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中東情勢
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「ミスをするな」「完璧を目指せ」 仕事や学業、スポーツや楽器演奏など、スキル上達のうえで、このように教わってきた人は少なくないでしょう。 しかし最新の神経科学は、その常識を静かに覆しつつあります。 実は、スキル上達に本当に必要なのは「成功の反復」ではなく、むしろ「はっきりした失敗」だったのです。 米デューク大学とハーバード大学医学部らの最新研究で、私たちの小脳の学習スイッチは、失敗した瞬間に活性化することが示されました。 研究の詳細は2026年3月18日付で学術誌『Nature』に掲載されています。 目次 脳は「ミスした瞬間」に本気で学び始める「大きなミス」が学習のブレーキを外す「完璧を目指す」ほど上達が遅くなる? 脳は「ミスした瞬間」に本気で学び始める 私たちの体は、繰り返し練習することで動きが自然にできるようになります。 この仕組みの中心にあるのが「小脳」という脳の部位です。 小脳は、
誰でも一度はダンゴムシを見たことがあるでしょう。 小さな鎧のような殻をまとい、危険が迫るとくるっと丸くなって身を守ります。 ダンゴムシを飼ったことがある人なら、「虫かごに石を入れておくといいよ」と聞いたことがあるかもしれません。 ダンゴムシは石が大好きであり、隙間を住処にするだけでなく、石をかじったりなめたりする習性が知られているからです。 しかし今回、筑波大学(UT)の研究チームが最近発表した研究によると、ダンゴムシは口から取り込んだ石をただそのまま使うのではなく、体内ではとりこんだ結晶の鉱物構造を作り替えて、別の結晶相へ導いていることが示されました。 この結晶構造の変化は、結果として分子レベルの並び方が別のものへ変わっていることを示しています。 ダンゴムシはいったいどんな方法で、分子レベルの制御を行っているのでしょうか? 研究内容の詳細は2026年3月10日に『Journal of S
「同じ種と思われていた鳥が、実は別種だった」 スウェーデン・ウプサラ大学(Uppsala University)の研究で、これまで1つの種だと考えられてきた日本の鳥が、最新の遺伝子解析により、2つの種に分かれることが判明しました。 そのうちの1つは科学的に新種として正式に認定され、「トカラムシクイ(Phylloscopus tokaraensis)」と命名されています。 一体どのような鳥なのでしょうか? 研究の詳細は2026年3月17日付で科学雑誌『PNAS Nexus』に掲載されています。
小さなハエが、見えない手がかりを頼りに歩き回り、体に付いた汚れをこすり落とし、最後は食べ物にたどり着いて口を動かし始めます。 ここまで読むと、よくできたコンピューター映像の話のように感じるかもしれませんが、今回の映像はその中身がまったく違います。 2026年3月、米国の企業イーオン・システムズ(eon)は、この動きはただの作り物ではなく、「生き物の脳の配線をもとにして実際に動かしている」と強い言葉で発表しました。 同社はこれを、「脳を丸ごと計算の中で再現し、それに体を持たせたもの」と説明し、複数の行動を生み出す初めての例だと位置づけています。 ハエだからといって、この一歩の意味が軽くなるわけではありません。 これまで遠い未来の話に見えていた脳の再現というテーマが、急に目の前の実験として見える位置まで降りてきたのです。 アニメやマンガの中で描かれてきた「脳のコピーが仮想世界で動き続ける」とい
「物語を作る」ことで記憶しやすくなると判明人間の記憶は、ただ情報を眺めるだけでは強く残りません。 心理学では、情報の意味をしっかり考えるほど記憶が強くなることが知られています。 こうした考え方の中でよく使われてきたのが、単語を「快いか不快か」で評価する pleasantness processing です。 例えば「バラ」という単語なら「良い印象」「きれい」と感じるか、「トゲがあって危ない」と感じるかを考える、といった具合です。 一方で、近年とくに強い効果で知られてきたのが survival processingです。 参加者は「自分が見知らぬ草原に取り残され、食べ物や水を確保し、捕食者から身を守らなければならない」と想像しながら、提示された単語がその状況でどれほど役立つかを考えます。 この方法は、他の深い処理課題よりも高い記憶成績を示すことが多いことで知られています。 しかし研究者たちは
生後6か月の段階で大きな差がうまれていた生後6か月の段階で大きな差がうまれていた / Credit:Canva「生まれ順で差が出る」と簡単に言いますが、実際にはかなりややこしい問題です。 もし第1子と第2子を適当にたくさん集めて比較してしまったら、「本当に生まれ順のせいなのか、それとも単に育った環境や家庭の影響のせいなのか」が分からなくなってしまいます。 家庭ごとに収入や教育方針、親の性格まで違うのですから、単純に比べるだけでは差の原因は掴めないですよね。 そこで研究チームは、この問題にひと工夫をしました。 それは、比較の対象を「同じ母親から生まれた第1子と第2子のきょうだいペアだけ」に絞り込んだことです。 つまり、別々の家で育った赤ちゃん同士を比べるのではなく、「同じ親から遺伝的背景を多く共有し、育つ家庭環境も似ているきょうだい同士」で比べたということです。 こうすれば、家庭ごとの収入や
タイにはマライヤマネコ(Prionailurus planiceps)という絶滅危惧種のネコが生息していました。 しかし近年は国内でまったく姿が確認されず、タイでは絶滅した可能性が高いと考えられていました。 ところが2024年から2025年にかけて、タイ国立公園・野生動物・植物局と野生ネコ科動物の保護団体パンセラ(Panthera)が進めた調査によって、このネコがタイ南部で約30年ぶりに確認されたことが明らかになりました。 長年「タイから消えたのではないか」と思われていたこの小さなヤマネコは、いったいどんな動物なのでしょうか。 Flat-headed cat not seen in Thailand for almost 30 years is rediscovered https://www.livescience.com/animals/flat-headed-cat-not-seen
「人差し指と薬指」の長さ比と同性愛傾向が関連していた「22万人の指」を調べたら「人差し指と薬指」の長さ比が性的指向と関係していた / 人差し指と薬指の総体的な比較です。そのため「人差しが、あるいは薬指が○○センチ以上は同性愛」ということは言えません。あくまで長さの比がベースになっています。/Credit:Sexual orientation is associated with 2D:4D finger length ratios in both sexes: an updated and expanded meta-analysis22万人という巨大なデータを再分析した結果、男性にも小さいものの一貫した傾向が見えてきたのです。 同性にのみ惹かれる男性は、異性愛の男性に比べて、指の比率がわずかに女性的な方向(人差し指が相対的にやや長め)に近づいていました。 つまり、昔は見えにくかった男性の
自分の手のひらをじっくりと見たことはありますか? 人差し指と薬指の長さをくらべてみてください。 実は、この「指の長さの比」には、生まれる前、お母さんのお腹の中にいたときのホルモン環境の手がかりがうっすらと残っていると考えられています。 カナダにあるニューファンドランド・ラブラドール記念大学(MUN)などの研究チームは、この「指の比率」と、人が同性に惹かれるか異性に惹かれるか(性的指向)の関係を大規模に調べました。 なんと、51もの研究をひとつひとつ再チェックして、合わせて22万人以上のデータを分析したのです。 その結果、女性だけでなく、今までよく分かっていなかった男性にも興味深い傾向が現れました。 この研究は『Frontiers in Psychology』という学術誌で発表されました。
日本でもなじみ深い昆虫といえば、カブトムシです。 立派な角を持つオス同士の戦いはよく知られていますが、実は交尾の後に何が起きているのかについては、これまでほとんど研究されていませんでした。 そんな身近な昆虫の意外な生態が、最新研究によって明らかになりました。 山口大学の研究チームによる調査の結果、カブトムシのメスは一生に一度しか交尾しない可能性が高いことが分かったのです。 多くの昆虫ではメスが複数のオスと交尾するのが普通です。 ところがカブトムシでは、最初の交尾を終えたメスがその後のオスを激しく拒絶するという、極めて珍しい繁殖行動が確認されました。 なぜ、このような「一度きりの交尾」という戦略をとるのでしょうか。 研究の詳細は2026年3月2日付で科学雑誌『Behavioral Ecology and Sociobiology』に掲載されています。
人類が世界の各地に広がっていったとき、それぞれの地域で全く違う暮らしが待っていました。 暑い地域、寒い地域、海に近い地域や、山奥の地域。 食べ物も違えば病気のリスクも異なり、当然、進化もそれぞれ異なる方向に進んだように見えます。 しかし、今回発表された古代DNAを使った研究によると、人類が農業を始めてから、遠く離れた地域同士であっても、似たような進化をしていたことが示されました。 農耕社会という新たな時代が「環境」として作用し、世界各地の人類にが遺伝子レベルでの「収れん進化」のような現象を起こしていた可能性があるのです。 アメリカのペンシルベニア大学(UPenn)とミシガン大学(UMich)で行われたこの研究の詳細は、2026年1月8日にプレプリントサーバーの『bioRxiv』で発表されています。
ネコは高い場所から落ちても、難なく体勢を整えて、足から着地します。 ソファの背もたれから落ちても、木から落ちても、空中でくるりと体を回して見事に4本足で着地する姿を見たことがある人も多いでしょう。 この不思議な能力は古くから知られ、「落ちるネコの謎」として物理学者や生物学者の興味を引いてきました。 空中では何かを押して向きを変えることができないはずなのに、ネコはどうやって体勢を整えるのでしょうか。 山口大学の研究チームは、この長年の疑問に新しい答えを示しました。 研究によると、ネコが空中で体を回せる秘密は「背骨の部位ごとの柔軟性の違い」にあることがわかったのです。 研究の詳細は2026年2月24日付で科学雑誌『The Anatomical Record』に報告されています。
最期を支えるのは「配偶者の有無」より人間関係の形より詳しく見ると、この研究は「誰か一人の存在」が万能だとは示していません。 むしろ、どんな人間関係があり、実際にそれがどう機能するかが重要だと示しています。 まず離婚者では、ケア全体の評価や個人ケアに加えて、敬意をもった対応の面でも不利な傾向が見られました。 終末期では、入浴や着替え、寝具の交換といった細かな世話が生活の質を大きく左右します。 そのため、身の回りのケアが十分でないことは、本人の苦痛や不安に直結しやすいのです。 一方で、一度も結婚していない人は、少なくとも「結婚していないから不利」という結果にはなりませんでした。 実際、終末期の感情や痛みの面でも比較的良好な傾向が報告されています。 例えば、人生最後の1カ月に悲しみや不安の問題がまったく見られなかった割合は、生涯独身の人では約62%に達し、他の婚姻状態では41〜44%ほどでした。
生涯独身でも「人生の最期」は不利ではない人生の最期は、本人の体調だけでなく、周囲にどんな人がいて、どのように支えてくれるかにも大きく左右されます。 特に終末期には、痛みや息苦しさへの対応、身の回りの世話、医療方針の説明や意思決定への参加など、多くの場面で家族や近しい人の関わりが重要になります。 そこで研究チームは、結婚している人、再婚している人、離婚している人、配偶者と死別した人、一度も結婚したことがない人で、人生最後の1カ月のケアの質に違いがあるかを調べました。 加えて、子どもの有無だけでなく、きょうだいや家族以外も含む人間関係の広がりが、終末期の質とどう関わるかも分析しています。 使われたのは、米国の高齢者を対象にした大規模調査「National Health and Aging Trends Study」の2011年から2022年までのデータです。 対象となったのは、65歳以上で亡く
巨大化では「重さ」が先に破綻する:2乗3乗の法則とは?まず想像してみてください。 犬をそのまま巨大化させていって、象と同じサイズにしたらどうなるでしょうか。 見た目は巨大な犬になりますが、実はすぐに問題が起きます。 それは体の重さの増え方です。 ここで登場するのが「2乗3乗の法則」です。 物体の大きさを単純に巨大化させていくと、次のような変化が起きます。 ・体の表面や骨の太さなどは「2乗」の割合で増える ・体の体積や重さは「3乗」の割合で増える つまり、大きくなるほど重さの増え方のほうが圧倒的に速いのです。 例えば、生物を縦・横・高さすべて2倍に拡大したとします。 すると体の重さは約8倍になります。 ところが骨や筋肉の太さは、せいぜい4倍程度しか増えません。 つまり体は8倍重くなるのに、それを支える骨の強さは4倍程度しか増えないということです。 この時点で問題は明らかです。 体重の増加が骨
スポーツの世界では、左利き(サウスポー)の選手が「戦いにくい相手」として語られることがあります。 左利きならではの動きの読みにくさがあり、少数派ならではの強みがあるとも言われてきました。 それと同時に、伊キエーティ=ペスカーラ大学(University of Chieti-Pescara)の最新研究で、左利きには心理面でも競争に強い特質があったようです。 研究によると、左利きの人ほど競争に積極的になる心理傾向が強い可能性が示されました。 研究の詳細は2026年2月17日付で学術誌『Scientific Reports』に掲載されています。
他人を目的達成のための道具と見なしたり、個性を無視したりするような人がいます。 このような人にはどんな特徴があるのでしょうか。 ポーランドのヴロツワフ大学(University of Wrocław)の研究チームは、状況に関係なく「普段から他人を物のように扱いやすい傾向」と性格特性の関係を調べました。 その結果、他人を利用する姿勢や自分は特別だという感覚が、より中心的に関わっていることが見えてきました。 研究成果は2025年3月5日付の『Current Issues in Personality Psychology』にオンライン掲載されています。 Entitled and exploitative people are more likely to treat others as objects, study finds https://www.psypost.org/entitled-
長らく失われたとされていたフィルムに、映画史上初となるロボット表現が発見されました。 このほど、アメリカ議会図書館(Library of Congress)にて、1897年頃にフランスで制作された短編映画『ギュギュスと自動人形(Gugusse and the Automaton)』が再発見されました。 45秒という極めて短い作品ですが、そこには「映画史上初のロボット」と呼び得る存在が登場します。 ロボットという言葉が誕生する20年以上前に、すでに「人造の存在が創造主たる人間に反撃する」という構図が映像化されていたのです。 実際の映像も観てみましょう。 Long-lost silent film depicts first ‘robot’ in cinema https://www.popsci.com/technology/first-robot-on-film/ Lost 19th ce
最新AIに国家指導者を任せると、21回中20回「核」が使用される近年、軍事や安全保障の分野でもAI活用の議論が進んでいます。 情報分析や物資や装備の輸送・補給の管理、さらには意思決定支援まで、AIが関与する領域は広がりつつあります。 では、AIは「核を使わせないための駆け引き」や、状況がだんだん危険な方向へエスカレートしていく判断をどのように扱うのでしょうか。 ペイン氏の研究では、Anthropic社のClaude 4 Sonnet、OpenAIのGPT-5.2、GoogleのGemini 3 Flashという三つの最先端モデルを対戦させました。 舞台は「カーン・ゲーム(Kahn Game)」と呼ばれる核危機シミュレーションです。 モデルは核を保有する二つの大国の指導者となり、同時に意思決定を行います。 この実験の特徴は、単なる「行動選択」ではなく、毎ターン三段階の思考過程を強制した点です
韓国の高麗大学(Korea University)などで行われた研究によって、「金のナノ粒子をぎゅっと固めたミクロサイズの超球(スープラボール)」を並べた黒いフィルムが、太陽光の主要な波長域の約9割を吸収し、市販の熱電発電モジュール(温度差で電気を生む素子)の出力と効率を従来の金ナノ粒子フィルムに比べて約2.4倍に押し上げることが示されました。 もしこの成果をうまく応用できれば、新しい半導体を発明しなくても、「コーディングを塗り替える」だけで、太陽熱電発電や太陽熱利用システムの効率をまとめて底上げできるかもしれません。 しかし金の球がなぜそれほど光を吸収できたのでしょうか? 研究内容の詳細は、2026年1月5日に『ACS Applied Materials & Interfaces』にて発表されました。
「塩ふり行為」と「うつ症状」の意外な関係研究チームは、米国の大規模公衆衛生調査(National Health and Nutrition Examination Survey)のデータを解析しました。 2007年から2018年の間に参加した1万5000人以上の成人を対象に、食卓でどのくらいの頻度で塩を追加するかを尋ねています。 ここで重要なのは、「調理中に使われた塩」は含めず、あくまで食事中に自分で振りかける塩だけを対象にしている点です。 参加者は「ほとんどない」から「非常に頻繁」までの選択肢から回答しました。 さらに、参加者は「Patient Health Questionnaire(患者健康質問票)」という標準的なうつ症状の評価尺度にも回答しています。 この尺度では、過去2週間の気分や日常活動への関心を点数化し、合計10点以上で臨床的うつ病が疑われるとされています。 統計解析の結果、
賢い人の思考法①:会話を頭の中で再生する私たちはつい、「早く答えられる=頭が良い」と思いがちです。 しかしトラヴァース氏は、知性とは必ずしもスムーズで軽やかなものではないと指摘します。 むしろ、内側ではとても忙しく、複雑で、時間のかかる思考が行われている場合があるのです。 その代表例が、「会話を頭の中で何度も再生する」傾向です。 たとえば、「さっきの場面、こう言えばよかったかな」「次に会ったときは、こう言われたらこう返そう」といったことを、何度も頭の中でシミュレーションしてしまうことがあります。 一般にはこれを「考えすぎ」「不安が強い」と片づけてしまいがちです。 しかし、こうした傾向は高度なメンタル・シミュレーション能力の表れである可能性が示されています。 ある研究によると、流動性知能が高い人は、複数の「もしも(what if)」シナリオを同時に処理しやすいとされます。 これは単なる後悔で
相手の話が何となく怪しい……。 浮気を疑ったり、遅刻の言い訳など、話しの嘘を疑うとき、私たちは無意識に相手の視線の揺れや、そわそわとしたしぐさを探してしまいがちです。 しかし、実はこうした「不審な仕草」から嘘を見抜くことは、心理学の世界では非常に困難であるとされています。 実際、過去50年間にわたる膨大な研究データを分析すると、人が嘘を正しく見抜ける確率は平均して54%ほど、つまりコイン投げの的中率と大差ないという結果が出ているのです。 では、嘘を暴くためのより効果的な手がかりはどこにあるのでしょうか。 イギリスのポーツマス大学(University of Portsmouth)のアルダート・フレイ(Aldert Vrij)教授らは、従来の「緊張や不安」といった嘘をつく際の感情に注目する手法に代わり、嘘をつく際の「脳の負担」に着目したアプローチを提唱しました。 彼らが目指したのは、嘘つきの
なぜ「すぐやらない」のか? 脳が選んだ意外な戦略意外に思う人もいるかも知れませんが、実は以前から心理学の研究では先延ばしをする人が、そうでない人よりも創造的なパフォーマンスを発揮することがあるということが報告されていました。 この報告について、一部の研究者は、「先延ばしの時間がアイデアの熟成に役立つ場合もあるのではないか」と予想を述べていましたが、その関連性ははっきりしていませんでした。 そこで今回の研究チームは、先延ばしをする人が他の人よりも幅広く可能性を探る「探索的学習」の傾向を持つのではないかという仮説を立て、これを実験的に検証しようと考えたのです。 この「探索的学習」とは、目の前の正解をすぐに出すことよりも、一見無駄に見える選択肢も含めて多角的に情報を集める学び方を指します。 研究者は、先延ばしをしてしまう人が、実は複雑な課題を解く際に有利に働く「特有の思考回路」を駆使している可能
ナゾロジー副編集長。 大学で研究生活を送ること10年と少し。 小説家としての活動履歴あり。 専門は生物学ですが、量子力学・社会学・医学・薬学なども担当します。 日々の記事作成は可能な限り、一次資料たる論文を元にするよう心がけています。 夢は最新科学をまとめて小学生用に本にすること。 ブラックホールの中には別の宇宙がある?「粒子を足す前に」宇宙のクセを疑う / Credit:川勝康弘夜空の写真を眺めると、そこにはたくさんの星や銀河が写っています。 けれども、天文学者がそれらの動きを詳しく調べると、「見えている星の重さだけでは、どう考えても引力が足りない」という結果が何度も出てきました。 高速で回転する銀河がバラバラにならずにまとまっているには、目には見えない“余分な重さ”が必要なのです。 こうして名前だけ先に付けられたのが暗黒物質です。 しかし、その正体については、いまだに決着がついていませ
落ちものパズルの元祖である『テトリス』を知らない人はいないでしょう。 四角いブロックを回転させながら隙間にぴったりとはめ込んでいく、あのシンプルなゲームが、トラウマの治療に役立つかもしれないという研究結果が報告されました。 イギリスのケンブリッジ大学(University of Cambridge)の研究チームは、英国の医療従事者を対象にした臨床試験で、テトリスを使ったデジタル介入がトラウマ記憶のフラッシュバックを大きく減らすことを示しました。 研究結果は2026年3月号の『The Lancet Psychiatry』に収録されています。 Tetris gameplay treatment helps reduce traumatic flashbacks for frontline healthcare workers https://www.cam.ac.uk/research/new
太陽の光が届かない深い海底に、のっそりと現れた巨大な影。 それは、これまで「南極にはいない」と考えられてきたサメでした。 2025年1月、南極半島近くの海で、水深490メートルの暗闇を進む1匹のオンデンザメが撮影されたのです。 研究者たちは、南極海でサメが記録された例はほとんど確認できないとしており、今回の映像は南極海で初めて記録されたオンデンザメとみられています。 いったい、なぜ「いるはずがない」と考えられていたサメが、氷点近い海にいたのでしょうか。 実際の映像もあります。 Surprise Shark Caught on Camera in an Unexpected Place https://www.sciencealert.com/surprise-shark-caught-on-camera-in-an-unexpected-place First-ever shark rec
当然ながら、今の日本に野生のライオンは存在しません。 しかし、もし約7万年前の日本列島を歩いていたら、あなたは“ライオン”と出会っていたかもしれません。 これまで日本各地から見つかっていた大型ネコ科動物の化石は、「トラ」のものだと考えられてきました。 ところが、デンマーク・コペンハーゲン大学(University of Copenhagen)らの最新研究で、それらの化石はトラではなく、絶滅種の「ホラアナライオン(Panthera spelaea)」であることが明らかになったのです。 研究の詳細は2026年1月26日付で科学雑誌『PNAS』に掲載されています。
1986年のチェルノブイリ原子力発電所事故から約40年。 あのとき放出された放射線の影響は、当時現場で作業にあたった人々の体にどのような痕跡を残したのでしょうか。 そして、その影響は「次の世代」にまで及んでいるのでしょうか。 この問いに対し、ドイツのボン大学(Universität Bonn)を中心とする研究チームが、初めて明確な手がかりを示しました。 チェルノブイリ事故後の除染作業員の子どもたちのDNAを詳しく調べたところ、「ある特定タイプのDNA変異」が増えていることがわかったのです。 研究の詳細は2025年6月23日付で学術誌『Scientific Reports』に掲載されています。
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