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イラン戦争が迫る「普通の国化」のフォージ(鍛造) イラン戦争でホルムズ海峡が実質的に封鎖に近い状態となり、世界のエネルギー動脈が詰まりかけている。 石炭とロシア産エネルギーのある中国は「肋骨にヒビ」程度の被害を受けるかもしれないが、原油の8割前後がホルムズ海峡を通って輸入されている日本は「心臓直撃」の衝撃を受ける可能性がある。 この非対称性は、単なるエネルギー問題ではない。日本の戦後安全保障の根幹を揺さぶり、国家のあり方そのものを鍛え直す「フォージ(鍛造)」の始まりである。 こうした中で訪米する高市早苗首相に対し、ドナルド・トランプ米大統領はおそらく、同盟国としての覚悟を測る「請求書」を突きつけるだろう。 「ホルムズ海峡で動けない国は、台湾でも動けない」。このストレートなトランプ大統領の問いが、いま日本に突きつけられているのではないか。 日本と中国の「痛みの差」 中国の1次エネルギーの半分
マーケティング戦略コンサルタント 慶應義塾大学工学部を卒業後、日本IBMの戦略マーケティングマネージャー、人材育成責任者などを経て、2013年退社。同年、多摩大学大学院客員教授を担当。マーケティング戦略思考を日本に根づかせることを目指してウォンツアンドバリュー株式会社を設立。多くの企業・団体へ戦略策定支援を行う一方、毎年2000人以上に講演や研修を提供。2020年からはオンライン「永井経営塾」主宰。著書に60万部超『100円のコーラを1000円で売る方法』シリーズ、17万部超『世界のエリートが学んでいるMBA必読書50冊を1冊にまとめてみた』シリーズ(以上KADOKAWA)、10万部『これ、いったいどうやったら売れるんですか』(SB新書)など。著書累計は100万部超。 オフィシャルサイト https://takahisanagai.com/ X(旧Twitter) @takahisanag
こんな衝撃的な書き出しで始まる1本のレポートが、いまウォール街を揺るがしている。タイトルは「THE 2028 GLOBAL INTELLIGENCE CRISIS」。機関投資家向けのグローバル・マクロ分析を行う独立組織、Citrini Researchが2026年2月22日に公開したレポートだ。わずか数日で「いいね」6000超、コメント1300超を記録するなど、金融・テクノロジー業界関係者の間で激しい論争を巻き起こしている。 興味深いのは、この論争が単なる賛否ではないことだ。同レポートのコメント欄で、「大手テクノロジー企業のAI部門に勤務するエンジニア」と称する人物が「このレポートのAI能力に対する理解は甘い」と反論しつつも、「それでも無視できない洞察がある」と述べるなど、批判者すらその問題提起の鋭さは認めている。 レポートが読者に突きつける問いはシンプルだ。「AIについての強気な予想が正
(小林 啓倫:経営コンサルタント) 2026年2月18日、AI業界に衝撃的なニュースが走った。スタンフォード大学の著名教授で、「AIのゴッドマザー」と称されるフェイフェイ・リーが率いるスタートアップ「World Labs」が、設計ソフト大手オートデスクからの2億ドルを含む総額10億ドルの資金調達を発表したのだ。企業評価額は約50億ドルに達するとされており、同社がまだ製品を本格展開して間もないことを踏まえると、その金額は際立っている。 同じころ、フランスではディープラーニング技術の基礎を築いた1人として知られるヤン・ルカンが設立した「AMI Labs」が、製品リリース前にもかかわらず30億ユーロの評価を受け、5億ユーロの資金調達を進めているとの報道がなされた。この2つの企業に共通するもの、それは「世界モデル(World Models)」と呼ばれる次世代AI技術を手掛けているという点だ。 なぜ
この会議体では、政権党である自由民主党と、閣外協力をおこなう日本維新の会という与党勢力に加え、野党陣営からはいち早く参加の意思を表明したチームみらいが参画し、議論をスタートさせた。 政府は、今後議論が進行する途中でも新たに参加を希望する政党が現れれば歓迎するというオープンな姿勢を表面上は取り繕っている。 しかしながら、政府が進めようとしている「給付付き税額控除」の導入にあらかじめ賛成の意向を示している政党だけを選別し、いわゆるチェリーピッキング(都合の良いものだけのつまみ食い)によって囲い込んでいるに過ぎないことは明らかだ。 そもそも、この会議は設置の構想段階においては「消費税減税」の是非を議論する場として国民に向けて喧伝されていたはずであった。 ところが、いつの間にか会議自体が「社会保障に関する国民会議」へとすり替わっており、議論の本丸は消費税減税から、給付付き税額控除をはじめとする社会
米国が中東に空母増派へ。ギリシャのクレタ島にあるス―ダ湾に滞留する米海軍の空母ジェラルド・R・フォード(2026年2月24日、写真:ロイター/アフロ) 「戦争を始める者は──いや正気の者であれば決して──その戦争によって何を達成しようとしているのか、またそれをいかに遂行しようとしているのかについて、まず心中に明確でなければならない」 (カール・フォン・クラウゼヴィッツ、『戦争論』) 「政治的目的が目標であり、戦争はそれに到達するための手段である。手段はその目的から切り離して考えることは決してできない」 (カール・フォン・クラウゼヴィッツ、『戦争論』) 「戦争の本来の目的は勝利であって、長引く優柔不断ではない。戦争において勝利に代わるものはない」 (ダグラス・マッカーサー将軍) 「宙吊り状態」のアナトミー 2026年2月下旬時点で、米軍はUSSアブラハム・リンカーンおよびUSSジェラルド・R
李在明(イ・ジェミョン)政権発足後、米韓間の「安保不協和音」が随所で際立っているからだ。政権発足当初から米政界で根強く提起されてきた「親北・親中・反米」傾向への懸念が、安保現場における「亀裂」として実体化しつつある。 その象徴的な事件が、去る2月18日、西海(黄海)上で発生した在韓米軍と中国軍戦闘機の対峙状況である。 在韓米軍機と中国人民解放軍機がレーザー照射合戦、韓国政府が抗議したのは在韓米軍 公海上で正当な単独訓練を行っていた在韓米軍機に対し、中国軍機がレーダー照射(ロックオン)を含む一触即発の挑発を仕掛けた際、韓国政府はあろうことか中国ではなく、同盟国である「米国側」に強く抗議したのである。 2月18日と19日の両日、在韓米軍は平沢(ピョンテク)の烏山(オサン)空軍基地所属のF-16戦闘機10余機を動員し、韓国・西海の公海上で大規模な単独訓練を実施した。 通常の訓練とは異なり、今回は
(小林 啓倫:経営コンサルタント) 2026年の年明け早々、AIエージェント専用SNS「Moltbook」が爆発的な話題を集めた(本連載でも既に紹介済みだ)。人間ではなくAIだけが投稿し、AIだけがコメントを付け合うこのプラットフォームには、あっという間に260万体を超えるエージェントが集まった。 実は人間がAIエージェントを「装って」参加することも可能なため、Moltbook内の活動がどこまで機械だけによって引き起こされたものかという疑問は呈されているものの、まるでAIが社会を形成するかのようなSF的取り組みにメディアやテック業界が大きく注目している。 だが、本当にAIは「社会」を形成しているのか。2026年2月、この問いに真っ向から向き合った学術論文が発表された。 260万体以上のエージェントと180万件以上のコメントというかつてない規模のデータを分析した彼らが見出したのは、社会のよう
(松沢 みゆき:在スウェーデンのジャーナリスト) グレタ氏はもはや「Z世代の代表」ではない 欧州のZ世代、特に筆者が住むスウェーデンをはじめとする北欧の若者たちは今、転換点にある。環境活動家として世界的に知られるグレタ・トゥーンベリ氏のような「リベラルで環境重視な若者像」というステレオタイプは根底から覆されつつある。 その一方で広がっているのが、実利とリアリズムを重視する「右傾化」とも呼べる地殻変動だ。 Z世代とは、一般に1990年代半ばから2010年代前半に生まれた世代を指す。23歳のグレタ氏もその一人である。 かつてスウェーデンのZ世代といえば、グレタ氏に象徴される「気候正義(Climate Justice)」の旗手として世界をリードしていた。 2018年、彼女が15歳のときにストックホルム国会議事堂前で始めた「金曜日のための学校ストライキ」は世界中の若者を惹き付け、彼女は瞬く間に世界
[ロンドン発]第2次トランプ米政権が北大西洋条約機構(NATO)の事実上、骨抜き化を進める中、第2次大戦後、自国の核兵器保有を封印してきたドイツが米国に依存しない欧州独自の核抑止力について真剣に議論を始めた。 「時代は変わった」 ドイツでは、トランプ復活の可能性が出てきた2023年、緑の党の重鎮で元副首相兼外相ヨシュカ・フィッシャー氏が「世界は変わった。ウラジーミル・プーチン露大統領は核による威嚇を行っており、トランプ氏は米国の核の傘を不確かなものにしている」と指摘。 「欧州は自らの核抑止力を持つべきか? その通りだ。時代は変わった。欧州は独自の抑止力を持たなければならない。ドイツ自身が核保有国になるべきだと言っているのではない。英仏の既存の核能力を基盤として欧州全体をカバーする核の傘を構築しなければならない」 緑の党は1980年代、NATOの核ミサイル配備に反対する平和運動から誕生しただ
自民党が316議席を確保し、維新が36、与党で計352議席と歴史に残る議席を確保した。保守色の強い高市総理のもと、改憲への機運は政権発足当初から高まりを見せてきたが、その政治スケジュールと戦略を冷静に分析すれば、2028年に控える次期参院選までの期間に拙速な動きを見せることは考えにくい。 高市政権にとって、両院それぞれでの三分の二が憲法改正発議に必要なため、参院選での勝利が、政権の長期化と安定化、ひいては悲願である憲法改正を実現するための「絶対条件」であるからだ。 実務的な観点から見ても、参院選までの残り時間はあまりにも短い。 憲法改正を実現するためには、衆参両院それぞれの憲法審査会での議論、条文の起草、各党間での調整、そして両院での三分の二以上の賛成による発議、さらにその後の国民投票という長いプロセスを経る必要がある。 条文についてゼロから作るのか、過去の改憲草案を活用するのか、自民党内
(小林 啓倫:経営コンサルタント) 私たちの生活にすっかり定着した感のある生成AI。普段からさまざまなことを調べたり、相談したりするのに、ChatGPTのようなチャットボットを使っているという人も多いだろう。ただ同時に、生成AIの言うことを鵜呑みにしてはならないということを理解している人も少なくないはずだ。 生成AIはいわゆる「ハルシネーション(幻覚)」、つまり本当でないことをさも本当であるかのように答えるという問題を抱えているからだが、生成AIを信じてはいけない理由はもう一つある。それは「シコファンシー」問題だ。 シコファンシー(sycophancy)とは日本語で「迎合」や「おべっか」「ヨイショ」などと訳される言葉だ。生成AIの文脈で使用した場合、これはAIが正しさより「相手が聞きたい言葉」へ寄り添い過ぎ、誤りや有害な選択まで肯定してしまう現象を指す。 たとえば、チャットボットに何か問い
生成AIブームの加速に伴い、データセンター向けのHBM(広帯域メモリー)などの需要が爆発的に増加した。 これにより、汎用品として扱われてきたメモリーチップは、各社の戦略を左右する「最重要物資」へと変貌した。 異例の価格高騰、サプライヤー主導の市場へ 香港の調査会社カウンターポイントリサーチの報告によれば、メモリー価格は2025年10~12月期に前四半期比で50%という驚異的な上昇を記録した。 この勢いは2026年に入っても衰えず、1~3月期にはさらに40~50%の上昇が見込まれている。市場は2018年のピーク時を上回る「ハイパー強気」局面に突入したという。 異常事態の背景にあるのは、AI関連企業の旺盛な需要だ。 データセンターを運営するハイパースケーラー(巨大クラウド事業者)各社は、巨額の上乗せ料金を支払ってでも在庫を確保する構えを見せている。 結果として、韓国のSKハイニックスやサムスン
(勢古 浩爾:評論家、エッセイスト) 今回の衆議院選の自民党の大勝の原因はまず、高市総理の毅然とした政策への期待以外に、岸田、石破の前政権が暗くじめじめしてひどかったこと、が挙げられる。 さらにその上、立憲民主党と公明党の血迷った新党が設立され、自滅したことが大きな原因である。中国のねちねちしたケチくさい嫌がらせも、それに輪をかけた。 首相周辺は「よかった。最高の勝ち方だ」と安堵した。 ところが早速、自民党のなかから「さすがに勝ちすぎだと思う」とか、「ここまで大勝すると反動が怖い」などと話す中堅議員が出現した。 なかには「高市さんに反対しにくい空気ができてしまう」という声も出ているという(またこんな反高市の否定的意見を必死で探し回る記者が多いのだ)。 世の中には、前向きな話をすると、かならずマイナスなことをいっては腐し、水を差したがる人間がいるものである。 こんな連中は、前向きで積極的な考
(福島 香織:ジャーナリスト) 2月8日に投開票が行われた衆院選挙は日本のみならず、国際社会も注目した選挙だったといえる。 この選挙の意義は、国際社会の枠組みの再構築プロセスにおいて、日本政府として米国サイドに軸足を置くのか、中国に配慮し続ける立ち位置を維持するのかを有権者に問うものだと、私はかねて指摘していた。結果は、自民党は単独過半数、3分の2議席を超える316議席を獲得する圧勝ぶり。つまり、有権者は米国とともに、中国に対峙する選択をした。 だから日中対立の先鋭化は避けられないだろう。では、台湾有事を含む中国の軍事的脅威は増すのか、日本経済は悪化するのか。そして、国際社会の枠組み再構築にはどのような影響をもたらすのか。考えてみたい。 まず、中国側の報道を少し紹介したい。 「日本の国家形態を変える可能性」 選挙結果を受けて、中国メディアの澎湃新聞は日本の識者のコメントを引用する形で「この
先の衆院選で、高市早苗首相が率いる自民党が歴史的な大勝利を収めました。獲得議席は316。全議席の3分の2(310議席)を上回る圧勝です。単独の政党が衆院で3分の2を超えるのは戦後初めてとなります。「3分の2以上」を確保したことで、自民党は憲法上、これまで単独ではできなかった行為を実行できる立場になりました。法案の再可決、議員の除名、秘密会の開催、そして憲法改正の発議――。3分の2以上で何が可能になるのかを、順を追って解説します。 (フロントラインプレス) 戦後初の単独政党「3分の2以上」 衆院選の投開票が行われた翌日の2月9日、高市氏(自民党総裁)は党本部で記者会見し、次のように述べました。 「自民党、日本維新の会の与党で、合計352という非常に大きな議席をいただきました。日本列島を強く、豊かに。重い責任の始まりです。身の引き締まる思いでございます。重要な政策転換については、すべて自民党の
(川上 敬太郎:ワークスタイル研究家) 働き方改革は「是正」から「是認」へ? 第2次高市内閣が狙う政策転換の違和感 衆議院解散で、仕切り直しとなった働き方政策の議論。労働基準関係法制研究会から出された報告書をもとに、労働基準法の40年ぶり改正まで取り沙汰されていましたが、選挙が終わり改めて今後の方針が検討されることになります。 報告書では、「2週間以上の連続勤務を防ぐ」ことや日々の勤務と勤務の間に一定の時間を空ける「勤務間インターバル」の設定、労働時間外に仕事が私生活に介入するのを防ぐ「つながらない権利」のガイドライン検討など、働き手を守る施策が提言されていました。 ただ、高市早苗首相は昨年着任してすぐ、心身の健康維持と従業者の選択を前提としつつも、労働時間規制の緩和を検討するよう厚労相に指示しています。これまで規制強化を進めてきた働き方改革の方向性からすると、逆行しているようにも思えます
(西田 亮介:日本大学危機管理学部教授、社会学者) 多くの者が「躍進」「善戦」を公言していたが… 2026年衆議院総選挙は、日本の政治史において極めて重大な転換点として記録されることになるだろう。自民党が単独で316議席を獲得するという、現行の選挙制度下では誰も見たことのない圧倒的な結果となった。 筆者を含めて、永田町や日本政治を見慣れた者ほど驚愕しているはずで、最近でこそ多くの当事者はクチをつぐんでいるが、序盤調査が共有されるまでは、多くの者が「中道躍進」や、控えめにいっても「善戦」を公言していた。 単なる「与党の勝利」という表現では片付けられない帰結だ。この歴史的圧勝劇と野党の壊滅的な敗北は、決して偶然の産物ではない。それは、高市総理による戦略的な「打ち手のうまさ」と、野党、とりわけ中道改革連合(以下、中道)による目も当てられないほどの「打ち手の拙さ」が、ネガティブな形で噛み合った相乗
だが2026年2月、現実はその予想の斜め上をいくこととなった。AIが人間の仕事を奪うのではなく、AIが人間を「雇う」プラットフォームが登場したのである。 その名も「RentAHuman.ai」。Rentは「借りる」という意味なので、まさしく「人間を借りる」という名前のサービスだ。2026年2月2日にローンチされ、開発者がSNSでプロモーションを始めた翌日から登録者が急増。48時間で1万人を突破し、その後わずか数日でサイト上の登録者数は7万人を超えた。 「Robots need your body(ロボットにはあなたの身体が必要だ)」。トップページにそんな文言を掲げるこのプラットフォームでは、AIエージェントが物理世界のタスクを人間に外注し、暗号資産で即座に報酬を支払う。これまで「AIに仕事を奪われる」と怯えていた人間が、今度はAIに雇われる側に回るのだ。
戸部田誠氏(以下敬称略) きっかけは、私の著書『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)を読んでいただいた集英社ノンフィクション編集部の編集者の方から、「ジャンプ+」に関するノンフィクションの執筆を依頼されたことでした。 その方は、「テレビとマンガは、エンタメをつくる面白さという点で共通しているはず」「『ジャンプ+』の取り組みは、違う業界の人が読んでも何か得るものがあるはず」と考えたそうです。 私自身も中高生時代にはずっと「少年ジャンプ」を読んでいましたし、マンガも大好きなので、「面白そうだ」と感じて依頼を引き受けました。 ――テレビとマンガという別ジャンルではありますが、取材を通じて、テレビ業界との違いを感じた部分はありましたか。 戸部田 大きな違いを感じることはなく、むしろ両業界の人たちは似ていると思いました。前述の日テレについての本の登場人物は、テレビが「エンタメの王者」
(山本一郎:財団法人情報法制研究所 上席研究員・事務局次長) 2月8日の投開票を終え、いまこうしてキーボードに向かっています。まずは、今回の選挙に関わったすべての皆さまに感謝を申し上げます。与野党を問わず候補者および秘書・ご家族の皆さま、選対の皆さま、ボランティアとして駆け回ってくださった支援者の皆さま、そして何より、短期間での電撃解散にもかかわらず投開票と最高裁裁判官国民審査を混乱なく遂行しきった全国の基礎自治体と地方公務員の皆さまには、心からの敬意と感謝を表します。 どのような結果であれ、投票所に足を運んでくださった有権者の皆さまの一票一票は、この国の民主主義の根幹を支えるものです。その判断を真摯に受け止めたいと存じます。また、今回の選挙に際しましては、さまざまな関係先の皆さまにもご協力を賜りました。引き続きよろしくお願いいたします。 さて、蓋を開けてみれば大勝利に終わった自由民主党で
(尾中 香尚里:ジャーナリスト、元毎日新聞編集委員) 敗因は「民主党政権のやり直し」を目指したこと 「高市旋風」なるものが吹き荒れるなか、立憲民主党と公明党が中心となって結党した新党「中道改革連合」は、49議席という惨敗を喫した。野党第1党の議席としては戦後最小だ。 政治理念や基本政策の近い政治勢力が合流し、地方での一定の組織力も持つ野党第1党の誕生は、政界全体を大きく見れば望ましい構図だと考えるが、準備期間の極端な短さもあり、同党は初戦で大きくつまずいてしまった。 敗因は新党の結党自体にあるのではない。野党第1党だった立憲民主党側の、新党結成に至るまでの政権奪取戦略のまずさにあったと考える。 「野党結集」にこだわり過ぎたこと、有り体に言えば「民主党政権のやり直し」を目指したことだ。
2022年2月24日未明、ロシア軍はウクライナ侵攻開始と同時に、全面侵攻の一つとして、ウクライナの首都キーウ近郊の飛行場に空挺・ヘリボーン作戦(空中機動作戦)を実施した。 一方、2026年1月3日未明、米軍がベネズエラにヘリボーン作戦主体の奇襲攻撃を行った。 ロシアの狙いは、キーウ近郊の空港を占拠して、キーウへの地上攻撃と占拠達成に大きく寄与することだった。 これに対し米国は、ベネズエラ大統領を拘束・連行することであった。 この2つの事例から分かるのは、戦争の最大局面で実行される空中機動作戦は、成功すれば大戦果を得られる一方、失敗すれば戦局を急速に悪化させるということである。 ロシアと米国の作戦は規模が異なり、ロシアは空挺とヘリボーン作戦を併用し、米国はヘリボーン主体の作戦であった。 結果は、ロシアの作戦は実行部隊の降着までは成功したが、当初の空挺部隊は反撃で大きな損耗を被り、当初想定され
「トランプ大統領の応援と習近平主席の『高市叩き』のお陰」 「二人の大国のリーダーに助けられた。まずアメリカのトランプ大統領には、選挙の数日前に高市総理への熱烈なラブコールをもらった。内政干渉とのご批判も受けたが、何と言っても同盟国のリーダーが支持を表明してくれたことは、少なからぬ票積みにつながったと思う。 もう一人は、中国の習近平主席だ。あれほど激烈に、かつしつこく中国が『高市叩き』をやってくれたおかげで、高市総理を『中国と戦うジャンヌダルク』のように捉えた有権者も多かったのではないか。 逆に、中道に政権を任せたりしたら、日本が中国の植民地にされてしまうという警戒感を生んだろう。その意味では、習近平主席にも感謝状を贈りたい気分だ」 ドナルド・トランプ米大統領は、「高市自民大勝」を受けて、早速、SNSに投稿した。 <今日の非常に重要な選挙での高市早苗首相と連立政権の大勝を祝福したい。彼女は非
[ロンドン発]高市早苗首相は熱狂的人気とポピュリズムで崩壊の危機にあった自民党の支持率を急速に回復させ、2月8日の総選挙で圧勝した。英国は経済浮揚のため中国にすり寄る一方、安全保障面では21世紀版日英同盟を模索しており、高市氏への関心は高い。 「アイドル的な人気」と「政治手法の巧みさ」 『黒い迷宮:ルーシー・ブラックマン事件15年目の真実』の著者としても知られる英紙タイムズのアジア編集長リチャード・ロイド・パリー氏は「選挙に勝つ方法:明確に話し、何も語らない」(2月5日付)と題し「アイドル的な人気」と「政治手法の巧みさ」に焦点を当てる。 「ある若い女性は彼女を愛する理由を『とてもはっきりと話すから』だと言う。『親近感』があり『近さ』を感じさせる。ハンドバッグを好む者もいれば、ペンやスキンケアのルーティンに注目する者もいる」。バッグやペンが完売する「サナ活(高市推し活)」が吹き荒れる。
いずれにしても投票率が高ければ自民に有利、低ければ不利の構造は変わらない。週末に予想される豪雪がどう影響するか? サナエフィーバーは世界的な自国ファーストと保守化の流れに乗った上で、日本が経済成長を取り戻す(生活が良くなる)という期待感があるから起きている。ネットのアルゴリズムはそれを増幅する。また、中道が選挙目当てであることに、有権者は強い拒否感を持っている。 昨年、立憲は国民民主党・玉木雄一郎代表を首班指名で担ごうとして失敗した。公明と組むしか生き残りはないと考えた。 だが、複数の政党が合併する「切り貼り新党」は成功したためしがない。 1994年、新生党・日本新党・民社党・公明党・自由改革連合の5党による新進党(衆議院178人)は、小選挙区対応で統一比例名簿を持ち、創価学会と同盟(民社系労組)の全国組織を当てにした。 しかし、政策の対立を抱えたままの新進党は次の総選挙で惨敗、比例上位に
課税最低限以下の所得層に対し、税額控除で引ききれない分を現金の「給付」として支給する仕組みであり、所得再分配やシンプルな税制という観点で古くから多くの経済学者もその有効性を認めてきた。 しかし、その導入には資産の正確な把握という高いハードルが存在する。厳密に行おうとするとコスト高になりすぎるし、ずさんになるなら富裕層に甘い不公平で不公正な制度になりかねない。 結果として日本では給付付き税額控除以前に所得把握で議論が停滞し続けてきた経緯がある。マイナンバー制度の経緯と現状を想起すると、所得把握に対する抵抗感は相当根強いのが現実と言わざるをえないだろう。 そうした閉塞状況に一石を投じる現実的かつユニークな提案が、国民民主党によってなされた。「社会保険料還付付き住民税控除」である。 さしあたり、国民民主党・足立康史氏のnoteの説明がわかりやすいだろう。 ◎国民民主党が提唱する「社会保険料還付付
三重県で立憲民主党が次の衆議院選挙の候補者を公募している……。 その当時の私は東京を拠点に作家・ジャーナリストという立場で、いまのように執筆に取り組んでいた。しかし、情報発信やオピニオンだけでは、変わっていかない現実がある。打ち破れない閉塞感に、無力感と徒労感が積み重なっていく。ならば、こちらのスタンスを少し変える必要があるのではないか。 私は立憲民主党の候補者公募に応募した。東京の党本部で職員との面接も経て、当初の希望の選挙区とは違っていたが、三重県第4区を提案された。当地とはまったく縁もゆかりもなかったが、公職に就いて人の役に立つということであれば同じことだ、と考えて決断した。 いうなれば、国政政党の公募による落下傘候補だった。 そして、そこからはじまった政治活動のスタートで浴びせられた一言を、私は忘れることができない。 「選挙をやりたいんなら、カネを持って来い!」 よりにもよって地元
所得格差を示す「ジニ係数」によると、日本の所得格差が過去最大にまで広がっていることがわかりました。厚生労働省のデータによると、直近2023年のジニ係数は1962年の統計開始以来、過去最大の格差になったことを示しています。なかなか増えない賃金、止まらぬ物価高……。人々の暮らしは厳しくなるばかりです。では、ジニ係数とは、どのような数値なのでしょうか。やさしく解説します。 (フロントラインプレス) そもそも「ジニ係数」とは ジニ係数(Gini coefficient)とは、イタリアの統計学者コンラッド・ジニ(1884〜1965)が考案した指数で、所得格差を表す代表的な指標です。1912年に発表された論文『変動性と可変性』の中で初めて紹介された後、改良を重ね、1915年ごろに現在の形が出来上がりました。 ジニ係数は、国全体の所得や資産がどのくらい平等に分配されているかを0と1の間の数値で示します。
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