
小学生は学童or留守番、どっち派が多い?

「学童行きたくない」「家でゆっくりしたい」子どもたち。でも親は…?

「夏休みのママがつらいことランキング」1位は食事の用意


子育て経験者に「夏休み問題」をどう乗り越えたのか尋ねてみると…?

「学童行きたくない!」「毎日弁当が負担」「食事の用意がつらい」親子ともども悩みいっぱいの夏休み。みんな一体どうやって“壁だらけの夏”を乗り越えているのか……? 実際の声やアンケート結果をもとに、リアルな夏休み事情についてご紹介します。
子どもたちにとっては、心躍る夏休みの季節。全国的に見ると、小学校の夏休みはおおむね7月下旬から8月末までの期間が一般的です。けれどこの長期休暇、保護者にとっては頭を悩ませる時期でもあります。
低学年のうちは学童に預ける家庭が多いものの、「毎日お弁当を用意するのが大変」「子どもが学童を嫌がる」といった悩みがつきものです。高学年になると昼ごはんの支度はもちろん、点数の基準で学童に入れなかったり、習い事でスケジュールを埋める工夫をしたりと、別の課題も出てきます。
世間の保護者たちは、一体どうやって“壁だらけの夏”を乗り越えているのか……? 実際の声やアンケート結果をもとに、夏休み事情に関する情報をご紹介します。
放課後NPOアフタースクール(東京都文京区)が就労家庭の小学生の長期休みの過ごし方について独自調査を実施し、6月26日に結果を公表。プレスリリースによると、長期休みに学童保育で過ごす割合は全体で43.5%、低学年だと61.0%、自宅で留守番をして過ごしている子どもの割合は全体で50.6%で、高学年では61.9%でした。
このことから低学年のうちは学童で過ごす子どもが多く、高学年になると留守番派が増えていることがわかります。また、全体で見ると留守番派の方がわずかに多いようです。
また、子どもたちからは学童に対するさまざまな声が寄せられました。
「学童に行きたくない」「家で過ごしたり、旅行に行きたい」といった意見がある一方で、「学童のアクティビティが楽しい」とポジティブに感じている子もいるようです。
長期休みの過ごし方について子どもたちに希望を聞いたところ、「旅行やお出かけがしたい」「友達ともっと遊びたい」「家族と過ごしたい」「家でゆっくりしたい」「自由に過ごしたい」など、さまざまなニーズが挙がりました。
一方で保護者たちからは、長期休み特有の大変さに悩まされているという意見が多く集まっています。
「長期休みは毎日お弁当を作る必要があり、負担がある」といったお弁当の問題や、「長期休みのみの学童があるといい」「近隣の学童は普段から利用している子しか預かってくれないので、結局仕事を調整して子どもを見ていた」などの声も挙がりました。
これらの結果を踏まえると、どの家庭も夏休みについては何かしらの問題や悩みを抱えているといえそうです。
7月28日に発表された株式会社iTAN(東京都台東区)の「夏休みのママがつらいことランキング」調査結果によると、74.5%が夏休みの『食事の用意』に大きなストレスを感じていることがわかりました。
学童に行くにしても自宅で食事を与えるにしても、三食を家庭でまかなう必要がある夏休みは、通常よりも食事の準備が増えます。
さらに『食費が増える』や『子どもの宿題のサポート』も上位にランクインしており、経済的・精神的・時間的な負担もあることから、夏休みの保護者は多面的なストレスに悩まされていることがわかります。
「夏休みのママがつらいことランキング」に関するアンケートでは他にも「夏休みの食事の用意の負担を軽減するために、どのような工夫をしているか」という質問に対する回答の割合も発表。最も多かったのは『冷凍食品の利用(46.4%)』で、『市販の総菜・お弁当の利用(44.5%)』『インスタント食品の利用(44.1%)』が次いでランクインしました。
忙しい毎日を乗り越えるために、「冷凍食品」「惣菜・お弁当」「インスタント食品」などを活用し、一から調理しなければならない状況を回避するよう工夫している人が多いようですね。
実際に編集部でも子育て経験者に、夏休みをどう乗り越えたのか尋ねてみました。すると実際に学童に通っていたものの、家庭によって異なる悩みポイントが浮上し、各々で対処してきたというリアルな声が!
💬「入学前の春休みから学童に通い始め、しばらく行くと『絶対学童行きたくない!』と登校すら渋り始め、夏には学童を退所してしまい……。近居の祖父母も仕事があるため長期休みの壁にぶち当たり、親が退職考えたのちに、リモートワークのある仕事に切り替えた」
💬「ふだん子どもが学校に通っていて、放課後は学童に行っている期間は問題なく通勤できていたものの、夏休みは毎日お弁当作りが上乗せされたため、私の体力が持たずダウン。結果、在宅勤務ができる職種に転職して、なんとか仕事を続けた」
💬「夏休みに強風警報が出ていることに気がつかず、学童に送り出してしまった。私が職場についてから先生から連絡がきて、その日は先生が家の近くまで送り届けてくれた。夏休みは普段以上に警報に気をつけないとだめだと思った」
また、実際に夏休み期間の子供の過ごし方として、塾の自習室、放課後居場所室、民間の学童などを利用しながら乗り切っているという保護者もいるようです。
できれば子どものために頑張りたいけれど、ベストを尽くそうと思いすぎることで親が追い詰められるケースもあるはず。親も子どもも“こうしなきゃ”というハードルを下げて、心身ともに負荷をかけすぎない夏が過ごせたらいいですね。