サクサク読めて、アプリ限定の機能も多数!
トップへ戻る
Claude Code
agora-web.jp
アメリカとイスラエルが新たなイラン攻撃に踏み切った。この事象をどう見るべきかについては、別途『The Letter』の方に書いておいた。 米国とイスラエルのイラン攻撃は、技術的優位による標的殺害の成功に依拠したが、体制転換の戦略的な見通しの裏付けを欠く「賭け」である。イラン側は、即時に報復や最高指導者の死亡の発表などを行っており、むしろ政府内の指揮系統が機能している様子が見ら... ここでは、日本がこの事態にどのように向き合うべきかについての雑感を記しておきたい。 今回のアメリカとイスラエルの攻撃は明白な国際法違反であり、もはや議論の余地はない。もちろん、アメリカが国連安全保障理事会で拒否権を持っている以上、この攻撃に対する制裁が国際的に導入される可能性はない。 この状況において日本政府は、ほとんど何も言っていないに等しい声明でお茶を濁している。国際法違反であることを認識しながら、米国の同
社会・一般Two individuals discuss while standing on a blue background illuminated by light in the shape of a question mark, representing search for a solution and problem-solving.
黒坂岳央です。 「会社と家の往復で人生が終わるのは、自由がない社畜の負け組」 こうした意見を繰り返し目にする。だが結論から言えば、会社と家の往復が人生の敗北であるという主張は間違いであり、そうした指摘をする人自身も物理的往復を伴わないだけで、「タスクの往復」をしている現実がある。 そもそも「往復」自体が、人生が安定している証拠である。毎日同じ時間に起き、働き、帰宅し、食べて寝る。これは人間の生活の基本構造であり、社会が成立するための根幹でもある。 そこに週末の買い物や家族イベント、たまの旅行や趣味が挟まる。人生とは本来その程度のものであり、突き詰めて考えるとむしろそれが最も合理的といえる。 会社と家の往復は幸せな証拠 往復を「ダメな人生」と断じる人々は、往復の中に含まれる価値を見落としている。 往復が成立しているということは、裏を返せば生活が安定して回っているということだ。収入が安定し、予
今回の選挙を「リベラルの敗北」などと言う人がいるが、これはお門違いである。立民も中道も本来の意味でのリベラルとは無関係な、戦後日本の特殊な左翼集団に過ぎない。今どきこんな恥ずかしいポスターを出すセンスは信じがたい。 平和ボケは団塊老人の脳内に埋め込まれた文化遺伝子 リベラルという言葉は、18世紀のイギリスでバークやヒュームが唱えた古典的自由主義の思想だが、ルーズベルト以降のアメリカで誤用され、「大きな政府」の代名詞になった。 日本では社会主義という言葉のイメージが悪くなった社会党が、リベラルという言葉を使い始めた。「憲法9条を守れ」という空想的平和主義はリベラルと無関係だが、団塊の世代が子供のころ教わった素朴な正義感と一致したからだ。 私の世代(団塊の少し下)までは子供のころ、戦争から復員した先生に「ひどい戦争だった。二度とあれをやってはならない」と教わった。片腕のない先生もいた。一国平和
参議院選挙まで2週間を切ったところで、党首の神谷宗幣氏の過激な発言が目立つ参政党の支持率が急上昇していることが話題のようだ。ただ、その他の新興の政党も支持率を上げ気味だ。基調は、自民党の支持率が低下の一途をたどっていることである。そ... 疑問形の題名にしたとはいえ、当時の私の現状認識は、間違いであったことになった。自民党の徹底したイメージ戦略選挙が、状況を覆した。 もっとも流動化を作り出している状況の分析そのものは、私の分析と、自民党の広報担当(あるいは自民党が雇った広告代理店)のそれとは、同じだったようだ。自民党の課題は、高齢者層に支持者が偏ってしまったことなので、現役層への切込みが必要だったことだ。また、自民党の最大の強みは冷戦期から日米同盟体制を運営してきた政権党であったことなので、石破政権時代のように、そのイメージが弱まると不利になるので、立て直しが必要だった。 55年体制が崩れ
黒坂岳央です。 「日本が貧しくなっても、自分には資産があるから関係ない。円安もインフレも余裕でウェルカム!」 理屈の上ではそう考えやすいが、現実はそうならない。 現在は日本は国家としてはお金持ちだが、国民の可処分所得は昔より減少している状態である。インフレや円安で一般人は苦しんでも、資産家にとってはむしろ追い風になる。だがそれは、国家のインフラが維持されている場合に限った話だ。国家が弱れば、お金で解決できない問題が増えていく。 医療の崩壊 お金があれば最高の医療が受けられるというのは、社会インフラが維持されていることが前提の幻想である。 現在、日本は最高クラスの医療を非常に手頃な価格で受けられる国家である。しかし、国家が貧しくなり、医療現場が人手不足と予算不足に陥れば、どれほど私立病院に金を積もうと、高度な医療機器を動かす技術者や、24時間体制の看護師がいなくなってしまう。 最も致命的なの
黒坂岳央です。 世の中には、「低学歴=頭が悪く、危険な存在」という乱暴なイメージが今も根強く残っている。元々、低学歴だった自分自身もそう思っていたが、最近は考えが変わってきた。本当に低学歴は「頭が悪い」のか?と。 このテーマに踏み込むのは勇気が必要だが、自分が低学歴だったという「実績」から意見を出してみたい。 ※ 本稿はあくまで統計的、傾向的な視点であり、「すべてがそうだ」というラベリングの意図はない。当然、例外ケースはあるだろうが、それを言い出すと世の中全てに同じことが言えるのでこの点の意図に留意頂きたい。 低学歴は「型」がない 自分の経験上、学習で躓いた人にはある共通の傾向がある。それは「型を無視していきなり我流で突破しようとすること」だ。 物事の習得には「守・破・離」の順序がある。まずは提示された型を愚直になぞり、再現性を確保する。独自性を出すのはその後だ。しかし、学習が循環しない人
黒坂岳央です。 「勉強して良い大学に入れば、将来の選択肢が広がる」 我々はそのように幼少期から刷り込まれている。筆者は義務教育を早々に放り出し、中学・高校はほとんど不登校状態で学校に行かなかったので「将来は職業選択の自由がなくなる」と嫌になるほど脅されてきた。 だが、この意見は残酷なまでに嘘だと思っている。実際は真逆で高学歴、高キャリアを目指すほど、道は少なくなりやがて一本道しかなくなっていく。 「責任」という代償を背負う覚悟で本当に人生を自由に生きたければ、むしろ学歴やキャリアなど気にしないほうがいいと思っている。 人は「権利」に縛られる 良い学校へ行くような人は総じて長期視点を持った努力家揃いだ。仕事で東大、海外MBAを含めて数多くの難関大学卒と一緒に働いたことがあるが、彼らは仕事も出来るし、とんでもなく努力をする。 客観的に見ると、高学歴は人生の選択肢を無限大に持っているように見える
衆院選を前に各党が税制や社会保障を巡って主張を競う中、新党「チームみらい」が他党とは異なる政策スタンスで存在感を強めている。特に現役世代の負担に焦点を当てた政策が、若い有権者の関心を集めている。 チームみらいは、消費税減税よりも社会保険料負担の軽減を優先すると訴えている。 消費税は全世代が負担するため、現役世代の負担軽減になりにくいと説明し、子育て減税や社会保険料軽減を優先するとしている。 年金・医療などの社会保障費が現役世代の可処分所得を圧迫しているとの問題意識が背景にある。 世論調査で支持率が上昇し、若年層を中心に認知が広がりつつあるとの分析も出ている。 他党が消費税減税や非課税措置を競う中で、社会保険料重視という「唯一の異論」を提示し、政策面での差別化に成功している。 高齢者優遇が政治を支配する「老人デモクラシー」との批判もあり、チームみらいが現役世代寄りの現実的な政策を示している。
衆院選を巡り、参政党が自民党の高市首相支持層に接近する発言を繰り返しつつ、最終的には自民党との対立を鮮明にする姿勢に転じたことが波紋を広げている。高市人気を利用した投票誘導ではないかとの批判に加え、外交・安全保障政策や党運営の不透明さを指摘する声も強まっている。 毎日新聞は、参政党が「高市首相とは政策面で共通点がある」としながらも、自民党に対し「ガチンコ」で競合する方針を示したと報じている。高市首相の支持層と政策を引き合いにしつつ、選挙戦での対立は辞さない姿勢を示した形である。 一方で、参政党側はこれまで「高市支持なら参政党へ」「自民が大勝すると高市首相が下ろされるから参政党へ」などとする発信を行い、高市人気を取り込みながら保守層の票を引き寄せようとしたと批判されている。 これに対し自民党公式は、学生からの質問形式で「高市首相を応援したいなら他党にと言っている政党があるが正しいのか」という
日本の国債利回りが高騰、円が下落し続ける中、高市政権は、積極財政政策を前面に出しながら、解散に打って出た。 端的に言って、長期的見通しを欠いたその場限りの態度だと思わざるを得ない。 もっとも高市政権発足後の早期解散そのものは、予定通りだった、と言えるだろう。石破政権の不人気で失った議席を取り戻すことが、自民党が総裁・総理を代えた大きな理由だったからだ。選挙をしないのであれば、高市首相にした意味がない、政策の不手際がさらにいっそう明らかになる前に、解散してもらうのでなければ困る、というのが、自民党関係者の気持ちだろう。異例の短期の選挙戦を、イメージ戦略で乗り切ろうとする作戦は、自民党にしてみれば合理的ではある。 ただ選挙結果の見通しは、不透明だ。内閣支持率は高いが、自民党支持率は、それほどではない。とはいえ、他の政党も、納得感のある政策を打ち出せているわけではない。どこも似たようなものである
黒坂岳央です。 2026年現在、リモートワークは単なる「コロナ禍の緊急対応」というフェーズを脱して、一時期は完全に社会に定着するように思えた。だが近年、米国の大手IT企業を皮切りに、フルリモートを解除・縮小する動きが相次ぎ、日本企業においても「フルリモートではなく、ハイブリッド出勤を基本とする」という流れが主流になりつつある。 リモートワークは、一部の自律性が高いセルフスターター人材を除けば、組織全体として見たときの労働生産性が低下しやすいことが、国内外の調査や実務現場からも指摘されている。 個人単位では集中力や作業効率が上がるケースがある一方、意思決定の速度、暗黙知の共有、若手育成といった「集合知の生産性」は下がりやすい。 「労働者側」のリモートワークのメリットについては、散々議論されておりデータも出揃っている。一方で「企業側」にはメリットがあるのか?考察したい。 メリット1. 高度人材
黒坂岳央です。 一時期、新しい働き方として注目を集めた「ワーケーション」。観光地でリフレッシュしながら仕事をするというコンセプトは、一見すると合理的で魅力的に映る。 だが、正直言って爆発的な普及には至らなかった。実際に自分で試してみて、その理由が「個人の好み」ではなく、構造的な問題にあることがよく分かった。 仕事も休暇も中途半端 ワーケーションの最大の醍醐味は、「仕事と休暇の両取りで普段とは違う場所で働きながら休暇も楽しむ」ということだった。結論から言えば、ワーケーションは仕事も休暇も中途半端になる。「仕事と休暇の両取り」という触れ込みとは裏腹に、実際には両方の質が下がるケースが多い。 まず、仕事で集中しづらい。普段使っているデスクとは違った簡易的なテーブルでの作業や、周囲の喧騒。チェックアウト時間が迫る中、観光地へ移動する準備など、とにかく集中力がそがれる要素が多いのだ。 筆者が利用した
1月5日〜8日にかけて、日本の国会議員団がイスラエルを訪問した。団長は自民党の小野寺五典・安全保障調査会長であった。同行議員には自民党・維新の会など複数議員が含まれていた。訪問目的は、防衛・安全保障技術の視察と意見交換で、レーザー兵器、無人機(ドローン)、AI関連システムなど、イスラエルの先端防衛技術の実情を視察した。ネタニヤフ首相をはじめとする外務大臣らイスラエル政府要人との面会も行われた。 この訪問は、大きな波紋を呼んだ。SNSでは、批判的な意見が、溢れている。論点は大きく三つの領域で存在している。 第一が、戦争犯罪問題に対する立ち位置である。自民党の安保調査会長をはじめとする相当数の国会議員が、ICC(国際刑事裁判所)から訴追中のネタニヤフ首相と会談して握手し、にこやかに集合写真におさまった。ネタニヤフ首相からは、「これまでの日本の支援に感謝する」という言葉が出た。 もしこれが日本だ
きょうからアゴラセミナー「日本病のカルテ」が始まる(申し込みはまだ受け付け中)。これは1990年代以降の日本経済の失敗を踏まえて経済政策や資産運用を考えようというものだが、最近の状況を見ると90年代初期の思い出がよみがえる。 特に不気味なのは金利上昇である。国債の価格はこの5年で15%下がり、特に40年債は半値以下になった。国債バブルの崩壊が始まったといってもよい(図1)。これは必ずしも悪いことではないが、問題はそれがゆるやかに正常化するかどうかである。 図1 40年物国債の金利と価格(服部孝洋氏) 大手生保4社の債券含み損は11兆円 この国債バブルは2010年代に黒田日銀の金融抑圧で膨張したもので、今はその金利が正常化する過程である。その含み損は、日銀の保有国債で32.8兆円だが、ほぼ同額を民間が保有している。特に含み損が大きいのは、超長期債を保有している生命保険会社である。 生保4社の
黒坂岳央です。 東京で年収1000万円を稼ぐ生活と、福岡で年収500万円で暮らす生活はどちらがコスパがいいだろうか? 「そんなの比較するまでもない。文化的価値、エンタメ、グルメ、キャリア、アカデミック、出会いなど、総合評価で東京に勝る場所は日本にはない」 多くの、特に東京在住者からはこのような反応が返ってくるだろう。自分自身、東京に住んで長く働いていたし、今でも毎月のように仕事や観光で東京を行き来している。東京は昔も今も大好きな街であり、目的なく山手線内側をウロウロ歩くだけでもとても楽しい場所である。 だが、あくまで「コスパ」という観点だけを見れば、高収入で東京に住むより、半分の年収で福岡に住む方が合理的だと思っている。 本稿は「どちらが優れているか?」という白黒思考の浅い煽りのつもりはなく、あくまで多面的な見方の1つを提供する目的で書かれた。 加えて本稿は“同一人物が住む場所を変えた場合
不破哲三氏が死去した。今では共産党に日本が改革できると思っている人はいないだろうが、私の学生時代には共産党に対する期待もあった。それはリベラルな上田兄弟(上田耕一郎・不破哲三)が党の中枢にいて、スターリニストの宮本顕治と闘っていたからだ。 委員長が「自己批判」して宮本顕治に屈服した しかし1983年7月の『前衛』で、上田兄弟は「自己批判」を発表した。それは1950年代に彼らの書いた『戦後革命論争史』が「党内問題を党外に持ち出した」という反省だったが、当時、不破は委員長、上田は副委員長だったので、この自己批判に党員は驚愕した。 そこには深刻な党内闘争があり、上田兄弟はレーニンの「民主集中制」をゆるやかに解釈し、党外での議論も許す立場だったが、宮本議長は異論を厳格に排除した。この自己批判は、上田兄弟が宮本に屈服し、宮本のスターリニズムが勝利した転換点だった。 普通このような分派闘争は、党の主流
不動産・投資High-rise apartment in Toyosu, Koto Ward, Tokyo at night 日本経済新聞電子版によれば、今年住宅情報サイトに掲載された東京23区の築20年以上25年未満の物件の70平方メートル換算価格が1億円を超えたそうです(図表も同紙から)。 数年前にタワマンを購入した人たちは購入物件が値上がりして「タワマン成金」と揶揄されています。買い損ねた人たちからすれば、怨嗟の対象なのかもしれませんが、落ち着いて考えてみましょう。 まず、タワマン成金の人たちは確かに物件価格上昇の恩恵は受けていますが、マイホームとして購入している人は値上がりしたからといって売ることはできません。資産価値が上がったとしてもあくまで含み益に過ぎません。 株や投資信託も売却しないと利益が確定しないのと同じで持っているだけでは価格が上がっても下がっても関係ないのです。 また
ロシア・ウクライナ戦争の停戦協議が、じりじりと進んでいる。今やゼレンスキー大統領のウクライナ政府も、「20項目の和平案」を出し、ドネツク州に経済特区を設置するといいう対案を出してくるところまで来た。「20項目の和平案」については、まだまだ非現実的な要素がある。さらなる協議が続くだろう。しかし対案に対案で応じるやり取りが見られるようになっている。トランプ政権発足前と比べれば、すでに大きな変化が訪れていることは明らかである。 この状況で、苦しい立場に陥っているのが、「ウクライナは勝たなければならない」と「主張」してきた、世界中の「ウクライナ応援団」の方々である。もうウクライナは勝たなくていい、とは言えないので、過去の言説については黙っているか、微妙な修正を加え始めている。しかしまだ停戦を支持はしたくないため、とにかくいずれにせよ何とか戦争が続いていくことを望んでいるようである。 本稿は、トラン
黒坂岳央です。 一人暮らしでフルリモート。この一見すると自由で快適な生活スタイルが、実は「社会性」を奪い取ると思っている。 もちろん、全員ではないし大多数の人は健全な精神状態を維持出来ている。自己規律を持ち、意識して適度に外部との接点を設けている人々にとっては、要らぬお世話だろう。 その一方で完全なる孤独に落ちると、人は徐々に社会性をなくしてしまう生き物であり、その流れに抗える人は多くないと思っている。 本稿は一人暮らしフルリモートをバカにするものではない。自分自身もフルリモートで仕事をやっている。自分の体験からも、そこに潜むリスクを言語化する意図を持って書かれた。 孤独になると人は狂う 昨今、「独身で中年になると狂う」「完全FIREすると狂う」といった意見をよく見る。本稿の「一人暮らしフルリモート」についても、似たような原因を共通して持つ。一体、それは何か?「社会性の欠如」である。 過去
フジテレビ「サン!シャイン」が12月16日の放送で、年内最後の年金支給日を迎えた高齢者の生活を取り上げ、物価高による家計圧迫を伝えたが、番組内容をめぐって現役世代を中心に強い反発の声が広がっている。特に、夫婦で月28万円の年金を受給する高齢世帯を「生活苦」の象徴として紹介した点が議論を呼んだ。 月28万円って、現役世代だと年収600万〜700万クラスでしょ。不労所得がこれだけあって医療費払っても手元に8万円残るのに生活苦アピール? 若者は保険料爆上げで手取り減、残業必死で20万円台とかなのに。高齢者優遇すぎるだろこの制度。 年金で生活 激安店でも野菜買えずhttps://t.co/BVlN6aD6ju — 魯日 (@iunbejx4esr8dtt) December 17, 2025 番組では、税制改正による所得税の基礎控除見直しで、年金から源泉徴収されていた税金が還付され、支給額が1万円
田所昌幸教授の近刊『世界秩序』(中公新書)の合評会の研究会に出て、ご本人もまじえた議論に参加する機会を得た。中公新書からは、日本の国際政治学の歴史の中で最高権威と言える故・高坂正尭・元京都大学教授の『国際政治』という題名の1960年代の名著があり、13年前に同じ中公新書から出版された『国際秩序』という題名の細谷雄一・慶応大学教授の時代を象徴した書がある。田所教授は京都大学における高坂教授のお弟子さんであり、長く細谷教授が今も在籍する慶応大学法学部で燦然とした存在感を持っていた。中公新書が、それらを意識して『世界秩序』という連続性を感じさせる題名を、田所教授に用意したのだと思われる。 世界秩序-グローバル化の夢と挫折 (中公新書 2872) ちなみに田所教授はメディア露出が好きなタイプではなく、人柄は飾り気がなく大変に気さくな方である。それで私のような者も長い間懇意にさせていただいている。た
黒坂岳央です。 「大企業に入って、そこそこの給料をもらいながら、言われたことだけを最低限こなして定時で帰る」 一見すると極めて合理的であり、コストパフォーマンスに優れているように見える。少なくともこれまでの時代はこのワークスタイルが正しかった。 日本の大企業の給与テーブルは、依然として年功序列の色が濃い。死に物狂いで成果を出した同期と、適度に力を抜いて毎日飲み歩いている自分とで、手取り額に大差はない。時給換算すれば、明らかに後者の方がROIは高い。「窓際族は勝ち組」がネット上で取り上げられるのも、この短期的な合理性に基づいているからだ。 しかし、時代は変わった。これからはこの「大企業のコスパ戦略」は、破綻リスクが高い「時限爆弾」である。もちろん、中小企業には倒産や低賃金といった別のリスクがある。だが、大企業特有の構造的リスクが存在するのだ。 筆者は東証プライム上場企業や外資系企業を複数渡り
高市首相の「台湾有事は存立危機事態」発言から一カ月が経過したところだが、中国の日本叩きは、止まりそうにない。加えてレーダー照射事件が発生し、日中関係は悪化の一途をたどっている。 様々な問題が折り重なっており、事態は収拾困難だ。もともとタカ派で知られる高市首相の政権発足を、中国は警戒心を持って見ていたに違いない。この機会に、日本の軍国主義の復活の懸念、を全世界に向けて大々的に強調するキャンペーンを行っている。加えて様々な手段で経済的な締め付けも行ってきており、日本経済への悪影響も必至と思われる。 ただし、右派の中核的支持者層が中国との対峙に興奮を抑えきれない様子であるのに加え、いまだ高い内閣支持率の世論にも押されて、早期解散総選挙を決断せよとする党内からの圧力もかかる高市首相は、弱気の姿勢を見せることができない。がんじがらめの状態だ。 特段の情勢変化がないまま、日本と中国の二国間関係で進む緊
黒坂岳央です。 インバウンドの活況に伴い、街中で外国人を見かける機会が劇的に増えた。 「外国人はマナーが悪い」 「声が大きい」 「列に並ばない」 SNSにはそんな外国人への嘆きや批判で溢れている。確かに、一部では電車で爆音でBgMを流したり、テーマパークで踊りを録画する迷惑行為をする外国人観光客を見ることがある。 だが仕事や私生活で多くの外国人と接してきた筆者の結論として、民度は国籍ではなく経済力で決まるという感覚がある。 もちろん、お金の多寡だけで人の価値を決める、という暴論ではない。どこの世界にも例外はあるし、大多数の人はマナーを守って平和に生活している。だが、そこには無視できない「統計的な傾向」が存在する。 「マナー」は有料コンテンツ 筆者がこれから引っ越しをするエリアは、近隣に多くの外国人が住んでいる。彼らの職業は会社経営者、国際的なデザイナー、外資系企業の幹部や開業医など多岐にわ
先週から長期金利が急上昇している。政府が28日に閣議決定した補正予算案で国債を11.6兆円ほど追加発行し、国債市場の需給が悪化しているからだ。 政府は「国債発行額は減った」というが、当初予算と合計した国債発行額は190兆円程度で、昨年度の180兆円を上回る。補正予算だけで比べると、昨年度の6.6兆円を大幅に上回る。これを受けて10年債は2%に迫り、40年債は4%に迫っている(図1)。 図1 黒田日銀が生んだ国債バブル これを国債価格で見ると下がり始めたのは2020年だが、大きく下がったのは日銀の黒田総裁が退任し、YCC(長短金利操作)が終わった2023年以降である。それまで10年の異常な低金利(高価格)は、アベノミクスの生んだ国債バブルだった。 資産価格にバブルが発生することは珍しくない。たとえば日銀券は合理的バブルである。その紙としての価値は20円ぐらいだが、すべての人がそれに1万円の価
ウクライナ戦争の和平交渉が始まると、ロシア軍のウクライナ攻撃がきまって激化し、ゼレンスキー政権の汚職問題などのスキャンダルが表面化する。これらの一連の動きは一見繋がりがないようにみえるが、ウクライナ側の交渉ポジションの弱体化を狙ったロシアのプーチン大統領の戦略が見え隠れする。 ゼレンスキー大統領に最も影響力のある側近、ウクライナ大統領府長官アンドリー・イェルマーク氏(54)は28日、汚職容疑で家宅捜索が行われたことを受け、ゼレンスキー大統領に辞職願を提出し、受け取られた。イェルマーク氏はスイスのジュネーブで開催されたマルコ・ルビオ米国務長官と和平案交渉でウクライナ側の交渉団長を務めてきた人物だ。 元弁護士のイェルマーク氏は、ウクライナで人事から外交まで発言力を有するナンバー2とみなされてきた。最側近のイェルマーク氏の辞任はゼレンスキー氏にとって大きな政治的ダメージとなることは必至だ。 イェ
黒坂岳央です。 「労働はオワコン、投資家こそが勝ち組」 「この世はr>gなのだから、あくせく働くのは非効率」 昨今の投資・FIREブームで、こうした主張を耳にする機会が多い。SNSを開けば、投資家こそ神様であり、毎日忙しく働く労働者はまるで「時代の敗者」であるかのように扱われることさえある。だがこの風潮には抜け落ちている視点がある。 トマ・ピケティが提唱した「r>g」は、マクロ経済のファクトとしては正しい。近年の日本人の経済格差はドンドン開いており、それこそまさしくr>gの結果で、誰一人この事実を否定できない。 だが、全体論ではなく、あくまで個別にミクロで考えると、現実的にはこの逆になっている人は少なくないと思うのだ。 SNSとリアルの違い 投資の世界で年利5%(r)を出し続けるのは、それが「元手があり、それが長期で継続している」という大前提が必要となる。そもそも論として、この大前提が「普
かつて、世界には「誰もが知っている曲」が存在した。 1980年代、マイケル・ジャクソンの『スリラー』がMTVと共に世界を席巻した。1990年代、映画『ボディガード』のホイットニー・ヒューストン「I Will Always Love You」や、『タイタニック』のセリーヌ・ディオン「My Heart Will go On」が、世界中の人々の耳に届いていた。 私たちは皆、同じ曲を聴き、同じメロディーを口ずさんでいた。あの頃は、それが当たり前だった。 しかし、今どうか。 2017年の「Despacito」はYouTubeで88億回再生され、2019年の「Blinding Lights」はSpotifyで人類史上最もストリーミングされた曲となった。 数字の上では、これらは『スリラー』を凌駕する世界的ヒットだ。 しかし、あなたはこの曲を知っているだろうか。 「知らない曲ばかりだ」。 ある70代の読者
次のページ
このページを最初にブックマークしてみませんか?
『Agora Platform』の新着エントリーを見る
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く