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ブラックフライデー
note.com/shibats
最近、Pythonの開発環境「marimo」のことをよく聞くようになりました。ノートブックの一種で、変数を変更すると即座に反映される「リアクティブ」な実行環境です。Jupyterとは異なった開発体験を与えてくれて、利用者の多くは「なんか使いやすい」と感じていると思います。私もちょっと触ってみたら、JupyterやColabのようにセルの実行順序に左右されないので「たしかに手になじむわ」という感想を持ちました。ファイルが.ipynbではなく.pyになるのもいいですね。 今回は、一体誰がmarimoを開発していて、なにを目指しているのかをについて、調べてみたことをまとめて見たいと思います。 作者のAkshay 氏がすごすぎるmarimoはAkshay氏、Dylan氏の二人で開発をしています。このうち、よく表に出てくるAkshay氏の経歴がなかなかにすごいので最初に紹介します。 Akshay氏は
みんなのPython 第5版発売中です! FastAPIの人気が止まりません。PythonのIDE「PyCharm」を開発しているJetBrainsのリポートによると、2024年ではアンケートのシェアが29%だったのが2025年には38%に上昇してDjangoを抜いた、とあります。FastAPIが持つ現代的な開発体験(DX)とパフォーマンスの両立が、Djangoの「全部入りの安心感」を上回った、という時代の変化の現れなのかもしれません。 YouTubeでは、FastAPIの作者 Sebastián Ramírez(セバスティアン・ラミレス)氏へのロングインタビュー「Why FastAPI Became So Popular(なぜFastAPIはこんなに人気が出たのか)」が公開されています。 彼が語るのは、「人気を狙わずに作ったのに世界中に広まった理由」。テーマは大きく分けて4つ──Fast
みんなのPython 第5版発売中です!Pythonは「すごいbash」とか「遅い」などと言われることが多いようですね。前者については「そうやな」としか思わないですが、後者の原因はいろいろあって、たとえば動的な型判定とか関数呼び出しのコストとかGILとかいろいろあります。「メモリ割り当て」も主要因の一つと言えます。 では、どの程度頻繁にメモリ割り当てを行っているのかというと、「それはもう頻繁に」でも「できるだけ少なくしようと頑張っている」というのがファイナルアンサーです。今回は、CPythonがどんなときに、どんな風にメモリ割り当てを行うかということを、Cのコードを引きながら調べたZack Overflow氏の記事がとても面白かったので、概要を紹介したいと思います。 Pythonは「とても頻繁に」メモリを割り当てているたとえばPythonの整数(int)をC言語レベルで見ると、ヒープ上に配
Pythonの非同期処理でasync/awaitがつらい人はWoveを使ってみてはどうだろう? #こまPy みんなのPython 第5版発売中です!Pythonで非同期処理というと標準のasyncioを使ってasync / awaitなコードを書くことを思いつく人が多いと思います。ただasyncioには独特の「つらみ」があって、嫌いな人がいるのです。私もあんまり好きじゃない。この「つらみ」を解消しうるライブラリWoveを紹介します。最近バージョン1.0がリリースされたので、紹介したいと思います。なお、はてブでホットエントリ入りしたので(ブックマークしてくれたみなさん、ありがとうございます!)、他のasyncio様のライブラリを比較表を追記しました。 asyncはなぜつらいのか?Pythonのasyncioは、I/O待ちの多いプログラム(WebアクセスやDB通信など)を効率化する強力な仕組み
今年(2025年)7月にMicrosoftが従業員の5%にあたる9,000人をリストラしたというニュースが駆け巡りました。同社でPythonの高速化に取り組んでいたFaster Pythonのチームも解散となり、数年前MSに合流したGuidoはどうなるんだろう、と思っていたのですが、さすがに大御所だけあってリストラの対象とはならなかったようです。最近サンフランシスコで開催されたPyBay 2025ではStructured RAGのPython実装「typeagent_py」について発表してしていたりして、相変わらずご活躍の様子です。今回はこのtypeagent_pyを試したので、ちょっとしたRAG入門と絡めて試用記を書いてみました。 Structured RAGとはなにか?RAGというのはLLM(大規模言語モデル)を使った検索技術の一種です。検索対象となる文書を適当なチャンクに区切ってベク
ライブラリの選定には色々な視点が必要ですね。パフォーマンスはそのうちの一つに過ぎません。 功夫の高そうな方から、私が知らなかったことを含めた反応を頂いたので、感謝の意味を込めて返礼という形で一言書きたいと思ってパソコンに向かっています。 私の視点私の記事を書いたときの視点をまず明確にしておきたいと思います。あまり詳しいことを考えずrequestsを選ぶ様な技術的解像度を持った方に対してお勧めの代替ライブラリはなにか、ということを重視しました。移行が簡単で、インタフェースも似ている、というのが望ましい。 httpxは、学び始めの「理解の解像度」を無理に上げすぎず、低~中解像度でも実務に使える一方で、慣れてきたら高解像度(非同期・HTTP/2・細かな制御)へ滑らかに拡張できるのがお勧めできるポイントです。aiohttp は強力ですが、最初から高解像度の世界観を要求しがちで、導入フェーズの認知負
※ gfxさんのブログから来た人へ。お返事書いたので、読んでくれると嬉しいです:-)。 みんなのPython 第5版、予約受付中です!技術選定、大事ですよね。 PythonでスクレイピングやWebアクセスをする方法を検索したりAIにプログラムを書いてもらうと、たいていrequestsを使ってデータを読み込むようになっています。そろそろ、もっと新しいの使った方がよくないですか? というのが今回の記事の趣旨です。 はじめにurlopenありきPythonには標準でurllibやhttp.clientといったHTTP通信ライブラリが付属しています。しかし、低レベルで扱いにくく、コードが冗長になりがちです。例外処理やヘッダー設定を行おうとすると、コードがすぐに読みづらくなり、保守性にも難が出てきます。 # urllibを使った場合 from urllib.request import urlope
みんなのPython 第5版、予約受付中です。Pythonにt文字列(template strings)が追加されます。 見た目はf文字列に似ていますが、最初にtを加えたリテラルで表記します。また、f文字列はその場で評価されますが、t文字列はTemplateオブジェクトになるのが大きな違いです。遅延評価・自動エスケープ・構造化ログなどの安全な処理を一貫して適用でき、f文字列では実現できなかったような処理が可能になります。 この記事では、簡単に機能の説明をしながら、具体的な利用方法を見てゆきます。Python 3.14から追加された可能性てんこ盛りの新機能を、便利にかしこく活用する方法について解説しましょう。 t文字列ってなに?Python 3.14で導入(string.templatelibモジュールが追加)。ステアリング・カウンシルは2025年4月10日にPEP 750を承認しました。
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