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衆議院選挙2026
sugawarataku.theletter.jp
今回の衆院選では、序盤から新聞、通信社の情勢報道で自民党の勝利が予想されていました。2月1日夜には、定評のある朝日新聞の選挙情勢が報道され、マス・メディアの予測は与党もしくは自民党単独で衆院過半数を制するという見方で一致しました。 各社の自民党の予想議席数の数字には驚かされたと思いますが、その数字の背景については各社ともあまり踏み込んで議論や分析を行っていないように思います。そこで今回は、報じられた数字や分析を確認しながら、自民党圧勝という予想がどのような背景で生じているのか考察していきたいと思います。
内閣発足時の高支持率は水物だと前回のニュースレターで述べました。それではいつごろ、どれくらい下がるのか、次に論じようと思ったのですが、ご存じの通り高市内閣は衆議院を解散して2月に衆院選を行う方針を示し、事態は大きく動いてしまいました。 この解散の背景として、内閣支持率が高いうちに選挙を行って勝利したいという狙いがあると広く論じられています。もっとも、高い内閣支持率が大して意味を持たないことは、前回のニュースレターで述べた通りです。現在の内閣支持率が不支持留保の支持で膨れ上がっているとすれば、衆院選を行ったとしても与党への「追い風」のようなものは吹かないでしょう。むしろ、頼みの高い内閣支持率が早めに下落することになるだけかもしれませんね。
少々前に、テレビの昼のワイドショーを目撃する機会がありました。どこかのメディアの世論調査でわかった高市内閣の支持率という数字を示し、使っている装飾品が売り切れた等々のエピソードを紹介しながら、高市首相が大人気でブームが起きているといった内容でした。 SNSを覗くと、似たようなことを言っている報道関係者、評論家みたいな方々もいたりします。このように、内閣支持率と名付けられた一つの数字を見て、首相が人気だとか不人気だとか騒ぎ立てるのを見ると、政界周辺の世論調査に関する知識や理解は全然向上しないなという感想を持ちます[1]。 きっと、今回の「騒動」を一番怪訝に感じているのは、昔からの高市ファンの方々でしょう。多少嫌われたり問題となったりしても「言うべきは言う」姿勢が一部の層で評価されてきたとされていますが、それが急に大多数から支持され、「ブーム」などと報じられたりしているわけですから。自分たちが
公明党は26年続けてきた自民党との連立を解消することとなった。与党を離れるにとどまらず、25年続けてきた国政選挙における自民党との協力関係をも解消する構えである。 実際に自公の選挙協力が終了するなら、連立離脱という4文字の印象を大きく超える影響が日本政治にもたらされる可能性が高い。支持率が大して高くない自民党が政界の中で巨大政党として振る舞い、長期に渡り政権を維持できたのは、「延命装置」とも称された公明党との選挙協力があったからである。公明党の助けがなければ、自民党は長期政権どころか25年前の森喜朗内閣下の衆院選で大敗して下野していたはずであり、その後の日本政治の風景も大きく変わっていたと考えられる。 ところで、この公明党との選挙協力の影響力を示すことを目的として、報道各社は公明党、創価学会による自民党候補に対する集票面の支援(以下、公明票)がなかった場合に落選してしまう自民党議員の数を試
2025年参院選は、与野党逆転という結果に留まらず、かなり特異な選挙だったと思われています。「激動」とも形容された選挙で何が起きていたのか、メディア等でも議論が続いていますが、このニュースレターでも徐々に分析を示していきたいと思います。 今回は、2025年参院選の中心的な話題となっている参政党に関する、俗説的な議論をいくつか取り上げたいと思います。マス・メディア関係者や政治評論家などの方々は、ときに思い込みに促されて目立つ要素に着目するような議論を行いがちです。それらは仮説として有効な場合もありますが、細かい観察や分析の際にノイズともなり得ます。そこで、簡単なデータや論理で処理できるものは先にしておきます。
マス・メディアでは参政党が自民党の票を奪っているため自民党候補が苦戦しているとする説が流れているが、情勢調査のデータから...
参政党候補は、自民党の票を積極的に奪ったというよりは、自民党離反票の一部を他の野党から奪ったというのが前回ニュースレターで主張したことのひとつである。それでは、参政党候補がいなければ得られたはずの票を、参政党に奪われた被害者はどの政党だろうか? 候補者数が少ないと有意義な分析ができないため、ここでは立憲民主党、国民民主党、日本維新の会の3党に絞って論じていきたい。基本的なデータの見方や注意事項は前回述べたので、今回は図表を手早く確認していくこととする。
2025年参院選の状況は、マス・メディア各社の中盤、終盤情勢によれば、ますます与野党逆転の可能性が高まってきたようである。1人区での野党優勢に共産党の戦略が関与していることはすでに示したとおりである。一方、情勢報道全体として注目を集めているのが参政党の躍進であることは間違いない。 筆者は、「与野党逆転の影で進んだ多党化――れいわ新選組、参政党、日本保守党などの新興政党は選挙と政治の見通しを難しくする【2024年衆院選分析】」において「新興各党に票が集まり、選挙競争に影響を与え始めた」と報告し、「新興政党とその背後にいる投票者が今や無視できない規模だということが、2024年衆院選結果の重要な含意」とも指摘した。伝えられる参院選の情勢は、この衆院選の状況からさらに進んで、新興政党である参政党の選挙競争への影響が出たものと考えられる。
7月20日投開票の参院選は与党の苦戦が伝えられている。衆院選や東京都議選と異なり、都道府県単位の小中選挙区と全国単位の比例区で構成される参院選は、マス・メディアの情勢調査による予測は外れにくいため、非改選を含め過半数に届かない可能性があるというのは本当だろう[1]。 与党が参院過半数を維持するためには、非改選で有する75議席に加えて今回参院選で50議席を獲得すれば足りる。これに届かないということは、前回から25以上の議席を落とす可能性があるということを示す。 情勢報道では参政党の「躍進」に注目が集まったが、各社の報道の詳細を読む限り、この与野党の議席変化が集中しているのは1人区である。前回2022年の参院選で自民党と公明党の与党は、32の1人区のうち28選挙区で勝利した。これが今回の情勢予測では、与野党拮抗どころか野党が優勢と報じられているのである。
「国民民主党=東京を克服した民社党?――都道府県別得票率の相似と相違」で見たように、国民民主党と民社党の都道府県別得票率の全体的な傾向は、香川などを除けば似ています。これは、民社党を支持した旧同盟系労組の多くが現在の国民民主党を支持しているためです。このことが、国民民主党は民社党であるとする言説を支えています。 しかし、民社党が消滅し、新国民民主党が誕生するまでの間に、民社党を支援していた労組とその産業は大きく変化しました。民社党が候補を擁立した最後の国政選挙である1993年衆院選から、新国民民主党が国政選挙に登場した2021年衆院選までの間に、日本の製造業では工場の海外移転が進み、一部ではグローバリゼーションにより産業自体の衰退も進んでいます。
東京都議選が始まっていますが、選挙期間の前から都議選の結果を占うとした調査結果の報道が続いています。しかし、これらのほとんどは、国政選挙の際に大手マス・メディアが行う情勢調査とこれに基づく情勢報道に比べると、かなりいい加減なものです。 本稿では、都議選に際し行われている情勢調査等について、いかに杜撰であるかを解説します。雑誌の評論家予測や自民党内部調査なるものがあてにならないことは論じるまでもないので、今回はマス・メディアが行っている調査を取り上げます。
筆者自身も、国民民主党は民社党っぽいなと思うところはあります。ただ、民社党が国政選挙に登場したのは1993年衆院選が最後のため、これがどんな政党だったのか知っているのはやはり高齢者ばかりでしょう。「国民民主党は民社党っぽいよね」と指摘したとしても、国民民主党を支持している比較的若い層にとっては「???」となるだけですから、国民民主党をわざわざ民社党になぞらえるのは無駄というものです。 それに、国民民主党が民社党だとみなすのは印象論に過ぎません。民社党が新進党に合流して消滅した後、その潮流が今の国民民主党に残っているとは言えますが、民社党公認で当選した国会議員は1人も残っていません。民社党を支持していた旧同盟系労組が国民民主党を支持しているとされていますが、 “旧”同盟になって40年近く経過し、組合同士の合併や企業、産業の消長で労組の勢力もかなり変化していますから、単純に同一視できるものでは
2024年衆院選の与野党逆転は立憲民主党が小選挙区で議席を伸ばしたことで達成された。一方、選挙後「躍進」したとされた国民民主党は小選挙区では弱かった。この両党の小選挙区の結果を比較することで、今夏の参院選の1人区について簡単に展望する。
メディアや政治家、政治通が好んで使う「キャスティング・ボート」なる言葉は、もはや原義から遠く離れ、誤用意味を見失っている。だが、その用例を追っていくと、日本の政党政治の特徴と変化が浮かび上がる。
国民民主党は衆院選で「躍進」したとされるだけでなく、その後もいくつかの観点で「好調」と報じられている。同党が政局の中心であるかのような日ごろのニュースや、同党を支持するかのようなSNSでの大量の書き込みを目にしていれば、同党が「好調」であると感じてもおかしくはないだろう。 だが、国民民主党が「好調」とする報道には、数量的評価の不足という日本の政治報道の欠陥がよく表れている。「好調さ」という概念は大小で表されるべき数量的概念である。選挙での得票数によって次の政権が決まる民主主義の政治において、この点は非常に重要である。だからこそ各国の政治報道では、次期総選挙や大統領選挙での得票率予測が重視される。
年が明けて振り返ってみても、2024年衆院選の結果の焦点が国民民主党の躍進にあったことは明らかだろう。選挙後に同党は、「103万の壁」を少数与党である自民党と公明党への交渉材料として争点化し、政府予算案の成否のカギを握る存在とみなされ、政治報道の中心に居続けた。与党と野党の中間に陣取り、まさしく“ゆ党”の立場を享受したのである。 もっとも、一時的に「調子に乗った」政党がすぐに勢いを失うのはこれまでもよくあったことである。今夏の参院選以降も同党が政界の台風の目となれるかは、日本政治の今後の展望を占う上で重要である。今回は、昨年の衆院選の国民民主党の結果を分析し、その特徴を示しておきたい。
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