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「永久に見てられる」「一緒に昼寝したい」⇒真っ白な大地でうとうと……南極で撮影された、おねむなペンギンにいやされる
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「永久に見てられる」「一緒に昼寝したい」⇒真っ白な大地でうとうと……南極で撮影された、おねむなペンギンにいやされる

見渡す限り真っ白な南極の大地で、1羽のペンギンがうとうととまどろむ姿がSNSに投稿されました。

見渡す限り真っ白な大地で、1羽のペンギンがうとうとまどろむ……。
 
南極という過酷な環境の中で生きるペンギンが見せた、ほほえましい一面を収めた動画がSNSに投稿されました。
 
見ているだけでいやされるかわいい映像には、約2.9万件のいいねが寄せられています。

【極地研アーカイブ】
うとうとするアデリーペンギン💤 pic.twitter.com/NyKpZ9kEfJ

— 国立極地研究所/NIPR (@kyokuchiken) July 8, 2025
国立極地研究所/NIPR(@kyokuchiken)のXアカウント / Via x.com

7月8日、国立極地研究所(東京都立川市)の公式X(@kyokuchiken)に、1本の動画が投稿されました。
 
「うとうとするアデリーペンギン💤」とコメントが添えられた動画には、南極の真っ白な氷のうえで腹ばいになり、うとうとするアデリーペンギンの姿が収められています。
 
アデリーペンギンは世界で一番寒い場所として知られる南極大陸の沿岸域に生息し、力強く生きているペンギンの1種です。
 
厳しい環境の中で生きるペンギンがのんびりとまどろむ、穏やかなひと時を収めた動画を見て、心を打たれた方も多いのではないでしょうか。

うとうとするアデリーペンギン(提供:国立極地研究所)

なお動画を投稿した国立極地研究所は南極圏と北極圏に観測基地を擁し、観測や研究を行っている機関です。
 
南極には各省庁や大学・研究機関、民間企業などさまざまな立場・職種の方が観測隊として派遣されており、それぞれの専門的な知識を生かした活動や観測、研究を行っているそうですよ。

眠そうなアデリーペンギン(提供:国立極地研究所)

SNSでも大反響🐧

うとうとするアデリーペンギンには
 
💬「目元が白いんだ、寝たの分かった」
💬「自分も雪の上でうとうとしたいと思ったのは私だけではないはず」
💬「一緒に昼寝したいな😉」
💬「かわいいしひんやり」
💬「永久に見てられる」
 
といった、たくさんのコメントが寄せられていました。

BuzzFeedはアデリーペンギンや国立極地研究所の活動について、担当者の方にお話を聞いてみました。

 
――動画の撮影日と、撮影場所を教えていただけますでしょうか。
 
「撮影日は202111月30日、撮影場所は南極大陸沿岸の東オングル島にある昭和基地周辺です」

昭和基地から8キロほどの場所にある「まめ島」のペンギンたち(提供:国立極地研究所)
まめ島から海氷を見る(提供:国立極地研究所)

――南極大陸において、アデリーペンギンは比較的よく見られる動物なのでしょうか?
 
「南極大陸には数種類のペンギンが生息していますが、昭和基地のある東オングル島周辺で見られるペンギンは、アデリーペンギンとコウテイペンギンの2種類です」
 
「コウテイペンギンが基地周辺に来ることは珍しいのですが、アデリーペンギンは比較的よく見ることができます」 

アデリーペンギンのルッカリー(集団で子育てをする場所)(提供:国立極地研究所)

――別の投稿で「ペンギンチーム」というチームのお名前を拝見しました。ペンギンチームの皆様が、どのような活動をされているのか教えていただけますでしょうか。
 
「ペンギンにさまざまな種類のセンサーを取り付けて生態や海洋環境を調べる、バイオロギングという観測を行っています」

バイオロギング(提供:国立極地研究所)

「海氷域の中での採餌行動やペンギンが群を作って生活することの意義など、生態について調べているほか、シーズンによって数百キロの範囲を回遊するアデリーペンギンに海洋観測を手伝ってもらう形で、沿岸の広範囲の海洋環境の計測を行っています」

アデリーペンギンの親子(提供:国立極地研究所)

――現在昭和基地ではどのくらいの方が、どのような活動をされているのか教えてください。
 
「日本の主要基地である昭和基地は、南極大陸上ではなく大陸から約4キロ離れた東オングル島という島の上にあります。現在は第66次南極地域観測隊の越冬隊31名が昭和基地で活動しており、気象や大気、オーロラ、魚類の行動などの観測のほか、基地の維持、管理のためのインフラ関連の業務を行っています」
 
「南極の夏期間(日本の12月〜2月)にはさらに多い夏隊員と呼ばれる隊員数十名(例えば、既に帰国済みの66次夏隊は約60名)が南極・昭和基地を訪れ、比較的気候が安定している南極の短い夏の間にしかできない観測や建築作業を集中的に行っています」
 
「近年特に力を入れているトピックとしては、昭和基地から1000キロほど内陸にある『ドームふじ観測拠点II』で100万年を超える最古級のアイスコア採取を目指す氷床掘削を実施しています」
 
「雪が積み重なってできた南極の氷は過去数十万年前の地球環境を知ることができる地球のタイムカプセルのような貴重な資料です。数年の準備期間を経て昨年まさに深層掘削が開始したところで、3シーズンにわたって掘り進め、2027年に約2700メートルの掘削完了を目指しています(今シーズンのドームふじでの活動は2025年1月に終了済)」

抱卵するアデリーペンギンたち(提供:国立極地研究所)

――今回の投稿や記事を見た方に対し、南極そのものや南極観測について、知ってほしいことや伝えたいことなどがあればぜひ教えてください。
 
「人為的影響の少ない南極は、地球の過去・現在・未来を知るための情報が詰まった『地球の未来を映す窓』と呼ばれており、そのような場所で観測・基地運営のための活動を行う南極地域観測隊員がいます」
 
「ペンギンなどの野生生物や、オーロラといった珍しい風景など、入り口はどんなものでもよいので、南極や南極観測隊員の活動について興味を持っていただき、日本から約1万4000キロ離れた昭和基地での活動を応援していただけると幸いです」

アデリーペンギンの群れ(提供:国立極地研究所)

・・・・・
 
国立極地研究所の公式X(@kyokuchiken)にはペンギンやアザラシなどの動物、オーロラなどの風景や、遠く離れた南極・北極で日々調査・研究に励む方々の活動報告などが多数投稿されています。
 
投稿された写真や動画を見つつ、南極大陸やそこで活動する方々へ思いをはせてみてはいかがでしょうか。