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批判、炎上、和解……RelaxBeatsLab×Hizuru Saitoが語り合う、激動の2025年を経たAI音楽の行方 2025年の音楽シーンは作品の質以上に、制作方法の劇的な転換期として記憶されるだろう。特筆すべきは1日700万曲が生成されるという『Suno(スーノ)』の世界的な普及である。 質感をプロンプトで指定し、歌詞を入力して「Create」をクリックすれば、1分もかからずに高品質な音楽が生成される。気に入った楽曲があれば、そのまま公開するもよし、細部をプロンプトなどで調整してカバー機能を使い再生成するもよし、さらにステム分離してDAWに持ち込めば編集し直すことも可能だ。 まったく素養が要らず、「音楽の民主化」と言われるこの音楽生成AIについては他分野と同様に権利関係の議論はある。しかし2025年後半にはAIアーティストが数億円のメジャー契約、有名レーベルと大手AIサービスの電撃
バラエティ番組「水曜日のダウンタウン」(TBS系)の名物企画「名探偵津田」第4話が年末スペシャルとして放送され、大きな反響を呼んでいる。お笑いコンビ・ダイアンの津田篤宏が突如殺人事件に巻き込まれ、名探偵として事件を解決することを強いられるという人気ドッキリ企画だ。 「電気じかけの罠と100年の祈り」と題された今回は、同番組収録中に劇団ひとりが何者かに殺害されたと思しき事件から幕を開ける。その後、舞台は劇団ひとりの実家だとされる群馬の名家へと移る。さらに大正時代や江戸時代へのタイムトラベル要素まで加わり、物語は予想外の展開へ進む。この人気企画「名探偵津田」はなぜ人を魅了するのか。本稿ではミステリ評論家・千街晶之が徹底考察する。(編集部) 「名探偵津田」はなぜ人気なのか TBS系で水曜の夜10時に放映されているバラエティ番組『水曜日のダウンタウン』の中でも、ミステリーファンの注目を集めているの
文・取材=舞風つむじ、取材協力=渡邉大輔、取材協力=杉本穂高、取材協力=杉本穂高、画像=『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』©︎吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable 2025年のアニメーション業界において最も顕著だったのは、いまや世界において巨大IPを軸に据えたコンテンツが巨大な産業の1つになりつつあるということだった。この流れが2026年以降も継続し、拡大していくことは明らかだ。『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』ならびに劇場版『チェンソーマン レゼ編』が北米の週末興行ランキングで1位を獲得し、大きな話題となったことは記憶に新しい。 同時に放送形態の境界もより曖昧になっていることにも注目したい。日本のアニメにおいてこれまで指標となってきた「テレビ放送」、あるいはテレビというメディアの優位性は薄れ、「推し活」文化と合わさるかたちでまったく新しい受
2025年のトゲナシトゲアリは、前年のテレビアニメ『ガールズバンドクライ』放送での盛り上がりや、同アニメから生まれた数々のシングルと2枚のアルバム『棘アリ』『棘ナシ』、そして3月の横浜1000CLUBを皮切りに驚異のペースで規模が拡大していく各会場でのワンマンライブを経て、ロックバンドとしての強靭さと、どんなことがあろうとも決して揺るがない信念を確かなものにした、重要な1年だったように思う。 1月には『BanG Dream!』プロジェクトから生まれたバンド・MyGO!!!!!との対バンライブ『Avoid Note』(※1)を行い、異なるコンテンツがリアルで交差するスペシャルな空間を作り上げることに成功。2月にはパシフィコ横浜 国立大ホールでの5thワンマンライブ『鳴動の刻』(※2)を2部構成で行い、ここで同年9月23日に日本武道館で念願のワンマンライブを実施することも発表された。 4月には
文=加藤よしき、画像=『トワイライト・ウォリアーズ 決戦! 九龍城砦』©2024 Media Asia Film Production Limited Entertaining Power Co. Limited One Cool Film Production Limited Lian Ray Pictures Co., Ltd All Rights Reserved. リアルサウンド映画部のレギュラー執筆陣が、年末まで日替わりで発表する2025年の年間ベスト企画。映画、国内ドラマ、海外ドラマ、アニメの4つのカテゴリーに分け、映画の場合は、2025年に日本で公開・配信された作品から、執筆者が独自の観点で10作品をセレクトする。第2回の選者は、映画ライターの加藤よしき。(編集部) 1. 『トワイライト・ウォリアーズ 決戦! 九龍城砦』 2. 『プレデター:バッドランド』 3. 『スーパーマ
10月より日5枠にて放送された『「魔法少女まどか☆マギカ 始まりの物語/永遠の物語」TV Edition』(以下『TV Edition』)は、アニメーション制作会社シャフトによる代表作『魔法少女まどか☆マギカ』(2011年)の「再放送」である。公式サイトの概要には次のような記述を確認することができる。 2011年に全12話のTVシリーズとして放送された『魔法少女まどか☆マギカ』。翌年2012年、その12話を2編の劇場版として再編集し「[前編]始まりの物語」「[後編]永遠の物語」として公開。この2作では、随所にわたってカットのアップデートと新規カットが追加され、さらに再アフレコが行われました。 今回は、そんな劇場版[前編][後編]を全11話のTVシリーズとして再編成し、『「魔法少女まどか☆マギカ 始まりの物語/永遠の物語」TV Edition』として放送します。本作が、まだシリーズを観ていな
『涼宮ハルヒ』ハルヒから『なぜ逃げ』ハッピーまで、ラノベの最強(凶)ヒロイン大集結 「ライトノベル展2025」レポ 渋谷のスクランブル交差点に向かってハルヒが呼びかける。無数ともいえるライトノベルの表紙絵がギッシリと並んで壁を埋め尽くす。12月19日から28日までSHIBUYA TSUTAYAを会場に「ライトノベル展2025」(主催:KADOKAWA)が開催。グッズやラノベのキャラクターにちなんだコラボメニューも用意されていて、ファンを作品の世界に浸らせてくれる。 【撮り下ろし写真】『スレイヤーズ』あらいずみるいの直筆イラストも! 「ライトノベル展2025」 JR渋谷駅からスクランブル交差点を挟んで見えるSHIBUYA TSUTAYAの壁面に、大きな涼宮ハルヒが登場した。何か呼びかけているようも見えるハルヒに誘われ、SHIBUYA TSUTAYAの1階に入ると、そこはライトノベルに溢れかえ
SNSの発達により、日夜さまざまなネットミームが生まれるようになった現代社会。とくに多いのは、アニメに出てくる印象的な言葉が流行するというパターンだ。本稿では今年多くの人に愛された“アニメ発の流行語”をいくつかピックアップし、その文脈をできるかぎり分かりやすく紹介していこう。 「ガンダムが言っている」 まずはTVアニメ『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』およびその劇場先行版『機動戦士Gundam GQuuuuuuX -Beginning-』で人気が出たのは、「戦え、とガンダムが言っている」というフレーズだ。第3話でシュウジ・イトウが発したセリフで、ミステリアスなキャラクター性を決定付けるものとなった。 その後も意味はよく分からないながら、シュウジの口癖として何度も作中に登場。しかもアニメの終盤では、とある人物が“エモい”活用法をすることによって視聴者を感動させるという演出も見られた
天音かなたの卒業発表が示すもの ホロライブ4期生のVTuber・天音かなたが卒業を発表した。12月27日、ちょうど6周年を迎える節目をもって活動にピリオドを打つ。 卒業についてのお知らせ 天音かなた6周年となる2025年12月27日をもちまして、 ホロライブを卒業します。 ぜひ読んでいただけたら嬉しいです。 pic.twitter.com/lvST9dWCrR — 天音かなた💫ホロライブ(12/27卒業) (@amanekanatach) December 2, 2025 これだけならスタンダードなVTuberの卒業情報だが、彼女の発表では特異な要素が見られた。それは「想定外の業務外タスクが何度も発生したこと」「結果、自分の活動が回らないほどの負荷が続いたこと」「それによる心身の負荷から活動継続が難しいと感じたこと」が、卒業理由として明言されたことだ。さらに、数年前から事務所に相談してい
『Snow Manの素のまんま』構成作家・永田篤がラジオを通じて感じた9人の成長 「末永く続けていけたら」と語る番組への想い 今年デビュー5周年を迎え、目覚ましい活躍を続けているSnow Man。彼らのラジオ番組『不二家 presents Snow Manの素のまんま』(文化放送/以下、『素のまんま』)は、そんな激動の5年間をともに歩み続けてきた“ホーム”とも言える。 9人グループという大所帯の中で、週替わりでふたりのメンバーが登場してトークを繰り広げる。実に36通りにもなるペアの会話がじっくりと聴けるのは、まさしくここだけ。カメラに映らない音声だけのやりとりだからこそ、さらけ出せる“素”を楽しめる。そんな同番組を支えているのが、“ガイさん”こと構成作家・永田篤だ。 『Kis-My-Ft2 キスマイRadio』『KちゃんNEWS』『横山裕・村上信五のレコメン!』(すべて文化放送)など数々の
田中芳樹『銀河英雄伝説 1』(創元SF文庫) 『銀河英雄伝説』や『アルスラーン戦記』など大ヒットシリーズを幾つも持つ作家の田中芳樹さんが、1年前に病気で倒れて休養に入っていたことが田中さんの事務所から公表された。執筆活動の再開までにはまだしばらくかかりそうだが、意欲は十分とのことで今は回復を願いつつ、膨大な著作を読み返してその活躍ぶりを確認したい。 田中芳樹さんの代表作は? そう聞かれて浮かぶのはやはり『銀河英雄伝説』だろう。『アルスラーン戦記』の方が好きだとか、『創竜伝』の方がキュンキュンくるとか、『アップフェルラント物語』の方が可愛らしいといった意見はどれも正しいが、ここは世界が抱く印象を元に『銀英伝』を挙げておく。 実際、発行されている部数も1500万部を超えていると言われ、作品が届いている地域もアジアやアメリカ、ヨーロッパなど全世界規模。アニメが見られる地域も含めれば、どれだけの人
ドラマ化で脚色を手がけた『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS系)やオリジナルの『アンナチュラル』(TBS系)など、数々のヒット作を生み出してきた脚本家・野木亜紀子がテレビ朝日の連続ドラマで初めて脚本を手がけた『ちょっとだけエスパー』で、SF作品に初挑戦。彼女はなぜいま、このジャンルに挑んだのか。初タッグとなる貴島彩理プロデューサーとの出会いや登場人物の当て書きなど、脚本の裏側について話を聞いた。 ーー『ちょっとだけエスパー』は非常に独創的な物語で、日本のテレビドラマではあまり観たことがないタイプの作品だと感じました。1話から全く先が読めない展開でしたが、脚本はどのように書き上げていったんですか? 野木亜紀子(以下、野木):最初の企画段階で、全体のプロットはある程度書いていて、最終回だけまだない状態だったんですよね。割と最後のほうまで決めていたので、そこに向けて書いていきました。今回は取材の必
2017年6月の初報から実に8年以上。ついに『メトロイドプライム4 ビヨンド』がNintendo Switch、Nintendo Switch 2向けに発売を迎えた。 この作品の発売をかねてより待ち望んでいた筆者がいま抱いている思いは、「ようやく新作を遊べる時が来た!」という喜び……もあるのだが。 「なぜ、これほど静かな発売を迎えることになってしまったのだろう?」という侘しさの方が強い。 実に17~18年越しの完全新作だが…… 任天堂の探索型2Dアクションゲーム『メトロイド』のフル3D作品である『メトロイドプライム』は、主人公サムス・アラン当人の視点(一人称視点)で敵と戦ったり謎を解いていく「ファースト・パーソン・アドベンチャー(FPA)」なるゲームだ。 ▲『メトロイドプライム リマスタード』(Nintendo Switch)より プレイヤーがあたかもその場に立っているかのような高い没入感
12月第1週の動員ランキングは、Mrs. GREEN APPLEのデビュー10周年を記念して製作されたドキュメンタリー作品『MGA MAGICAL 10 YEARS DOCUMENTARY FILM 〜THE ORIGIN〜』が初登場1位、同じくMrs. GREEN APPLEが今年7月にデビュー10周年を記念して開催したライブを映像化した『MGA MAGICAL 10 YEARS ANNIVERSARY LIVE 〜FJORD〜 ON SCREEN』が初登場3位。前者のオープニング3日間の動員は16万2200人、興収は2億5100万円。後者のオープニング3日間の動員は14万8500人、興収は4億9100万円。3位の『MGA MAGICAL 10 YEARS ANNIVERSARY LIVE 〜FJORD〜 ON SCREEN』の方が大幅に興収を上回っているのは特別料金での興行のため。動員
元乃木坂46の北川悠理が11月30日、自身のYouTubeチャンネルを更新し、2025年の振り返りと近況報告を行う動画を公開した。アメリカ・ロサンゼルスを拠点とした留学生活や、現地での女優活動における驚きの成果に、多くの注目が集まっている。 動画の冒頭で北川は、3月に大学を卒業して渡米して以降、チャンネルの更新が滞っていた期間の活動について語り始めた。まず紹介されたのは、現地で撮影された新しい宣材写真だ。「自分らしい」かつ「新しい」と感じられる3パターンの写真を披露し、ここからアメリカでの挑戦が始まったことを説明する。 続いて、ロサンゼルスの演劇学校「Art of Acting Studio」に通っていた日々に言及。基礎からシェイクスピアまで幅広く学び、日本人女優として初めて同校のプログラムに通うことができたという達成感を語った。 8月に一時帰国して出版したフォトエッセイ『Call Bac
乃木坂46、“ポスト久保史緒里”は誰か? 林瑠奈、中西アルノ、海邉朱莉……歌唱の支柱、ボーカル体制を読む 乃木坂46 3期生の久保史緒里がグループを卒業した。1期生 生田絵梨花のあとを引き継ぐようにして、ここ数年はグループの歌唱の中心を担ってきたメンバーであり、ライブや歌番組でも、その透明感のある歌声が乃木坂46の音の軸となっていた。 乃木坂46は、シングルごとにセンターが変わる一方で、歌を支えるメンバーが常にグループの土台になってきたという側面もある。久保の卒業によって、その役割を誰が引き継いでいくのかは、これからの乃木坂46を考える上でひとつのポイントになるだろう。本稿では、ここ数年で歌唱面の存在感を高めている4期生 林瑠奈、5期生 中西アルノ、6期生 海邉朱莉に加え、センター経験を重ねている賀喜遥香や、個性的な声で注目を集める奥田いろはの現在地を整理し、次の歌姫がどのような形で現れて
ゲーム、アニメ、映画、ドラマ……キャラクターが“生きる”あらゆるメディアにおいて、「声」は人格をつかさどる不可欠な要素として存在している。とりわけ、声優という専門職が担う演技は、二次元の絵や文字に命を吹き込み、観客・プレイヤーの心に定着させる決定的な鍵である。 近年、名作ゲームのリメイクや、人気シリーズの長期化に伴い、キャラクターの声優交代が注目される場面が増加したように思う。それは単なるキャスティング変更という制作上の都合にとどまらず、作品とファンとの間に流れる時間を可視化する現象でもある。 声が変わることは、作品世界の連続性やキャラクターの不変性に対する問いかけであり、時には戸惑いや拒絶を生む波紋にもなりうる。ファンにとって特定のキャラクターの声は、その人物との出会い、共に過ごした時間、そして体験した物語そのものと強く結びついているからだ。 本稿では、この「声優交代とは何か」という問い
朝井リョウ『イン・ザ・メガチャーチ』(日経BP) 朝井リョウの新刊『イン・ザ・メガチャーチ』(日経BP)は、あるアイドルグループの運営に参画することになった家族と離れて暮らす男、内向的で繊細な気質ゆえ積み重なる心労を癒やしたい大学生、仲間と楽しく舞台俳優を応援していたが、とある報道で状況が一変する女という三者を主人公に、ファンダム経済の功罪を描き出した作品だ。 いわゆる“推し活“の宗教性に着目した本作は、宗教学者として“推し活“に言及してきた柳澤田実にとっても興味深く、さまざまな論点が見出せる小説だったという。 朝井リョウと柳澤田実による、『イン・ザ・メガチャーチ』についての対談をお届けする。 左、柳澤田実。右、朝井リョウ。 柳澤:『イン・ザ・メガチャーチ』をとても興味深く拝読しました。私自身も「推し活」を消費社会の宗教として分析したことがありまして、その内容をゲーム開発者向け会議「CED
ナナヲアカリ『ムリムリ進化論』 × TV アニメ『わたしが恋人になれるわけないじゃん、ムリムリ!(※ムリじゃなかった!?)』 コラボレーションMV 〈ムリ、ムリ!〉 ナナヲアカリ楽曲が劇場に響き渡り、意表を突かれる。 9月まで放送されていたアニメ『わたしが恋人になれるわけないじゃん、ムリムリ!(※ムリじゃなかった!?)』のOPテーマ「ムリムリ進化論」は、11月21日公開の劇場版『わたしが恋人になれるわけないじゃん、ムリムリ!(※ムリじゃなかった!?)~ネクストシャイン!~』(以下『ネクストシャイン』)のOPとしても採用された。 ナナヲアカリによる同曲のMVは、アニメとのコラボレーション版をあわせるとすでに500万再生を突破しており、続編映画である『ネクストシャイン』での採用も頷ける。TVシリーズの初代OPが、最終回のクライマックスシーンや劇場版作品などでも使われることによるエモーショナル喚
そんな宇垣に、撮影の様子や自身の結婚観、さらにはアナウンサー時代の思い出まで、たっぷりと語ってもらった。【インタビューの最後には、サイン入りチェキプレゼント企画あり】 アナウンサー時代は「高飛びしちゃおっかな」と思ったことも ーーまずは連ドラ初主演の心境について教えてください。 宇垣美里(以下、宇垣):演技のお仕事はすごく楽しいなと思っていたんですけど、まだまだだなと感じることも多いなか、「主演を」と言っていただけたことに喜びを感じています。自分で望んでできるものではないというか、お声がけしていただかないとできないことだと思うので、ご縁に感謝だな……と。 ーー「いつか主演をやりたい」という気持ちはあったのでしょうか? 宇垣:いろいろな役をやりたいとか、もっとたくさんお仕事をしたいという気持ちはありましたが、ちゃんと「主演をやりたい!」と考えたことはなかったです。なので、お話をいただいたとき
ITジャーナリスト 三上洋が語る、乃木坂46に救われた命 5年生存率 “50%” がん闘病を支えた1曲 ITジャーナリスト 三上洋、御年60歳。ITの専門家として、ライター業やメディア出演、大学講師など精力的に活動している。そんな三上には今、“がんサバイバー”というもうひとつの顔があることをご存知だろうか。 今年1月に、がん闘病中であることを公表。ステージ3Bという診断を受け、医者からは「5年以内に生きている確率は50%程度」との言葉もあった。人生初めての入院生活、手術や点滴、度重なる抗がん剤治療など、精神的にも肉体的にも追い込まれていた三上を支えたのは、アイドルグループ 乃木坂46だった。 リアルサウンドでは、根治に向かって順調に治療が進み、現在では仕事にも復帰している三上にインタビュー。乃木坂46との出会いからファンになっていくまでの過程、闘病中にどのように助けられたのか、「私の命を救
社会学者・岸政彦が明かす、“人の話を聞くこと”の怖さと価値「聞き取り調査には暴力性もある。それでも耳を傾けるべきだ」 岸政彦『生活史の方法——人生を聞いて書く』 (ちくま新書) 「生活史」とは、ひとりの人間の生い立ちや人生の語りを聞き取る、社会学の質的調査のひとつであり、沖縄で30年にわたり聞き取り調査を続けてきた社会学者・岸政彦は、その第一人者といえる存在だ。岸は150人の聞き手希望者に自身の調査方法を伝え、彼らがそれぞれ150人の語り手に取材を行った。その成果として生まれたのが、『東京の生活史』『大阪の生活史』(いずれも筑摩書房)である。 いまも聞き取り調査を続ける岸が、今回「他者の話を聞く」ことについてまとめた新著『生活史の方法』(ちくま新書)を上梓した。曰く、聞き取り調査に「標準的な方法」は存在せず、しかもその営みには、常に語り手への暴力性が潜んでいる――。では、他者の人生に耳を傾
今最も熱いアイドル Juice=Juice、なぜ再評価フェーズに? 「盛れ!ミ・アモーレ」バズの理由、楽曲の強さを解説 ハロー!プロジェクト(以下、ハロプロ)所属のアイドルグループ、Juice=Juiceの新曲「盛れ!ミ・アモーレ」が話題を集めている。また、同グループの代表曲のひとつ「「ひとりで生きられそう」って それってねえ、褒めているの?」のMVが先日YouTubeにて再生回数1000万回を突破した。デビュー13年目を数えるJuice=Juiceがなぜここにきて脚光を浴びているのか? 本稿では再評価に至るまでの流れを紐解いていこう。 後輩メンバーが生み出した“隙アモ” 今年10月8日にリリースされたメジャー20thシングル『四の五の言わず颯(さっ)と別れてあげた/盛れ!ミ・アモーレ』は両A面で、「盛れ!ミ・アモーレ」は一方の表題曲。ライブ初披露は、8月16日に開催されたハロプロメンバー
トゲナシトゲアリ、アニメの物語を越えて交差する『ガルクラ』とバンドの軌跡 『小指立てませんか』全曲レビュー 今年9月23日、活動開始当初から大きな目標として掲げてきた日本武道館でのワンマンライブを実現させたトゲナシトゲアリ(※1)。同公演では来年2〜3月に初の全国ツアー『トゲナシトゲアリ Zepp Tour 2026 “拍動の未来”』を開催すること、そして10月3日公開の『劇場版総集編 ガールズバンドクライ【前編】青春狂走曲』および11月14日公開の『劇場版総集編 ガールズバンドクライ【後編】なぁ、未来。』に続く完全新作映画の製作が決定したこともアナウンスされ、『ガールズバンドクライ』というコンテンツおよびトゲナシトゲアリというバンドがこの先もまた新たなストーリーを生み出していくことに対し、多くのファンからさらなる期待が寄せられている。 武道館公演以降もトゲナシトゲアリは今年2枚目のシング
Ye(カニエ・ウェスト)。後ろに写るのは、妻のビアンカ・センソリ。写真:REX/アフロ ■2013年にはアートだったブラック・クランズ(KKK) Ye(カニエ・ウェスト)について、もはや音楽ではなく、彼の暴挙によって知る人の方が多くなってしまった気がする。2025年2月に、ほとんど全裸のような出立ちの妻ビアンカ・センソーリと共にグラミー賞のレッドカーペットに登場したことは、Yeの音楽を聴いたことがない人まで知るゴシップニュースになった。またここ数年の欧米メディアのYeに関するニュースは、音楽よりも彼の反ユダヤ主義発言とそのバックラッシュに関するものばかりだ。 ナチズムに近づいた大物アーティストは、Ye以前にも存在していた。1970年代、キリスト教福音派に接近していた頃のボブ・ディランは、自分自身もユダヤの出自であるにもかかわらずステージ上でユダヤ人を呪ったことがあった。また同じく70年代の
現在放送中のNHK連続テレビ小説『ばけばけ』で、ヒロインの松野トキを演じている髙石あかり。明治という時代のうねりの中で、外国人の夫とともに日本の文化を伝え続ける女性を、静かな情熱と凛とした佇まいで演じている。約3000人の中から選ばれたその存在感は、時代の空気をまといながらも、どこか現代的な透明感を放っているのが印象的だ。けれど、髙石の魅力はこの“朝ドラのヒロイン”という枠には収まらない。アクション、コメディ、ファンタジーなど、作品ごとにまったく違う表情を見せながら、見る者の想像を軽やかに裏切ってきた。『ばけばけ』で見せている芝居を起点に、ここでは彼女がこれまで歩んできた多彩な役どころをたどり、その振れ幅の大きさを改めて確かめてみたい。 『ベイビーわるきゅーれ』 『ばけばけ』のトキとはまったく違う表情を見せるのが、髙石の代表作でもある2021年公開のシリーズ第1作目『ベイビーわるきゅーれ』
リアルサウンド映画部の編集スタッフが週替りでお届けする「週末映画館でこれ観よう!」。毎週末にオススメ映画・特集上映をご紹介。今週は、『うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー』のDVDレンタルで初めて押井守作品に触れた徳田が、『天使のたまご 4Kリマスター』をプッシュします。 『天使のたまご』——押井守の“決定的”作品 2025年、押井守作品のリブートが大量発生している。10月には劇場版『機動警察パトレイバー』シリーズ2作と、『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』(以下『攻殻』)の4Kリマスター版が立て続けに上映された。前年には、押井初の実写作品『紅い眼鏡』のリマスタープロジェクトがクラウドファンディングで実施されている。 その中で押井自身が「決定的な作品」だったと語る(※1)のが『天使のたまご』だ。監督として初のオリジナルアニメーションであり、アートディレクションを『ファ
AIの発展で漫画家は本当に失職するのか? 『はじめの一歩』森川ジョージら登壇のトークショーで挙げられた3つの問題点 一般社団法人MANGA総合研究所が11月12日と13日に東京・池袋の会場とオンライン配信で開催した「国際MANGA会議 Reiwa Toshima」(IMART2025)で、何かと話題のAI(人工知能)に関するトークセッション「マンガとAIの関係はシンギュラリティに向かっているか」が開催された。『はじめの一歩』で知られる漫画家の森川ジョージ、株式会社THE GUILD代表取締役の深津貴之、アル株式会社代表取締役のけんすう(古川健介)が登壇し、MANGA総研所長で代表理事の菊池健の司会で、AIの急速な進化が漫画制作などのクリエイティブな分野にどのような影響をもたらすのかといったことが話された。 「異世界転生ものを描きたいと思っている」。漫画家の森川ジョージのこの発言に会場が沸い
「マンガ大賞2022」第3位に輝き、多くの漫画ファンの心を掴んだ真造圭伍による『ひらやすみ』。何気ない日常の愛おしさを描き出すこの人気漫画が、NHK夜ドラ枠で待望の実写ドラマ化を果たした。 主人公は、自由気ままなフリーター・生田ヒロト。彼を演じるのは、役柄に応じて変幻自在の表情を見せ、現代の日本映画・ドラマ界に欠かせない存在となった岡山天音。そして、ヒロトの家に同居することになる従姉妹の美大生・小林なつみを、観る者を魅了する森七菜が演じる。 原作を「ずっと読んでいた」と語る二人は、この物語の持つ特別な空気感をどのように捉え、映像の中に息づかせたのか。撮影現場で現実と物語の境界線が溶けていくような不思議な体験から、共演者との微笑ましいエピソード、そしてこのドラマが現代に届けたい優しいメッセージまで、作品への深い愛情に満ちた言葉で語ってもらった。 岡山天音×森七菜、インタビュー撮り下ろしカット
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