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ブラックフライデー
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●「起訴猶予」「嫌疑不十分」「嫌疑なし」を原則公表 金沢地検は20日、警察が逮捕した容疑者を不起訴とした場合、その理由を報道機関に原則公表する方針を明らかにした。2020年以降、刑事訴訟法を根拠に原則非公表としてきたが、地検の判断で方針を転換した。地検は「国民の知る権利を守ることと、検察官がしっかり事件を捜査していることを示すため」と説明している。 金沢地検が不起訴処分の理由を非公表としていた対応を巡っては、北國新聞社は特集紙面を組み、容疑者の名誉回復の機会が損なわれるほか、捜査が適切だったかどうか外部が判断できない問題があると指摘していた。 不起訴の主な理由は、犯罪の軽重や被害者の処罰感情などを考慮して起訴を見送る「起訴猶予」、犯罪の成立を認定する証拠がそろっていない「嫌疑不十分」、犯罪の疑いがない「嫌疑なし」の三つとなる。 金沢地検は刑事訴訟法47条の「訴訟に関する書類は、公判の開廷前
北陸新幹線敦賀以西の整備ルートの議論を巡り、自民党の小林鷹之政調会長と日本維新の会の斎藤アレックス政調会長は31日、与党政策責任者会議で与党プロジェクトチーム(PT)を早期に設置することで合意した。従来の自民、公明党によるPTに代わる組織。小林氏は「自民党として何か見解が決まっているわけではないが、建設的に議論したい」と強調。斎藤氏は北國新聞社の取材に、現行の小浜ルートに否定的な考えを示し「米原を視野にルートを再検証した方がよい」と語った。 小浜ルートの新大阪開業の時期が見通せない中、米原実現へ大きな転換点となる可能性がある。 衆院滋賀1区を地盤とする維新の斎藤氏は、党の議員間では小浜ルートでの着工が難しいとの認識で一致しているとし、「PTでは最初、小浜が難しい現状を共有することになるだろう」と語った。 敦賀以西のルート議論を巡っては、自民、公明でつくる与党整備委で議論し、その上部組織であ
●県内4件目 26日午前10時15分ごろ、南砺市山本の民家敷地の柿の木の実を採っていた70代女性がクマに襲われ、頭部右側や右腕をかまれた。女性は自力で自宅に戻り、砺波市の市立砺波総合病院に搬送され、軽傷とみられる。家人が110番通報し、南砺署員や市職員、猟友会員が周辺を捜索したが発見できなかった。今年、富山県内での人身被害は4件目となった。 市によると、女性は自宅から約50メートル離れた親戚宅屋敷林で柿を採っていたところ、クマに突然襲われた。家に戻り、夫に被害を伝えた。意識はあり、命に別条はないという。クマは北方向へ逃げた。付近住民からはクマの目撃情報が相次いだ。 クマは幼獣か成獣か不明で、南砺署員が身を守る盾や棒を手に周辺を捜索した。市は周辺に広報車を走らせてスピーカーで人身被害発生を周知し、市民に緊急メールでも通知した。 現場は福光地区の平野部で、散居村の屋敷林が点在する。旧南砺福光高
●室堂の救急体制にも活用 ●山小屋からは慎重意見 立山町宿泊税導入検討委員会は17日、町役場で初会合を開き、町側は宿泊税を導入した場合の収入の一部を富山地方鉄道立山線の維持に充てる方針を示した。税収は数千万円規模になるとの見通しも示し、立山・室堂での救急体制維持にも役立てる。席上、山小屋などでつくる立山山荘協同組合から「勘弁してくださいというのが思い」と慎重な検討を求める意見も出された。 「立山線は観光路線。観光客に多少なりともご負担いただく方法がないのか」。検討委の冒頭であいさつした舟橋貴之町長は、宿泊税の検討を始めた経緯を語った。 富山地鉄が廃止を検討する岩峅寺―立山駅間を維持することになれば、町財政を圧迫するのは避けられないと危機感を抱き、新たな税収確保策を探っていく上でたどり着いた一つの答えだったという。 ●「問題一つクリア」 町長は、同区間で農林水産省や国土交通省の補助事業を活用
●空き家の貴金属や仏具狙い 邸宅侵入の疑い 能登半島地震の被災家屋を狙い、金品を盗む事件が七尾市や中能登町で相次ぎ、七尾署と石川県警が邸宅侵入の疑いで複数のベトナム人を逮捕していたことが9日、捜査関係者への取材で分かった。両市町では貴金属や仏具、金庫などが盗難に遭っており、窃盗グループが能登に入り込んだとみられる。同署などは余罪を追及するとともに、他にも共犯者がいないかを調べている。 捜査関係者によると、8月、七尾市田鶴浜地区で指輪やネックレスなどのアクセサリーが盗まれる被害があった。七尾市、中能登町では今年に入り、被災して空き家となった家屋から金品が盗まれる被害が約20件確認されているという。 これを受け、七尾署や県警はパトロールを強化。ベトナム人が窃盗目的で住宅に侵入したことを特定し、逮捕に至ったという。窃盗グループは、住民が避難し、人が住んでいない家屋などで犯行を繰り返したとみられる
富山地方鉄道(富山市)が鉄道2路線の赤字区間で行政支援が得られなければ廃止する方針を示したことを巡り、富山県議会から異論が噴出している。5日に開かれた地方創生産業委員会では、県議からは地鉄の姿勢を「脅迫のよう」「被害者は県民」との批判が渦巻いた。地鉄は12月末を協議の期限としており、沿線自治体の支援の方向性がまとまる秋に向けて議論が過熱しそうだ。 「地鉄は自分たちが被害者という気持ちを持っている。被害者は県民だ」。県議会地方創生産業委員会で、自民最重鎮の米原蕃氏が声を張り上げ断じた。 米原氏は「何かあるたびに『困る、何とかしてくれ』と言ってきた。地鉄の経営の体質だ」と指弾した上で、県や沿線自治体が連携し、支援のあり方を前向きに協議するよう求めた。 自民の中川忠昭氏も「交通事業者の責務が全く見えてこない。今後、議論が進む中で、本当に地鉄が運行事業者としてふさわしいか見極めないといけない」と指
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●米原派「早期再検証を」 自民党整備新幹線等鉄道調査会は26日、党本部で開かれ、北陸新幹線の予算が増えていない現状に対し、会長の稲田朋美衆院議員(福井1区)が「ふざけているのか」と国土交通省側に不満をぶちまけた。与党が「米原」を含めてルートを再検証する方向となる中で、現行の「小浜」を推す議員に焦りの色がにじんだ格好となった。一方、米原派は「再検証の舞台となる会合を早く開くべきだ」と気勢を上げており、ルートを巡る綱引きは今後ますます過熱しそうだ。 「他の予算の中には、前年から1・2~1・4倍に増えているものもあるのに、新幹線予算だけが全く増えていない。『ふざけてんのか』と私は言いたい」。26日の会合で、稲田氏は出席議員や報道陣を前に、こうまくし立てた。 稲田氏が語気を強めた背景には、「小浜」での整備が膠着(こうちゃく)状態に陥っている上、ルート再検証の方針が示されたことがあるとみられる。敦賀
黒部峡谷鉄道(黒部市)は9月1日から、トロッコ電車の臨時終点となっている猫又駅で同駅の「鉄カード」(同鉄道提供)=を4千枚限定で配布する。駅キャラクターの「またにゃん」をあしらい、日本で唯一、駅名に「猫」がつく駅をPRする。 トロッコ電車は能登半島地震の影響で宇奈月-猫又駅間(11・8キロ)の折り返し運行が続き、宇奈月-欅(けやき)平(だいら)駅間(20・1キロ)の全線開通は2026年以降。鉄カードは鉄道の知名度向上や利用促進を目的に、全国各地の鉄道会社が統一規格で発行している。
富山地方鉄道(富山市)が毎年夏に実施する市内電車を貸し切り、生ビールを楽しむ「ちてつビア電」の期間を当初より1週間延長し、9月末まで実施することが決まった。イベント開始から約30年が経過する歴史で、延長は初めてとなる。今年から昼の時間帯を追加したり、ルートを新たに設定したりして予約数が例年より増えたのが理由。富山地鉄は猛暑が続く中、新たな楽しみとして利用を呼び掛ける。 富山地方鉄道によると、ちてつビア電は1990年ごろから始まった。富山駅を発着点に電車内でビールやソフトドリンクを飲みながら、富山市中心部を巡る催し(事前予約制)。例年は7月~9月中旬ごろの金、土、日、祝日に設定されている。乗車は24人までで、職場の同僚や友人間での利用が多い。 今年も当初は9月15日までとしていたが、予約が好調だったことを受け、同27日までの延長が決まった。担当者は「昼便の設定と走行ルートの追加だろう」と人気
北陸新幹線敦賀以西の延伸を巡り、米原案を含むルートの再検証が与党整備委員会の上部組織である与党整備新幹線建設推進プロジェクトチーム(PT)で行われる見通しとなった。整備委委員長で現行の小浜案を支持する西田昌司参院議員(京都府選挙区)が30日、「整備委で私が強引に決めたという疑念を持たれないため」と、北國新聞社の取材に明らかにした。北陸以外の整備新幹線の延伸方針も決定してきた組織に裁定を委ね、公平公正な判断を強調して沿線の納得を得たい狙いとみられる。 西田氏によると、29日に自民党本部で、与党PT座長で元政調会長の渡海紀三朗衆院議員(兵庫10区)と面会し、与党PTでのルート再検証を要請したという。渡海氏は応じる考えを示した。渡海氏は30日、北國新聞社の取材に「京都の納得を得るためにはルートの再検証が必要ではないか」と述べた。 西田氏は同日、国土交通省に対し、米原と舞鶴の両ルートについて物価上
富山城址公園(富山市)でサギが大量死した問題で、市は29日、すみかとなっていたマツ6本を6月下旬に伐採したことが原因と発表した。まだ十分に飛べず自力で餌を取れない幼鳥が多く、すみかを失って衰弱したと推察し、市は「他の場所へ離散すると考えたが、野生生物への配慮を欠いた対応だった」と謝罪した。 沼崎益大建設部次長、樫尾正樹公園緑地課長、坂本信一課長代理が市役所で会見。「市の対応により多くのサギの命が失われた。市民に不安を与え、野生生物を愛する方に悲しい思いを抱かせたことをおわび申し上げる」と陳謝した。 ●県に巣撤去申請せず 鳥獣保護管理法ではひながいる巣の撤去は県の許可が必要だが、市は外見で成鳥が増え、ひなが巣立ったと考えたため申請しておらず、不適切だったとした。 市によると、公園周辺ではサギの被害が深刻化し、追い払うため木を切った。6月30日に40羽、7月2日に19羽など大量の死骸が見つかっ
●参院選受け方針転換 北陸新幹線敦賀以西の延伸を巡り、与党整備委員長の西田昌司参院議員(京都府選挙区)は29日、北國新聞社の取材に、米原案を含めてルートを再検証する考えを示した。2016年の小浜ルート決定後、委員長が再検証に言及したのは初めてで、参院選を受けて方針転換した。国土交通省に米原、舞鶴の両ルート案を再試算させ、小浜と比較検討する意向。西田氏は「米原の優位性が高いとされた場合には、私も米原に賛同する」とも明言しており、米原実現への転機となる可能性がある。 ●8月中に会合 8月中に整備委の会合を開き、再検証の方針を説明する。西田氏は「私自身は既に決定した小浜ルートがよいと思っているが、参院選の結果を受け、もう一度検証する必要があると考えた」と話した。 米原、舞鶴ルートの再試算は物価高を加味して上振れ分を算出する。試算結果は公開する。湖西ルートは参院選の主な候補者が整備の必要性を訴えて
●自民内の権力闘争激化 「首相、退陣へ」。23日昼、石破茂首相が退任の意向を固めたとの情報が東京・永田町を駆け巡った。「本当か」「すぐに総裁選だ」。石川県関係国会議員にも緊張が走ったものの、その数時間後に首相は「事実ではない」と完全否定。続投への意欲を改めて口にした。参院選で大敗した責任を取るべきだと早期退陣を求める勢力と、居座り続ける首相との間で繰り広げられる自民党の闘争劇。情報が錯綜(さくそう)した国会周辺の一日を追った。(東京支社報道部・定木克樹) 午前8時半ごろ、石破首相が退任する目途とみられていた日米関税交渉の合意が電撃的に発表された。直後、永田町にはにわかに「首相は関税交渉を花道に辞任だ」と、まことしやかな話が広がった。午前11時過ぎには全国紙などが「石破首相、退陣へ」と速報。自民党本部はいつにも増して大勢の記者が詰めかけた。 ●打ち消し その頃、自民党の岡田直樹参院幹事長代行
馳浩知事は23日、青森市内で開かれた全国知事会議に出席し、能登半島地震からの復興に向けて、大阪と和倉温泉を直通で結ぶ特急サンダーバードの復活をJR西日本に働き掛ける意向を示した。北陸新幹線敦賀以西の小浜ルートでの着工が先送りされる中、乗り換えなしの特急の必要性は七尾市など地元からも要望が上がる。知事は「能登の観光振興の弾みになる」とし、国からの手厚い支援も求めた。 大阪―和倉間のサンダーバードの直通運行は、昨年3月の北陸新幹線敦賀開業に伴って廃止となった。現在、和倉温泉から関西に向かうには金沢と敦賀で2度の乗り換えが必要となっている。地元からは直通便の復活を求める声が上がっており、今年2月には七尾市が馳知事にJR西に働き掛けるよう要望した。 知事会で馳知事は、地震で能登の観光地が甚大な被害を受け、多くの事業者が休業を余儀なくされたと説明。宿泊施設の受け入れ再開まで数年を要する見込みであるこ
●国内最古の鋼製 文化審議会は18日、黒部峡谷に架かる「旧山彦橋(やまびこばし)」(黒部市宇奈月温泉-宇奈月町音澤)を登録有形文化財(建造物)にするよう求めた。黒部川の激流に橋が流されない工夫を凝らした国内最古の鋼製「スパンドレル・ブレースト・アーチ橋」であり、黒部市で初の登録となる。電源開発の歴史を物語るシンボルと評価された。 橋は黒部峡谷鉄道トロッコ電車が走る16橋のうち最も起点寄りに位置する。 高岡生まれ、金沢育ちの化学者・高峰譲吉が設立した東洋アルミナム(当時)が1924(大正13)年、黒部川の電源開発で資材・作業員を輸送する専用軌道として建設した。 橋長は約93メートル、黒部川を挟むアーチ間の距離(スパン)は約69メートル。「スパンドレル・ブレースト・アーチ橋」はアーチ部と橋桁の間(スパンドレル)の筋交い(ブレース)を斜めに配して補強させた橋を指す。 橋が流されないための高度な建
22日午後11時2分ごろ、北陸新幹線新高岡駅ホームで、外国人とみられる20代男性の乗客が、停車中の東京発金沢行き「はくたか577号」に乗り降りを繰り返していたのを駅員が見つけ、列車はそのまま新高岡駅で停止した。 警察官らが対応に当たり、約30分後に運転を再開。後続の列車を含めた計3本に最大32分の遅れが生じ、約250人に影響した。JR西日本金沢支社によると、男性の行為の原因は不明という。
建機大手コマツは20日までに、金沢市の金沢工場で眼鏡型端末「スマートグラス」を使った部品仕分け作業の効率化に着手した。油圧ショベルやプレス機の組み立てに必要なボルトなどの保管場所が作業員の視界に表示される仕組みで、異なる部品を取り出すミス「ゼロ」を目指す。全国のコマツの工場で初の取り組みで、デジタル技術を活用して業務の精度向上とペーパーレス化を図る。 協力会社から工場に納入されたパーツや部品をストックする仕分け棟で運用を始めた。棟内には、機種に合わせて製造されたボルトやナットなどが多数あり、組み立てに必要な一式を集める作業を正確にするとともに、時間短縮にもつなげる。 従業員のグラス上には四角形の枠が表示され、製造する機種や工程に合わせた部品の場所を強調する仕組みで、1024種類の部品に対応している。正しい場所に手を伸ばすと、画面表示と音で合っていることを知らせるという。 これまでは伝票に従
白山市立高速鉄道ビジターセンター(愛称・トレインパーク白山)に14日、新幹線の点検車両「ドクターイエロー」(T3編成)が運び込まれた。目撃機会の少なさから「見ると幸せになる」とされる黄色い車体は青いシートに覆われ、この日は「ブルートレイン」に。それでも金沢港からの移送の道中では、カメラを構えた大勢の鉄道ファンが出迎え、20日から始まる常設展示に向けて歓迎ムードを高めた。 T3はリニア・鉄道館(名古屋市)で5月26日まで展示され、今月10日に金沢港大浜埠頭(ふとう)に陸揚げされた。14日は午前2時ごろ、トレーラーにけん引されて同港を出発し、金沢市の国道8号高架橋下の西念交差点など幹線道路を経て、同3時半ごろにトレインパークに到着した。 全国各地で新幹線車両が陸送される様子を20年以上撮影する会社員男性(50)=名古屋市=は「シートに覆われていてもシルエットでドクターイエローだと分かる。大切に
●27年度にも立山線再構築 富山地方鉄道(富山市)の鉄道線を巡り、藤井裕久市長は5日、不二越・上滝線で来年度、沿線自治体が鉄道施設の維持管理費を負担する「みなし上下分離方式」の導入を目指す考えを示した。立山町の舟橋貴之町長は、立山線では早ければ2027年度に再構築に着手したいとした。 富山市役所で開かれた「鉄道線のあり方検討会」立山線・不二越上滝線分科会の初会合で説明された。 富山地鉄の鉄道3路線は多額の赤字が続き、同社は本線の電鉄富山―上市駅間、立山線の寺田―五百石駅間、不二越・上滝線の稲荷町―月岡駅間以外は不採算区間だとして、行政の支援を求めている。 不二越・上滝線は路線の93%が富山市内を走り、市は今月から利用実態や沿線住民のニーズを調査。活性化施策を検討し、概算事業費を算出する。富山地鉄、富山県、一部区間が通る立山町の合意を得て年内に再構築事業の実施計画をまとめ、国に申請する方針だ
●維持存続へ「早めの結論を」 富山地方鉄道(富山市)の中田邦彦社長が8日までに、富山新聞社のインタビュー取材に応じ、利用者の減少などで営業赤字が続く鉄道3路線について、「手だてがなければ、(一部区間の)廃線も一つの選択肢であることは間違いない」と語り、不採算区間の廃線可能性に言及した。沿線自治体などによる3路線の維持存続に向けた早急な支援も求めた。 ●手だてなければ 3路線は本線(電鉄富山―宇奈月温泉間)、立山線(電鉄富山―立山間)、不二越・上滝線(電鉄富山―岩峅寺間)で延長は計93・2キロ。2005年ごろに赤字に陥り、24年3月期の赤字額は約7億円に上った。 富山市近郊では営業黒字が確保できる区間もある。地鉄によると、採算が取れるのは本線の電鉄富山―上市、立山線の電鉄富山―五百石、不二越・上滝線の電鉄富山―月岡。それ以外は支援がなければ安定的な運行が難しいという。 3路線の維持存続に向け
●1200人規模 金沢駅西にライブホールを建設する計画が進んでいることが7日、関係者への取材で分かった。西松建設(東京)が国内外でライブホールを展開する「Zepp(ゼップ)ホールネットワーク」(東京)と連携して運営する。収容1200人規模で、今年秋の着工、2027年春頃の開業を目指す。西金沢駅前を候補地として計画を表明したものの、住民の反対運動により塩漬けになっていた事業が、「県都の玄関口」に舞台を移し再び動き出す。 西松建設がライブホールを計画するのは、金沢市広岡3丁目にあるJR西日本の所有地。敷地面積は約3千平方メートルで、現在はコインパーキングとして活用されている。金沢駅から徒歩約10分で、近くには金沢勤労者プラザや日銀金沢支店などがあり、周辺では近年、オフィスビルの建設が相次いでいる。 関係者によると、西松建設がJR西から土地を借り、ライブホールの建設を進める。名称は今後決めるとい
●黒部峡谷鉄道 20日のトロッコ電車の運行開始を控え、黒部峡谷鉄道(黒部市)は16日、猫又駅にちなんだ猫キャラクターの名前の募集を始めた。「黒」と記された帽子や制服を身に着けた愛らしい姿で日本で唯一、駅名に猫が入る駅をPRする。 キャラクターは、黒部峡谷の猫又谷で生まれた設定。黒部川のイワナや温泉がお気に入りで、猫又駅に客を招くのを仕事にしている。名前は30日まで黒部峡谷鉄道宛てのメールで募集し、5月10日に結果を発表する。採用者にはトロッコ電車のペア優待乗車券を贈る。 トロッコ電車は今年、能登半島地震の影響で全線開通できず、猫又駅までの折り返し運行となる。20日に宇奈月-柳橋間(2・1キロ)の運行から始まり、5月3日に笹平(7キロ)、同10日に猫又(11・8キロ)まで延ばす。笹平、猫又駅で下車できる。
●自民・県関係国会議員の自主研究会 北陸新幹線敦賀以西の整備を巡り、京都市中心部を通る小浜ルートが天皇陵群の地下を縦断することが分かった。9日、国会内で開かれた自民党の県関係国会議員による自主研究会で、国土交通省が説明した。同省が宮内庁と事前に協議していなかったことも判明し、担当者が「思いが至らなかった」と弁明。古都の文化、歴史的建造物への影響を懸念する声が強まる可能性がある。 会合は冒頭を除いて非公開で開かれた。終了後、取材に応じた座長の岡田直樹参院議員によると、国交省側が小浜ルートについて説明。小浜の詳細2案のうち、京都市の西側を通る「桂川案」については、世界的な日本庭園として知られる桂離宮(かつらりきゅう)から西に75メートル離れた地下にトンネルを整備する計画だとし、京都駅を南北に貫く「南北案」は天皇陵群の地下を通過するとした。 岡田氏によると、これに対して出席者から「宮内庁とは事前
コマツがスポンサーシップ契約を結ぶ自動車F1チーム「ウィリアムズ・レーシング」のドライバー、カルロス・サインツ選手が2日、小松市のコマツ粟津工場を訪れ、同工場で生産されたホイールローダーの運転や組み立て作業などを体験した。 サインツ選手は、この日のためにチームカラーの青色に塗装された特別仕様のホイールローダーを自ら運転して登場し、新家伸一工場長をはじめ約600人の出迎えを受けた。工場見学を前に「皆さんはチームとして働いていると聞いている。そういうチームの雰囲気を感じられたらいい」とあいさつした。 各生産工場内でも社員が並んで歓迎し、サインツ選手はタイヤの締め付けや履帯部分の自動組み立てに挑戦するなど交流を深めた。同選手は4~6日に三重・鈴鹿サーキットで行われるF1シリーズ第3戦日本グランプリに出場するため来日した。
北陸新幹線敦賀以西のルートを巡り、新田八朗知事は27日の定例会見で、石川県の馳浩知事が北陸三県の知事と協議する考えを示したことに「呼び掛けがあれば応じる」と述べ、延伸の課題について議論を深めることに前向きな姿勢を示した。新田知事は17日の県議会で小浜案での延伸が望ましいとした上で米原案の検討にも初言及しており、協議では米原への再考も話題に上るとみられる。 馳知事は19日、新田知事と福井県の杉本達治知事と敦賀以西の延伸を巡る課題について、協議する考えを表明。小浜案での現行計画について、工費や京都府が懸念する環境問題などがテーマになる見通しである。 会見で新田知事は馳知事の協議参加の呼び掛けについて「1日も早い大阪延伸への思いは同じ。それぞれの立ち位置はあるが、いくらでもお会いする」と述べた。 米原ルートを巡り、新田知事は17日の富山県議会で、現行計画は京都府や京都市の同意を得られていないとし
北陸新幹線の敦賀以西ルートを巡り、富山県の新田八朗知事は17日の県議会予算特別委員会で、小浜案での早期延伸が望ましいとした一方、京都府や京都市の同意を得られていないとし、「どうしようもないことになった時、米原ルートを検討することになる」との見解を示した。新田知事が米原案の検討に言及するのは初めてで、石川県の馳浩知事に続き、従来より踏み込んだ発言となる。米原への再考の必要性を指摘する声が徐々に広がってきた。 米原蕃氏(自民)が、小浜案の事業費が上振れし、工期も最長28年との試算が出ているとして新田知事をただした。 新田知事は、福井県の杉本達治知事が小浜での大阪延伸に向けたアピール行動を続けていると説明。「工事が終わった富山や石川がバックアップし、福井や関西から引っ張ってもらう形になる」とし、小浜での大阪延伸を働き掛けていく考えを示した。 新田知事は、地下水への影響などの課題が解決されれば、将
富山地方鉄道(富山市)は14日、4月15日付の鉄道線のダイヤ改正を発表し、運行する全3路線で平日12、休日47本の減便を実施するとした。新型コロナによる利用者減が戻らないことに加え、資材高騰による維持・管理費の増加が経営を圧迫。利用率の低い休日や平日の早朝などを中心に踏み切った。 減便は、本線(電鉄富山―宇奈月温泉間)で平日6、休日30本、立山線(電鉄富山―立山間)で平日2、休日9本、不二越・上滝線(電鉄富山―岩峅寺間)で平日4、休日8本となる。現在は3路線で平日200本、休日190本を運行している。 富山地鉄によると、まとまった減便は平日7本、休日30本を減便した21年以来となる。担当者は「人員が足りず、事業運営はとても厳しい」と説明。通勤・通学時間帯や立山方面の観光列車の本数は維持したとして理解を求めた。 電鉄富山―寺田間で15分間隔で運行する「パターンダイヤ」を平日の午後4~8時台で
●知事、県議会で初の言及 北陸新幹線敦賀以西のルートを巡り、石川県の馳浩知事が「米原」への再考に初めて言及したことが波紋を広げている。米原を推す沿線国会議員は「期待通り」と歓迎、小浜での整備に懸念を示す京都市長も感謝のメッセージを送った。一方の「小浜派」は、米原寄りの姿勢を鮮明にした知事に「恥をかくぞ」と反発したが、知事の「宣言」が米原待望論の拡大を後押しすれば、ルート議論の行方に影響する可能性がある。 馳知事は12日の県議会で「(小浜ルートの)解決のめどが立たないと判断された場合、米原ルートを含めた検討を行い、一日も早い全線整備を目指すべきだ」と述べ、米原への再考を求める県議会決議に同調する考えを示した。 これについて、米原案の採用を求める佐々木紀衆院議員(石川2区)は「約束通り、期待通りの発言をしてくれた」と上機嫌。自主勉強会を開き、ルートの再検討を進める岡田直樹参院議員(石川県選出)
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