米カリフォルニア州の宝飾店に、覆面姿の集団が押し入り、金品を強盗した。店の防犯カメラ映像が、約1分ほどの犯行の一部始終を捉えている。

地元テレビ局KTVUによると、事件は9月5日午後2時ごろ(現地時間)、同州サンノゼで個人が経営する宝飾店「Kim Hung Jewelry」で起きた。
1台のSUVが後ろ向きで突っ込み、店舗の窓ガラスを破壊。すると、全身黒ずくめの覆面集団が現れ、店のショーケースを叩き割り、金品を奪っていく。1人が店のオーナー(88)を押し倒す様子も映っている。
犯人の数は、映像から確認できるだけでも15人以上。犯行時間はわずか数十秒だった。犯人は、仲間が乗る車のクラクションを合図に、一目散に現場から立ち去った。
米CBSテレビによると、事件の数分後、店主の姪(めい)が現場に到着した。姪いわく、オーナーは出血しており、何度も同じ質問を繰り返すなど、会話の受け答えができていなかったという。
病院に搬送されたオーナーは脳卒中と診断され、入院した。7日朝までに容体が安定し、現在は退院している。
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映像の公開を受け、サンノゼ市長のマット・マハン氏はXを更新。「高齢者が暴行を受ける様子を見て、はらわたが煮えくり返る思いだ」と怒りをあらわにし、「犯人には厳しい結果を直面させる必要がある」「捜査を注視する」とつづった。
サンノゼ警察署は現在、武装強盗の容疑で集団の行方を追っている。だが、逮捕者はいまだ出ていないと、地元紙サンフランシスコ・クロニクルは報じている。
なお、店の被害額は5万ドル(約730万円)を超える見通し。KRON-TVによれば、被害者の家族や地域の活動家たちは7日、店の前に集い、中小企業へのより強力なサポートと、強盗事件防止のためのさらなる対策を講じるよう州知事に求めた。