オーストラリアの動物園で、母親と離れ離れになったチーターの赤ちゃんが"まさかの相棒"と共生をスタートさせました。

ニューサウスウェールズ州ダボにあるタロンガ・ウェスタン・プレイン動物園は7月28日、同園で唯一となるチーターのメスの赤ちゃん「ロージー」に、生活をともにするパートナーができたと発表しました。それが……
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現在、生後5カ月になるロージーは、地元の住民から譲り受けたブラック・ラブラドール・ケルピー・コリーのジギーと、生後2カ月のころから交流を開始しました。
同じ動物園で暮らす母親のシリから生まれたロージー。しかし、シリはうまく母乳が出せず、さらに早産だったロージーは集中治療室で、人の手で育てられることになりました。
さらにロージーには、きょうだいがいません。飼育員のジョーダン・ミシェルモアさんは、チーターのきょうだいは発育上、欠かせない存在だといいます。
「チーターの子どもたちは通常、一緒に遊び、お互いを追いかけ、飛びかかり、毛づくろいをします。これらの行動すべてが、彼らの成長にとって重要なマイルストーンなんです」
「2匹が出会った最初のころは、ジギーのほうが元気いっぱいだったんです。新たな遊び相手ができて、非常に活発で興奮していました」
「今では2匹は親友となり、その関係性が発展していく様子はとても目を見張るものがあります。共生を通じて、ロージーは実のチーターのきょうだいと生活するときと同じような行動を身につけることができています」
ジョーダンさんは「彼らの体力や、遊び方、体格がとても相性がいい」と、科学情報誌ニュー・サイエンティストにも語っています。
「子犬の無邪気さ、軽やかさ、そしてのんびりとした雰囲気が、ロージーの今のライフステージにとても合っているんです」
そんな仲良しの2匹ですが、ロージーは生後12〜18カ月になると単独行動を好み、やがて出産の準備に入っていきます。
そうなるとジギーは役目を終え、里親に迎えられることになります。
一方で、アメリカのいくつかの動物園では、チーターと一緒に育った別の動物が、成長後も親密な関係を保つことが確認されていると、ジョーダンさんは説明。2匹が今後も共生できる可能性があると示唆します。
2匹の共生に対し、SNSではさまざまな声が寄せられています。
💬「ほっこりしますね」
💬「2匹は特別な愛情で結ばれた、かけがえのない関係ですね💜😀」
💬「本当に素敵な話。昨晩このニュースをテレビで見ました。偶然にも私たちもロージーというネコを飼っています。うちのロージーもニュースを見ていましたよ」
💬「飼育員のみなさんも、よく頑張ったと思います。ここに来るまでの大変な努力と、共生の開始を成功させたこと、本当に素晴らしいです」