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稲田俊輔×吉田 類 稲田俊輔『東西の味』 「異世界に来た!」東京の味にカルチャーショックを受けました 南インド料理店「エリックサウス」の総料理長をつとめながら、レシピ本からエッセイまで、文筆家としても大活躍。なにより自身が〝食いしん坊〟で、食べることに並々ならぬ情熱を注ぐ稲田俊輔さん。新刊『東西の味』では、東と西に代表される日本の「おいしさ」の地域差に迫ります。うどん、蕎麦、餃子、ラーメン、から揚げ、お好み焼き、醬油に味噌……みんな大好きなあの味は、なぜこんなにも地域によって違うのか。歴史と地域性、偶然と必然が紡ぐロマンあふれる物語に浸るとともに、腹ペコになる一冊です。 新刊の刊行を記念して、稲田さんが会いたいと熱望した吉田類さんとの対談をお届けします。人気テレビ番組『吉田類の酒場放浪記』(BS‐TBS)でおなじみの酒場詩人、吉田類さん。稲田さんによる、類さんへの熱いプレゼンから対談が始ま
骨太な人間ドラマとスケール感抜群のサスペンスフルな物語性を併せ持つ、篠田節子さんが新たな傑作を書き上げた。東京とハワイを舞台にした『青の純度』は、バブル期に一世を風靡するも「終わった」と言われ、近年になり復活した外国人画家の正体を追うミステリーだ。物語の根底にあるのは、ものづくりの「純度」と真正面から向き合う、というテーマだった。 聞き手・構成=吉田大助/撮影=露木聡子 「この絵の中に入りたい」と思ったんです ── 篠田さんはこれまでアジアの国々を舞台にした作品を数多く手掛けられてきましたが、今回はハワイ島が舞台です。いつか小説で書いてみたいと思っていた、馴染みのある土地だったのでしょうか? いえいえ、まったく。旅行は好きで、若い頃から南の島にはよく行っていたんですが、ハワイには特に関心を持っていませんでした。母がまだ元気だった頃、親孝行で海外旅行へ連れて行こうと思った時に、友達から「それ
京極夏彦の明治を舞台とした小説『書楼弔堂』が第四巻『霜夜』でついに完結する。無い本は無いという不思議な本屋・弔堂の主が、訪れる客たちにその人だけの一冊を選書するという連作。今回は時計の針が明治四十年に設定されている。シリーズのそもそもの始まりから、『霜夜』に登場するゲストの人選まで、インタビューで最新作を深掘りしてみた。 聞き手・構成=杉江松恋/撮影=大槻志穂 この連作は、当時の担当編集者から明治時代の本屋さんについて書いてもらえないか、という提案があって始めたものです。明治は日本の書籍流通が劇的に変化した時代でした。それこそ刻一刻と様相が変わる。編集者の提案は、まだ書店で本を買うことが一般的ではなかった時期に、お薦め本を教えてくれる本のソムリエがいて……というような内容だったのですが、書籍流通の変遷自体を主役に据えたほうが絶対面白いと思いました。だから語り手の個性を前面に出さないため、視
佐々木 譲『分裂蜂起』 改変歴史小説を書くのは、いまの社会を自覚的に考えているからです [特集インタビュー] 日本海海戦でバルチック艦隊を相手にした連合艦隊は壊滅し、ほどなく日露戦争はロシアの勝利に終わる。そのような“if”の世界線をもとに、誕生した改変歴史小説が『抵抗都市』(二〇一九年)と『偽装同盟』(二一年)だった。そしてこのたびシリーズの完結編『分裂蜂起』が上梓された。
元首相が白昼銃撃され死亡する衝撃的事件の動機となった旧統一教会を、最も長く深く取材してきた第一人者が本書の著者、有田芳生(よしふ)氏であることに異論はないだろう。その有田氏と私はかつて、旧統一教会をめぐってまったく別の角度からの取材で一瞬交差した。私が通信社の記者として警視庁公安部を担当していた1994年末。「公安部が統一教会を調べている」。そんな情報を私は摑んだ。 詳しい事情は省くが、当時は公安部が宗教団体を調べるのは異例だった。いったいなぜ。さらに深く取材しようとした矢先の翌95年1月に阪神・淡路大震災が発生し、3月には地下鉄サリン事件が起きて警視庁を筆頭とする全国警察がオウム真理教への総力捜査に着手し、世の関心は警察による“オウム殲滅(せんめつ)戦”一色に染まった。 狂騒がひと段落した時期、私は公安部幹部に尋ねた。「統一教会捜査はどうなったのか」。幹部は即答した。「あれはやめた」。「
[発表] 第二一回 開高健ノンフィクション賞 受賞作発表 正賞=記念品 副賞=三〇〇万円 主催=株式会社集英社 公益財団法人一ツ橋綜合財団 【受賞作】 『МОСТ(モスト) 「ソ連」を伝えたモスクワ放送の日本人』 青島 顕(けん) 【選考委員】 加藤陽子/姜尚中/藤沢 周/堀川惠子/森 達也 (五十音順・敬称略) 【選考経過】 第二一回開高健ノンフィクション賞は、一三四編の応募作品のなかから慎重に検討し、左記の通り最終候補作を選び、七月八日、選考委員五氏によって審議されました。その結果、上記の作品が受賞作と決まりました。 【最終候補作品】 『ラスト・フタバ・イン・サイタマ』 日野行介 『ライチョウ、翔んだ。』 近藤幸夫 『虎の血 阪神タイガース、謎の老人監督』 村瀬秀信 『МОСТ 「ソ連」を伝えたモスクワ放送の日本人』 青島 顕 『ウクライナの「戦場」を歩く』 伊藤めぐみ ロシアがウクラ
第20回開高健ノンフィクション賞受賞記念 山本直樹×佐賀 旭 対談 『虚ろな革命家たち――連合赤軍 森恒夫の足跡をたどって』 森恒夫が特別な人だとは思えなかった 今から50年前、若者は社会運動に身を投じ、政治に熱狂していた。対して今の若者は政治に、未来に希望を持てないでいる。何が変わってしまったのだろうか。その答えを見つけるには、「全てが変わった」と言われる連合赤軍事件と向き合わねばならない――。 1972年、「あさま山荘」で警察と銃撃戦を繰り広げ、「総括」によって同志12人のリンチ殺人を行った、新左翼組織の連合赤軍。そのリーダー・森恒夫(つねお)の足跡を、当時の森と同年代の佐賀旭さんがたどり、政治と若者、そして今日まで続く暴力の問題に切り込む『虚ろな革命家たち――連合赤軍森恒夫の足跡をたどって』は、第20回開高健ノンフィクション賞を受賞しました。 刊行にあたり、佐賀さんが対談を希望したの
『私たちが声を上げるとき アメリカを変えた10の問い』を 治部れんげさんが読む。 偉人の感動エピソード集に「しない」ことで問いかける 著者は5人の女性研究者。本書はアメリカでジェンダー、人種に関する不正義に立ち向かった10人の女性を描いたものだ。ある人は冤罪で裁かれ、別の人は高等教育機関をトップの成績で卒業したのに希望の職に就けなかった。全員が不当な社会構造に抗議し、それが原因で強烈なバッシングを受けている。10人が「声を上げる」に至った背景を解きほぐし、アメリカの歴史と社会を捉え直す。 大坂なおみに始まり、ルース・ベイダー・ギンズバーグで締める本書の構成は、日本の一般読者にも分かりやすい。“#Me Too”運動の歴史と経緯、Z世代の価値観、メンタルヘルス問題、交差性など重要な概念を丁寧に解説している。 最も感銘を受けたのは、本書が「偉人の感動エピソード集ではない」ことだ。私は記者出身で、
大塚英志『大東亜共栄圏のクールジャパン』を早川タダノリさんが読む、 「組織する者が組織される―― 大日本帝国の参加型プロパガンダ」 「クールジャパン」という言葉も、目にする機会がすっかり減ってしまった。アニメや映画を税金をじゃぶじゃぶ使って輸出すること――と理解している人も多い。しかし、日本政府が力を入れてきた「クールジャパン」戦略は、「世界の共感を獲得して、それをベースに我が国のソフトパワーを活用していく」(内閣府「クールジャパン戦略」二〇一九年九月)ことが目標だった。「ソフトパワー」とは、軍事力や経済力などの「ハードパワー」に対して、文化や政治的価値観で相手を魅了し交渉を有利にする安全保障上の要素を指す。 本書が『大東亜共栄圏のクールジャパン』を主題としたのは、戦時下日本の「外地」に向けたプロパガンダを、ソフトパワー戦略として照射する有意義なアプローチだ。本書では「まんが」「アニメーシ
「黒川さん、女性の貧困元年って、いつだと思いますか?」 2017年夏、大阪・梅田の喫茶店。取材で対面していた社会学者、神原文子(かんばらふみこ)さんから発せられた突然の問いだった。そしてこの問いこそ、新刊『シングルマザー、その後』の出発点となったことを今、改めて思う。 予想もしない問いに瞬間、虚をつかれた私は、ぽかんとした表情を浮かべたに違いない。女性の貧困はすでに可視化されていたし、私自身、大学生の息子を持つシングルマザーとして、「働けど働けど……」を実感する日々を生きていた。 私の掌(てのひら)にある貧苦にまさか、「元年」という視点があったとは。不安定な収入下、教育ローンの支払いに追われる汲々(きゆうきゆう)とした日々には、もしかして、何か大きな仕掛けがあったとでもいうのだろうか? 急(せ)くように、神原さんに畳み掛けた。 「全くわかりません。女性の貧困に、“元年”があったなんて思いも
米澤穂信さん二年ぶりの新刊『本と鍵の季節』は、図書委員の男子高校生コンビが謎に挑む、爽やかでちょっとほろ苦い図書室ミステリ。一月刊の青崎有吾さん『早朝始発の殺風景』は、始発電車や遊園地の観覧車などさまざまな状況で推理劇がくり広げられる連作短編集です。デビュー作以来、ともに本格ミステリの実力派として名を馳せてきたお二人。それぞれの新作にこめた思いとは? 意外な初対面のエピソードから、"青春とミステリ"の関わりまで、たっぷり語り合っていただきました。 「小説好きとミステリ好き、それぞれの心に響く」 ──青崎さんはデビュー前にも米澤さんに会われているそうですね。 青崎 はい。初めてお会いしたのは二〇一一年です。当時大学のミステリ研究会に所属していて、部誌の企画で米澤さんにインタビューさせていただいたんです。今思うとたいへん拙(つたな)いインタビューで、冷や汗が出そうなんですけど(笑)、すごく真摯
遊廓の灯が消えて、早いものでもう40年以上になる。 私は横濱最大の遊廓のなかで生まれ育ち、現在も、その真金町に住んでいる。 もちろん、いまではマンションが立ち並び、昔の面影を探すのはむずかしい。私が小さな時、この界隈には、たくさんの子供たちが走り回っていたが、いまでも残っているのは、私だけだ。 私の家は「富士楼」といって、経営者である祖母は大変に有名だった。なにしろ、この祖母が町を歩くと、地元のやくざがサッと両側に寄って、祖母のために道をあけたというのだから、すごいものだ。 私が子供の頃のこの町は、大変に賑やかだった。正月には髪を結い、晴れ着を着た女性たちが客を待ち、3月ともなれば、廓のなかの大通りの桜並木が満開となり、夜桜見物としゃれこんだ旦那衆が、動く夜桜を味わおうと次々に見世のなかに吸い込まれていった。 ちなみに私は戦後、残されたこの桜並木以外のところで花見をしたことがない。 少し寒
『サラの柔らかな香車(きょうしゃ)』で第24回小説すばる新人賞を受賞された橋本長道さんは、十代の後半を、奨励会というプロ棋士の養成機関で過ごした。受賞作は橋本さんが慣れ親しんだ将棋の世界について初めて書いた作品だった。対談のお相手は、橋本さんが尊敬してやまない京極夏彦さん。授賞式のスピーチで、硬くなっている他の新人さんたちを尻目に、一人笑いを取って新人離れした大物ぶりを見せた橋本さんも、京極さんを目の前にしてやや言葉少なで、心地よい緊張感のうちに話が始まりました。 これから将棋小説は 結構イケる 京極 受賞作では大いに楽しませていただきました。ぼくの小説はミステリとして読み解かれることが多いんですが、実はそれほど自覚的ではないんですね。ただ、ぼくは何であっても構造が気になるたちで、小説の場合も気にしてしまうわけです。まあストーリーとかプロットというようなわかりやすい部分じゃないんですが、そ
今、若手論客のなかでもっとも注目されている萱野稔人さんと、金融危機を予見したエコノミスト・水野和夫さんの共著『超マクロ展望 世界経済の真実』が刊行されます。 資本主義の根源からその歴史を読み直し、経済成長なき時代をどう生き抜くか、語り下ろした一冊です。 本書で重要な論点のひとつとして挙げられているのが「国家」。市場経済とは異なる「カネ」が動く機関として、萱野さんが注目し続けてきたテーマです。「小さな国家」を目指し推進してきた日本の問題点とはなにか、先進国として日本が抱える先行性をどう思考していくか――。 保守主義の立場で多く発言されている中島岳志さんを迎え、本書が開示する新たな地平に迫ります。 国家の観点から 資本主義をとらえなおす 中島 『超マクロ展望 世界経済の真実』を読ませてもらいましたが、国家について論じてきた哲学者の萱野さんとエコノミストの水野和夫さんという取り合わせがまず目を引
イトケンシュタインこと伊東乾は、不良(ワル)である。なにしろ、指導が悪いからといって、院生の指導教員をはずされたというのだから、札付きである。だからといって、セクハラが原因ではない。東京大学に情報学環というよそからはよくわからない大学院コースができたとき、作曲ができるからという理由で助教授に採用された。グローバルマーケットで日本が勝負できる唯一の産業、デジタル・コンテンツ産業でアニメのテーマソングでも作曲するために、東大生を養成するのか、粋な選択だね、と思ったがそうでもなさそうだ。 指揮者、作曲家、学術博士、才能教育や情報リテラシー教育の専門家、失敗学プロジェクトのプロデューサー、それに今回はノンフィクション・ライターの肩書きが加わった。こうやって書き並べてみると、多芸多才のマルチタレントのように見えるだろう。だが、わたしにはわかる。イトケンは不器用なヤツだ。自分が納得したことしかできない
鬼才・乙一さんの新作『The Book ~jojo's bizarre adventure 4th another day~』(11月26日発売)がついに完成! マンガ『ジョジョの奇妙な冒険』のノベライズである本作の発売を記念し、乙一さんと原作者・荒木飛呂彦さんの“ジョジョ対談”が実現した。 ★『The Book』はかなり熟成されている ――この『The Book』は、マンガ『ジョジョの奇妙な冒険』第4部「ダイヤモンドは砕けない」のノベライズなんですが、乙一さんはオリジナル作品を執筆するときとの違いはありましたか? 乙一 マンガでは絵で見せているバトルシーンは、文章では表現しにくい感じがありました。特に主人公の仗助(じようすけ)たちが持つ能力「スタンド」を、文章でどう描けばいいのか最初はまったくわからなくて……。仗助の仲間の億泰(おくやす)が持つ「ザ・ハンド」の「空間を削る能力」も、小説で
只今、悩み中 金原 対談は初めてなので、よろしくお願いします。 花村 うん。でも、私は対談相手を泣かすので有名なんだよ(笑)。 金原 えーっ。 花村 一時期、AV女優なんかを主体にした連載対談をしていたことがあって、家族のこととかいろいろ突っ込んで聞いていくと、なんか泣いちゃうんだよね。 金原 大丈夫かなあ(笑)。 花村 金原さんは、「蛇にピアス」ですばる文学賞を受賞したわけだけど、そもそも小説を書こうと思ったきっかけというのは? 金原 元々、小説を読むのが好きだったんです。 花村 どういった傾向のものを。 金原 あまり今と変わってなくて、人間の本質といったら大袈裟なんですけど……。 花村 変に浮ついたものじゃなくてね。その頃に面白いと思った具体的な作品名とかは。 金原 村上龍さんの『コインロッカー・ベイビーズ』とか、花村さんの『笑う山崎』もすごい好きで、花村さんの本を読み始めたのは中学校
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