「敵対的建築」や「排除アート」をご存じだろうか。

そんななか、英語圏で人気のネット掲示板Redditに、極端な「敵対的建築」の例が、新たに投稿された。実際に撮影された写真が、反響を呼んでいる。
投稿者によれば、写真はシカゴの交通局(CTA)のとある駅で撮影されたもの。肘かけによって人が横になれないのはもちろん、座面には傾斜がついている。
金属性の素材も相まって、滑りやすそうなデザインになっている。
投稿者は「ホームレス対策の設計のせいで座るのも難しい」「5年以上かけて改修された後がコレ」とつづり、利用客ですら座れないデザインに不満を示した。

「もはやベンチですらない」
スレッドには、6万5000件以上のリアクション、3000件以上のコメントが寄せられている。その多くが、無意味なデザインといった批判の声だ。
あるユーザーは「これは敵対的建築として、知的に設計されたものとは言えない」とコメント。
別のユーザーも「ベンチという概念は、人々が休息し快適さを得る手段として存在するもののはず。これはもはやベンチですらない」と疑問を呈した。
障がいを持つ人からも不満の声
この設計は、ホームレスの人々だけでなく、障がいを持つ人々にとっても不便だという指摘も寄せられた。
💬「障がい者や妊婦さん、高齢者などもそのベンチを使うはず。彼らにとって容易に使えるものではない」
💬「私は健康上の問題があって、思うように体を動かせないことがあります。このベンチは私にとって地獄のようなものになると思います」
💬「このベンチは利用者に重傷を負わせる恐れがある。ヘタに滑って転んで、肘かけや背もたれに頭を打ちつける危険性だってある」
「単なるホームレス対策のはずが全員にとっての不便になっている」との指摘も
💬「次の電車まで30分……そんな時、座って作業や読書ができる場所があってほしい。ホームレスかどうかにかかわらず、誰にとっても不親切なデザインです」
あなたはどう思う?
この記事は英語から翻訳・編集しました。翻訳:岡崎駿佑