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ChatGPT
yamdas.hatenablog.com
www.nytimes.com 記事タイトルだけで笑ってしまったが、これはあるねー。ワタシも何度かそういうことを書いている。 チャールズ・ストロスは、彼が「魔法の杖テクノロジー」と呼ぶ、物理法則を無視するものを取り除いてしまったらほとんど残らんし、むしろ SF は目指すべき目的地でなく警告の役割を果たすことが多く、『スノウ・クラッシュ』(asin:4150123543、asin:4150123551)や『侍女の物語』(asin:4151200118)みたいな未来は実現できるけど、あれはディストピアであって絶対目指すべきものじゃないからね、という答えもそうですねぇ。 SFが未来を方向づけるのか? 当代の人気SF作家が答える - YAMDAS現更新履歴 ジョージ・ワシントン大学准教授のデヴィッド・カープは、スティーヴンスンの小説には「これは架空のディストピアであって、取扱説明書ではありません」
www.newcartographies.com ニコラス・カー先生が Google 検索における「AIによる概要(AI Overviews)」に噛みついている。ある主題に関する権威ある文献を深く掘り下げるのでなく、最近公開された疑わしい情報源から、おおざっぱな要約を寄せ集めて作成されている、というのだ。 これでは長年 Google の検索結果の上位に検索エンジン最適化(seo)を施したページが並んでいたのと変わりがないじゃないかというわけ。 そして、製品やサービスの購入アドバイスを検索すると、この問題はさらに深刻になる。というのも、以下の三つの情報源から抽出されたテキストのまとめになりがちだからだ。 製品やサービスを提供する企業が運営する宣伝サイト 供給元から紹介料を得ることが多いインフルエンサーのサイト コンテンツファームが運営する質が低い「ベスト」サイト(「2025年版、最高のオウム
(´-`).。oO( 日本ではあまり話題になってないけど,1週間前のドゥワルケシュ・パテルの番組でカーパシーが現在のAI技術の到達点を話し,現状のハイプを暴露した buff.ly/evtrZNx 回の威力がすごすぎて,今週はベイエリアはお通夜状態なんですね.さすがに日本もそろそろ気づいた方が良い… ) [image or embed]— Yuta Kashino (@yutakashino.bsky.social) 2025年10月25日 17:36 この Yuta Kashino さんの投稿で、OpenAI の共同設立者にして Tesla の人工知能部門ディレクターを務めたりしたアンドレイ・カーパシーの最新インタビューのことを一週間遅れで知った。 なにせ2時間半近くの長さなので途方に暮れるが、ドゥワルケシュ・パテルのサイトにインタビュー全文文字起こしがあったので必死に内容を追った。けど、
www.nytimes.com マンハッタンで開かれた WikiConference North America 2025 の基調講演中に、銃で武装して壇上に乱入した男をボランティア編集者二人が取り押さえるという事件が起きている。 この武装した男はウィキペディアのポリシーの抗議して壇上で自殺すると宣言したそうで、参加者に被害がなくて本当に良かった。 ウィキペディアに対して、トランプ政権やイーロン・マスクが攻撃姿勢を強めている。ウィキメディア財団が今月、ウィキペディアに対する疑問に答えるブログ投稿をしているのは、そのあたりに応えるものだろう。今回の犯行は、そのあたりに煽られた人間によるものではないかとどうしても疑われる。 ウィキペディアといえば、その記事を学習した生成 AI チャットボットや、その内容を要約して表示する検索エンジンによる 閲覧者数の減少が話題となっている。 これは単に人間のサ
wired.jp このブログで太陽光発電の価格が過去10年で9割近く下落している話を取り上げたのがおよそ5年前だが、ついに太陽光発電が世界のエネルギーを賄うときが来たとのこと。 しかし、それに背を向ける国がある。米国だ。 paulkrugman.substack.com ポール・クルーグマンが、トランプ大統領の再生可能エネルギーに対する憎悪とバイデン前大領領の政策への復讐心が、エネルギー政策で中国が米国を追い抜くことを許したと論じている。 そういえば、ワタシも「今こそ「弁護士国家」米国は「エンジニア国家」中国に学ぶべきなのか?」において、「中国がエネルギー技術で飛躍的に先行すれば、世界各国は米国よりも中国の勢力圏に引き込まれる可能性が高い」というヘンリー・ファレルの見解を紹介していた。 クルーグマンは、科学と専門知識への敵意が常にアメリカの伝統の一部であったこと、そして、反科学主義が宗教右
www.bloodinthemachine.com ブライアン・マーチャントが Why We Fear AI の共著者である Hagen Blix にインタビューしているのだが、これがすごく面白いので紹介しておきたい。 彼が指摘するのは、「AIが人間の労働を全て自動化する」という AI 企業の奇妙な約束である。そんなわけないのに、どうして AI 企業はそれを売り込むのか? それが経営者層の受けが良いからだ。 これはワタシも「生成されたAIビジネス、OpenAIと「AGIというナラティブ」」や「「AIファースト」と「人間ファースト」は両立しうるか?」などで取り上げたテーマだが、Hagen Blix は以下のように語る。 そして、我々は明確に理解するわけだけど、これは第一に生産性の問題じゃないんだ。一部はそうかもしれない、多分ね。多くの研究が、生産性の向上は起こらないと言っている。でもね、我々
boingboing.net アメリカで作られる映画やドラマやゲームの多くに登場する、モーリ―・シガレッツ(Morley Cigarettes)という架空のたばこブランドの話である。 20世紀のはじめ、喫煙はクールだった。たばこが命を奪うなんて誰も知らなかったし、映画やテレビでは誰もが皆たばこを吸っていた。しかし、奇妙なことに、キャメルやマルボロが許可なくそうした映像に映ると著作権侵害と見なされる可能性があった。無料の宣伝になるんだから、たばこメーカーは喜ぶのかと思いきや、そうではなかったのだ。 で、訴訟リスクを回避するため、ハリウッドの小道具会社は1960年代に、映画やテレビ番組で使える偽のたばこブランドをでっち上げた。それがモーリ―・シガレッツというわけですね。それが初めて登場したのは、ヒッチコックの『サイコ』だったとな! その後、数々の映画やドラマに登場した「モーリ―」だが、今では宣
wired.jp さて、少し前にワタシは以下のように書いた。 若年層のソーシャルメディア(やスマートフォン)の利用規制を動かしたのは、昨年欧米で大ベストセラーとなったジョナサン・ハイトの(なぜ未だ邦訳が出ないのか理解できない)『The Anxious Generation: How the Great Rewiring of Childhood Is Causing an Epidemic of Mental Illness』、そして今年Netflixで配信が開始されるや世界71カ国でストリーミング1位となったドラマ『アドレセンス』の影響が大きいでしょう。 つながりのテクノロジーはまたしても我々を引き裂く – WirelessWire News えーっと、これ何度も書いてるけど、ジョナサン・ハイト『The Anxious Generation』の邦訳いつ出るの? 個人的には『The Anx
wired.jp キーチ・ヘイギーの『サム・アルトマン:「生成AI」で世界を手にした起業家の野望』のことは今年の5月に紹介しているが、遂に来月刊行される。 サム・アルトマン:「生成AI」で世界を手にした起業家の野望 作者:キーチ・ヘイギー,Keach HageyNewsPicksパブリッシングAmazon サム・アルトマン:「生成AI」で世界を手にした起業家の野望 作者:キーチ・ヘイギーニューズピックスAmazon この WIRED の記事は、その抜粋を引用して「AI革命を準備した第三の男」としてエリーザー・ユドコウスキーのことを紹介している。日本では、少なくともサム・アルトマンやピーター・ティールほどの知名度がないので、タイムリーな記事だと思う。 エリーザー・ユドコウスキーは AI 悲観論者(doomers)の代表的存在だが、性格の悪いワタシがこの記事を読んで感じるのは、楽観論者、悲観論
Threads を見ていて、驚く投稿があった。 つい最近知ったんだけど、福岡のタウン誌『シティ情報ふくおか』が1976年創刊号から2003年分くらいまで結構な数をWEB上に無料アーカイブ化してて、特集やインタビューはもちろん 当時の広告もラテ欄もほぼ全ページ読めるようになってて、03年以降の発行分も随時更新してるって史料として結構優秀よな。つか狂ってるよな。 https://www.threads.com/@masudahiroshi/post/DOLISq7AU6b そんなサイトあるのかよ! と思ったら本当だった。 backnumber.fukuoka-navi.jp 福岡の代表的なタウン誌である『シティ情報ふくおか』の20何年分をウェブ上で無料公開しているのがすごい。もちろん表紙のみとかでなく、まるごと読めてしまうのである。 当館は、福岡の40年以上の歴史を、ともに生き抜いてきた《シテ
kottke.org 2000年に作られた『Code Rush』というドキュメンタリーだが、Netscape が Mozilla のソースコードをオープンソース化する裏側に密着取材したものである。それは AOL に買収されてしまう Netscape の末期をとらえたものとも言える。 いやー、恥ずかしながら存在自体知らなかったな。 このドキュメンタリーのオンライン公開にはトラブルもあったようだが、監督のデヴィッド・ウィントンの決断で Creative Commons の BY-NC-SA 3.0 US ライセンスの元で YouTube で全編公開されている。 字幕は英語の他にフランス語やドイツ語や中国語などはあるが、日本語はなし。だが、YouTube の自動翻訳機能でほぼ意味はとれるぞ! Netscape の CEO だったジム・バークスデールをはじめとして、Mozilla の初代リーダーだ
techcrunch.com 失礼ながら、記事タイトルだけで笑ってしまった。 「贅沢な名だね。今からお前の名前はAIベビーシッターだ。いいかい、AIベビーシッターだよ。分かったら返事をするんだ、AIベビーシッター」という台詞が湯婆婆の声で聞こえてきそうである。 バイブコーディングの結果、AI時代の技術的負債『Vibe Fixing』に時間をとられてしまい、AI に振り回される自分の仕事はまるで子守りやないか、いや、実際はベビーシッターよりもずっと仕事は厄介で、全体として生産性は向上してないやないか、と気づくことになる。 「コーディングに Copilot を使うのは、賢い6歳児にコーヒーポットを渡して、『これをダイニングルームに持って行って、家族にコーヒーを注いでね』と言うようなものだ」という記事で引用されるシニア開発者の言葉も趣深い。 コード品質にしろセキュリティの話にしろ問題はいろいろあ
オライリー・ジャパンから、今月発売予定である以下の2冊の情報が明らかになっている。 実践 LLMアプリケーション開発 - O'Reilly Japan 生成AI時代の価値のつくりかた - O'Reilly Japan いずれも時宜を得た題材についての本であり、興味を惹く。 さて、この2冊に過去のオライリー・ジャパンの本になかった共通する特徴があることにお気づきだろうか? そう書けば気づかれるだろうが、いずれも翻訳者が「オライリー・ジャパン編集部」とクレジットされていることである。 オライリー本家にアクセスしている方ならご存じだろうが、AI による翻訳が導入されており、刊行前の本でも日本語訳が読めたりする(例:少し前に紹介した『Beyond Vibe Coding』の日本語版ページ)。 これまでオライリー・ジャパンから出る本には人間の翻訳者がクレジットされていたが、翻訳者が「オライリー・ジャ
wirelesswire.jp 先月の WirelessWire News 連載原稿だが、評判が良かったようで正直ホッとした。 昔だったら、「まだAI驚き屋で消耗してるの?」とか煽ったタイトルにしたのかもしれないが、そういうのは無益だと分かるくらいにはワタシも歳をとったのである。 たまたま、この原稿に関連する記事が、原稿の公開直後にいくつか出たので取り上げておく。正直、ワタシの文章が公開される前に出てなくて良かった(笑)。 www.oreilly.com 正直、これは驚いた。ワタシの原稿は、ティム・オライリーの話から始まり、最後にはアーヴィンド・ナラヤナンとサヤッシュ・カプールの「普通のテクノロジーとしてのAI」論に着地するのだが、そのティム・オライリーが生配信番組 Live with Tim O'Reilly にアーヴィンド・ナラヤナンをゲストとして招いているのである。 オライリーはナラ
www.theguardian.com イギリスの自由民主党の党首としてキャメロン政権の副首相をつとめた政治家にして、2018年に Facebook の副社長に就任し、2022年から Meta の国際問題担当社長だったニック・クレッグによると、シリコンバレーは被害者面した金持ちの男性で溢れているとのこと。 新著 How to Save the Internet の刊行に先立ってガーディアン紙のインタビューを受けているが、元上司である Meta のマーク・ザッカーバーグを称賛する一方で(得意ではない分野にも尽きることのない好奇心を持つ人物、とな)、巨万の富と権力と「自己憐憫」と絡み合うシリコンバレー文化を「このマチズモと自己憐憫という、まったくぞっとしない組み合わせを、私は当時も今も理解できない」と痛烈に批判している。 シリコンバレー人種は自分たちが幸運だとは微塵も思っておらず、むしろ不当に
www.statsignificant.com この記事は、今からおよそ40年以上前の1984年の話から始まる。この年公開された『ビバリーヒルズ・コップ』(asin:B083V3712Z)や『ゴーストバスターズ』(asin:B00NMVPJEQ)は大ヒットし、当時はハリウッド・コメディの黄金時代だった。 重要なのは、これらのヒット作がアメコミなどの知的財産(IP)に頼ったものではなく、エディ・マーフィやビル・マーレイといった才能ある新進スターが主役を張った作品だったこと。 それから時は流れ……現在は、ハリウッドスタジオのコメディは「死んだ」とまで言われるご時勢である。それこそ10年くらい前から、ハリウッドにおけるコメディの衰退を分析する記事も定番だったりする。 本当にそうなのか? なぜそうなのか? コメディの復活の可能性はある? といった疑問について、統計的に分析したのがこの記事である。
www.unpopularfront.news なんとも物騒なタイトルに思えるが、これを書いているジョン・ガンツの著書 When the Clock Broke にひっかけたものなので怒らないでいただきたい。 といっても実はこの本(邦訳は出ていないはず)が扱っている1989年から1993年まで、つまり冷戦終結、ソ連崩壊、湾岸戦争を経てビル・クリントン大統領誕生あたり、この頃に不平等、産業空洞化、公共圏の分断、移民問題への不安、貿易問題、アメリカの国際的地位の揺らぎなど新自由主義秩序の最初の亀裂が表れていたとガンツは指摘する。 で、ドナルド・トランプもこの頃に囚われているとガンツは見ているわけですね。 そしてガンツは、トランプがサンクトペテルブルクをレニングラードと呼んだことを挙げ、これは別にトランプがクレムリンの工作員だからではなく、トランプの頭の中では今でもあるレベルでソ連と取引をしてい
zachperk.com いつ AI が Hacker News を占拠したか? といっても、HN の投稿やコメントが AI に乗っ取られているという話ではなく、HN の上位10記事のうち3分の1が AI 関連なのに気づいた著者が、いつからそのように AI の話題が支配的になったのかを調査したエントリである。 HN の BigQuery データセットはとても良く管理されていて、投稿された全記事のタイトル、URL、スコア、コメントが含まれているので調査対象にしている。 結論としては、HN は ChatGPT や消費者向け製品では AI に熱狂してないが、GPT-4 が開発者向けツールとしてリリースされた際にブレイクしたとな。意外なことに、AI に対する感情は、2021年の Apple の NeuralHash 技術 が騒動になって以降、ほぼ安定しているとのこと。 ワタシも 「MCPが後押しす
www.doomsdayscenario.co アメリカのジャーナリスト、著述家のギャレット・グラフは、世界有数の民主主義国家として建国250周年を迎えるわずか数か月前、アメリカ合衆国は権威主義とファシズムの淵に転落したと指摘する。 多くのアメリカ人が民主主義から権威主義に移行する明確な瞬間があると誤って信じているが、実際にはあらゆる境界線が曖昧になり、規範が破壊され、大統領の独断が異議なく受け入れられるようになり、そして、ある朝目覚めると、国は既に別物になっている――それが今だと言うのだ。 グラフは以下の点で、第二期トランプ政権下でアメリカの民主主義の基盤は崩壊し、権威主義への境界線を越えたと断じる。 野党主導の都市の軍事占領や州への脅迫 政権の不正を記録しようとする市民に対する恣意的な職務質問や拘束 米国企業への恐喝と賄賂の要求 官僚の粛清 驚異的なスピードでの権力濫用 文化統制の試み
www.404media.co ウィキペディアと AI の関係については、これまでもブログで取り上げてきたし(例1、例2)、「生成AI時代におけるWikipediaの価値」というウィキメディア財団の人の文章を訳したりもした。 が、ウィキペディアにおける AI 生成記事の急増が看過できない状況になってきたようで、AI 生成の低品質コンテンツによるウィキペディアの「メタクソ化」を防ぐためにも、通常の一週間の議論期間を経た記事削除ではなく、ゴミ記事の迅速な削除を採用する方針をとることを決めたとな。 AI 生成記事をどう見分けるか、何をもってゴミ記事と判定するかの問題があることはウィキペディアの編集者たちも当然承知しているが、そのあたりが明白なものは(例:プロンプトに応じて作成されたと思しき文言が記事に含まれる)迅速な削除もやむを得ないんじゃないですかね。 この問題に取り組んできた WikiPro
www.404media.co 日本でも話題となった Steam や Itch.io において「アダルトゲーム」とみなされたゲームについての規制問題だが、圧力団体によるオンラインの反ポルノの聖戦は30年前に始まっていたんだよ、という記事である。 この記事のアイキャッチ画像は、1995年7月の TIME 誌だが、チャック・グラスリー上院議員は、この号を上院の公聴会に持ち込み、通信品位法を成立させた(そして、それにキレたジョン・ペリー・バーロウがサイバースペース独立宣言を書いたのはご存じの通り)。 この記事はそうしたオンラインポルノ規制の歴史についての記事だが、これを書いたサマンサ・コールは、2022年に How Sex Changed the Internet and the Internet Changed Sex という本を書いてるのですな。 How Sex Changed the In
フィルムアート社の投稿で、『リミナルスペース 新しい恐怖の美学』が来月出るのを知った。 リミナルスペース 新しい恐怖の美学 作者:Alt236フィルムアート社Amazon 「リミナルスペース」という言葉についてご存じない方は、木澤佐登志さんが2021年に書いた「Liminal Spaceとは何か」というコラムを読まれるのがよかろう。 ワタシも確か木澤さんの文章で初めてこの言葉を意識したはずである。しかし、この言葉が表現する「インターネット美学」は、すんなり感覚的に理解できたのである。この言葉を今まで知らなかった人の多くもそうなのではないだろうか。 リミナルスペースについての本が出ていたのは知らなかったが、もうすぐ映画『8番出口』も公開されるし、良いタイミングで邦訳が出るといえるかもしれない。 それにしても、ジョーダン・ピール編集のブラック・ホラー短篇集もそうだが、フィルムアート社は面白い本
cmtext.com 以前ほどではないが、ウェブにはよくぞこれだけの文章を無料で読ませてくれるものだと感謝したくなるものが公開されていたりする。 その感覚を、新山祐介さんの投稿経由で知った Introduction to Computer Music で思い出させてくれた。 これは作曲家にして、インディアナ大学の Center for Electronic & Computer Music の所長として長年教育にも携わってきた(現在はインディアナ大学の名誉教授)Jeffrey Hass の手によるもの。彼の作った音楽に触れたい方は、彼の YouTube チャンネルからどうぞ。 彼はこれをコンピュータ音楽の初年度学習用のオンラインテキストとして書いたようだが、それこそ20世紀のはじめからのコンピュータ音楽の歴史を辿る、およそ20年にわたって書き継がれ拡大してきたとんでもないテキストである。
www.theatlantic.com ロシアの物理学者ロアルド・サグデエフがキャリアをスタートさせた1955年当時、ソビエト連邦の科学は頂点に近づいていた。それから間もなく、ソビエトは衛星や人間を世界で初めて軌道に打ち上げることに成功して世界を驚かせた。しかし、当時既にサグデエフはソビエトの科学の腐敗に気づいていた。 そもそも危険はソビエト連邦の誕生時から存在していた。1917年に権力を掌握したボリシェヴィキは、科学者を労働収容所に送りたがったし、ヨシフ・スターリンが権力を掌握すると、資金を提供する研究は彼のイデオロギーに合致することを要求された。1973年、サグデエフがソビエト宇宙研究研究所の所長に任命された頃、ソビエトは宇宙進出のリーダーシップを NASA に譲り渡しており、研究所は資金不足に陥っていた。 1985年、サグデエフに運が向いたかに見えた。ミハイル・ゴルバチョフが54歳で
こないだの渋谷陽一追悼エントリの最後で以下のように書いた。 それとは別に、もう一人、ロッキング・オン関係者の「不在」について近々書くかもしれない。 渋谷陽一のワタシにとっての功罪 - YAMDAS現更新履歴 念頭にあったのは、ロッキング・オンのロンドン特派員である児島由紀子のことである。 彼女のブログ「ロンドン通信」は昨年4月末を最後に更新がない。彼女の X アカウントも、昨年4月以降書き込みがない。少し前に本屋で見かけた『rockin'on』にも既に彼女の名前はなかった。 児島由紀子さんの「ロンドン通信」の更新が3か月ない 昨年秋の時点で渋谷陽一については覚悟ができているが、児島由紀子さんについてはそうではない— yomoyomo (@yomoyomo) July 30, 2024 これはおよそ一年前のワタシの投稿だが、オアシスの再結成にも反応がないということは、これは覚悟しないといけな
blackhatnews.tokyo ワタシ自身は「サイバーセキュリティリーダー」でもなんでもないが、職業柄どういう本が推されているかは気になる。 ブルース・シュナイアーのようなセキュリティ研究者、ケビン・ミトニックのようなかつてのブラックハットハッカーの本は定番といってよい。あと、ダニエル・カーネマンの著作が入るのも、人間心理とインセンティブについて考える上で分かる気がする。 個人的に興味深く思うのは、一見サイバーセキュリティとは関係なさそうに思える本である。 まずは「未来に何が起こるかを考えようとする人には有用な本だと思います。したがって、リスクマネージャーには特に興味深いはずです」として挙げられているフィリップ・E・テトロックらの『超予測力 ―不確実な時代の先を読む10カ条―』。 超予測力―ー不確実な時代の先を読む10カ条 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫) 作者:フィリップ・E・テ
simonwillison.net これは今月の Radar Trends to Watch でマイク・ルキダスが紹介していて知ったのだが、Datasette の作者であるサイモン・ウィリソンが言うところのAIエージェントに死を招く「三位一体」とはなにか? 私的データへのアクセス 信頼できないコンテンツへの露出 外部通信能力 これが AI エージェントのセキュリティを特に難しいものにする問題だというのだ。 techfeed.io 調べたところ、TechFeed の日本語解説記事があったので、原文を読みたくない人は読んでくださいな、と横着させてもらう。 「MCPが後押しするAIじかけのウェブ、AIが後押しするオープンなウェブの空洞化」でも取り上げた MCP のセキュリティ問題は、やはり標準の整備が早急に求められていると思う。
rockinon.com 2023年11月に入院の報があった後、確か翌年の2月に予定されていた出演イベントが即座にキャンセルされたとき、これは彼が帰ってくることはないのではと思ったのを覚えている。 以降、彼の病状についての情報は一切漏れてこず、それが事態の深刻さを伝えていると解釈した。リハビリに取り組んでいたとのことだが、文章を書いたり談話を出せるような状態ではなかったのだろう。Andy さんも書かれるように、ワーカホリックだった渋谷陽一にとって、最期の闘病の日々はとても辛く苦しいものだったことが想像され、胸が痛む。 これはもう彼の復帰はなかろうと密かに覚悟してから、ワタシはこのブログで彼の文章の紹介を断続的に行ってきた。 陽一の空手いきあたりばったり――渋谷陽一が空手をやっていた頃 渋谷陽一の架空インタビューと再結成しないバンドについて 産業ロックについて語るときに渋谷陽一の語ること 渋
www.thewayofcode.com なんなんだ、これは? ジェイソン・コトキーが「これ本当にあのレコードプロデューサーのリック・ルービンなのかと三度見した」と書いているのも不思議ではない。 音楽プロデューサーとして世界的に有名なリック・ルービンが、Anthropic と組み、『老子道徳経』をベースに書いた……ってなんじゃそりゃなのだが、しかも副題にバイブコーディングが出てきて、これ本当にリック・ルービンの仕事なのか? となるわけだ。 要は老子の思想の AI 時代における再解釈ということみたいだが、読んでると本当に「Vibe Coder」という文句がバンバン出てくる。面白いねぇ。 このネタは、5月にはカタパルトスープレックスニュースレターで読んでいたはずだが、そのときはリック・ルービンとバイブコーディングの話が頭の中で結びつかず、目が滑っていたようだ。 リック・ルービンの創作術 作者:
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