自由、人目を気にしない」一方で、「日本は同調圧力があり、不自由」というステレオタイプがある。しかし、ファッションの自由さにおいて見てみると、そのステレオタイプは少し異なることが分かる。 たしかに日本には年齢や社会的地位といった属性によって、その人がするべきファッションをカテゴライズしたがる傾向がある。「丸の内OLファッション」や「就活ファッション」などがその一例だ。これはメディアや、校則などの規則によって刷り込まれたものだ。 一方で、ヨーロッパの人々が本当に自由にファッションを楽しんでいるのか、というとそういうわけではない。属性によるカテゴライズはない代わりに、「この時期には、この状況では、この服装をするのが普通」という同調圧力のようなものが確実に存在する。これはメディアや規則によってつくられたものではなく、「みんながなんとなく同じ系統のファッションをするようになる」という自
1963年に創刊されて以来、「科学をあなたのポケットに」を合言葉に、これまで2000冊以上のラインナップを世に送り出してきたブルーバックス。本連載では、そんなブルーバックスをつくっている編集部メンバーによるコラムをお届けします。その名も「ブルーバックス通信」。どうぞお楽しみください! ©講談社 「圏論」とはなにか「現代数学の最重要理論」とも呼ばれる、「圏論」をご存じでしょうか? 圏論とは、対象(モノ)とそれらを結ぶ矢印(射)からなる「圏」の世界をあつかう数学分野です。その数式は、たとえば下のようになります。 自然変換の数式……何やら難解そうで、今すぐにでも逃げ出したくなりますね。しかし、次のように書いたらどうでしょう? 変換の自然性これなら、なんだか直感的にもわかるような気がしてこないでしょうか。上の図は、とある「ハンバーグ定食」を例に、圏論における自然変換という概念を解説した、立派な「数
日本での公開に先立って本作の試写会とトークイベントがおこなわれた。試写会で本作を見たある男性編集者(35歳・妻子あり)は、やや不適切な感想をもったという。その「不適切な感情」がもつ意味を考える。 ふたつの「不適切な感情」10月中旬にしてはやや暑いある日の夕方、私は東京・渋谷のラブホテル街を歩いていました。映画『女性の休日』の試写会場に向かうためです。 ちょっぴり迷いながら目的の建物にたどりつき、受付ブースで、参加者がもらえる化粧品の試供品をやや戸惑いつつ受け取ると、女性が98%を占める上映会場に入りました。 映画の上映時間は71分。映画を観たあとには、ジャーナリストの浜田敬子さんと、地方での女性のエンパワメントのために活動する小安美和さんによる40分ほどのトークを拝聴しました。 70席はぎっしり。その9割は女性だった。浜田敬子さん(写真右)と小安美和さん(同中央)はアイスランドに取材も行っ
古墳はなぜ造られたのか?巨大化した理由は? 講談社現代新書の新刊『古墳時代の歴史』では、古墳が現れてから古墳時代が終わるまでが編年体で描かれ、そうした謎が明かされている。 本記事では、〈日本の歴史が「大きく動いた」3世紀に「何」が起こったのか?…弥生時代の社会が「一変した」理由〉に引き続き、世界の墳墓と比較した日本の古墳の特徴などについて詳しくみていく。 ※本記事は松木武彦『古墳時代の歴史』(講談社現代新書)より抜粋・編集したものです。 箸墓古墳が築かれる(250年ごろ)ヤマトの巨大マチ纏向が建設されてからしばらく後、その一角に、墳丘の長さ280メートル、後円部の径150メートル・高さ30メートルという巨大前方後円墳・箸墓が現れたのは先述の通りである。それまでの纏向の前方後円墳群を、長さにして約3倍、体積にして10倍以上もしのぐ飛躍的な存在である。 この飛躍は、地元ヤマトの纏向のほか、東は
中国人が日本のモンベルで「爆買い」していると話題だ。 X(旧ツイッター)では「客の半数が中国人」などの書き込みが並び、実際、店舗ではスマホを片手に商品を漁り、“ユルい転売”にいそしむ中国人客の姿が目につく。 前編記事〈なぜモンベルはいつ行っても中国人客ばかりなのか…店舗で目撃した「ユルい転売の実態」〉では、中国経済に精通するジャーナリスト・高口康太氏が実際に現場を訪れ、詳細をリポートしている。 特定のブランド、特定の商品だけがバカ売れする、いわゆる爆買いが沈静化して久しい。 にもかかわらずなぜ、今、モンベルで爆買いが起きているのか? 引き続き、高口氏が解説する。 【2回目/全2回】 中国ではアウトドア系が人気「2024年上半期にモンベルはアークテリクスを倒し、上海中産層の新たなマストアイテムになった」(「“始祖鳥平替”在北上広火了?」『中国新聞週刊』2024年10月30日) 中国メディアの
波乱万丈、紆余曲折…80歳を目前に破天荒な天才数学者が振り返る「人生談」! 「内定取り消し」でお先真っ暗な社会人1年目から「数学」を広めに世界5大陸を駆け回るまで「山」と「谷」に満ちた半生を送ってきた筆者が実践する、身体は老けても全身全霊で余生に向き合う「こころのありかた」とは。 “数学の伝道師”秋山 仁が語る七転八倒の体験的アドバイスが詰まった一冊『数学者に「終活」という解はない』より一部抜粋・再編集してお届けする。 『数学者に「終活」という解はない』連載第1回
180分待ちの区民プール子育てをしている友人が、こんなことをこぼしていた。 「夏に都内某所の区民プールに行ったら、 『180分待ち』だと言われた。 そのプールはすごく安いにもかかわらず、広くて遊べるから人気が高いことは分かっていたけど、400人も待っていて、入場まで180分かかると言われてめまいがした(苦笑)。 区民プールなのに、ディズニーランドのアトラクションくらい待たないといけないって……休日なのに、なんでこんなに疲れるんだろう」 〔PHOTO〕iStock 東京はどんどん暮らしづらくなっている気がする――。 しばしば指摘されることではあるが、私自身も個人的な経験から強くそう思うようになってきた。数年前には、東京、厳密に言えば「都心」で暮らし続けることに閉塞感を覚え、生まれて初めて住民票を東京都から他県へと移し、二拠点生活をしている。 少し前、冒頭の友人の言葉に強く共感した私は、「東京
If you really look closely, most overnight successes took a long time. Steve Jobs (本気でじっくり見てみると、あっという間にできてしまったように見えることのほとんどが、実はすごく時間を掛けて成し遂げられたことだとわかるだろう) スティーブ・ジョブズ(米の起業家、アップルの共同創業者) 91年の2月の終わり頃(当時44歳)、「(その年の)夏にNHK教育テレビで放送する、高校生(受験生)向けの数学講座に出演してくれないか」と、出演依頼が舞い込んできた。 「従来、NHK教育テレビでは、教科書に準拠した数学講座を放送してきたのだが、今年は少し冒険して、今までとはまったく異なる数学講座を視聴者に提供したい」とのことだった。 駿台でやってきた授業を形にして残そうと、『発見的教授法による数学シリーズ』(全7巻)を出版したが
今田美桜、菅田将暉、小栗旬らが「韓国製作ドラマ」に次々出演…!日本の人気俳優が目指す「コリアンドリーム」とは何か 日本人の気俳優が次々と韓国ドラマに出演今田美桜、菅田将暉、坂口健太郎、福士蒼汰、小栗旬……。日本を代表する俳優陣に共通するのが“韓国コンテンツ”というワードだ。いま、日本の人気俳優たちが、挙って韓国ドラマに出演している。 「坂口はイ・セヨンと共演した『愛のあとにくるもの』(クーパンプレイ)で鮮烈な韓国デビューをし、福士はNetflixの新作『この恋、通訳できますか?』で人気俳優キム・ソンホ、コ・ユンジョンらと名を連ねた。小栗もハン・ヒョジュと共演する『ロマンチック・アノニマス』でグローバル配信を控えています。 そして、NHKの朝ドラ『あんぱん』で国民的女優となった今田もまた、“視聴率王子”の異名をとるチ・チャンウクとラブコメで共演します」(芸能プロ幹部) 今田美桜も韓国ドラマ出
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