米ミネソタ州・ミネアポリスにあるカトリック系の学校で8月27日(現地時間)、銃の乱射事件が発生した。
この事件で8歳と10歳の児童2人が死亡し、17人が負傷。容疑者は、現場で自殺した。

警察の発表によると、事件が発生したのは午前8時半ごろ。事件当時、私立学校「アカデミー・オブ・ホーリー・エンジェルズ」の児童らは、朝のミサに出席するために敷地内の教会に集まっていた。
そこへ、ショットガンやライフル、ピストルで武装したロビン・ウェストマン容疑者(23)が現れ、教会の窓越しに児童へ向けて発砲。8歳と10歳の児童2人が死亡し、子ども14人を含む17人が負傷した。

教会にいた10歳の男の子はNBC ニュースの取材に応じ、事件当時を振り返った。
「窓から2席ほど離れた場所にいました。自分の頭を覆い、教会の椅子の下に隠れました」
「友人のビクターに救われました。彼が僕の上に覆い被さって守ってくれた。でも、ビクターは撃たれてしまった」
同じく現場にいた13歳の少年も、事件の様子を語った。
「突然、“パン、パン、パン”という音が聞こえたんです。とっさにクラスメートたちに『伏せろ、座席の下に隠れろ』と叫びました」
「周りの子たちはストレス状態にあり、泣いている声も聞こえました。自分のことだけではなく、周りも助けなきゃと思いました」
「自分の家族と再会したとき、うれしさと同時に悲しさもありました。家族に再会できない人もいることが悲しいです。僕は運がよかっただけです」


複数の現地報道によると、ウェストマン容疑者は女性であると自認していたため、2020年にはミネソタ州地方裁判所により、「ロバート」から「ロビン」へ改名が承認されていた。
ミネアポリスのジェイコブ・フレイ市長は、記者会見でこう訴えた。
「私たちの国では、人口よりも多い銃が存在しています。(変化のために)いまこそ言葉だけでなく、実際の行動に移すべきときです」
「この事件を口実にトランスジェンダーの人々や、そのほかのコミュニティを悪者にしようとする人々は、人間としての良心を失っています」
「今回の事件で子どもたちが命を落としました。わが子を失った家族もいるのです。この状況の重大さ、悲劇、そして耐えがたい苦しみは、言葉では言い表せません」
「私たちは皆、ひとつの家族です。どうかこの事件を他人事と思わないでください。自分の子どものこととして受け止めてください。ひとつの家族として支え合うべきなのです」