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Claude Code
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今の若手ジャズ・コミュニティの中で、ピアニストの壷阪健登が一目を置かれているのは明らかだ。中村海斗『BLAQUE DAWN』、松井秀太郎『FRAGMENTS』、浅利史花『Thanks For Emily』など、それぞれ音楽的に異なる作品に起用されていることも彼への信頼を物語っていると思う。 そんな壷阪が2作目のアルバム『Lines』を発表した。近年はジュリアン・ラージの作品でも知られるドラマーのデイヴ・キングと、バークリー音楽院時代の盟友でもあるベーシストのチャーリー・リンカーンとNYで録音したピアノトリオでのアルバムだ。壷阪は石川紅奈との歌ものプロジェクトsorayaでも知られており、ハイブリッドな音楽性に挑むのかと思いきや、文字通りの「ジャズ」を追求している。 2010年代のジャズは、ヒップホップやネオソウルなど他ジャンルとの融合や、ポップな感覚の前傾化によって注目を集めてきた。しかし
長年ロックの殿堂を批判してきたジーン・シモンズ(2014年にKISSのメンバーとして殿堂入り)が、ヒップホップ・アクトを顕彰する同団体を再び痛烈に非難した。 「俺の音楽じゃない」と彼はポッドキャスト『LegendsNLeaders』で語った。「俺はゲットーの出身じゃない。あの音楽は俺の言語を話していない。これまでも何度も活字で言ってきたが、ヒップホップはロックの殿堂入りに値しない。オペラや交響楽団も同じだ……。なぜニューヨーク・フィルハーモニックはロックの殿堂に入らない? それはロックの殿堂と呼ばれているからだ」 「アイス・キューブとはやり合ったことがある」と彼は続ける。「彼は頭の切れる男で、成し遂げてきたことには敬意を払っている……。だが彼は、ロックンロールの“スピリット”なんだと言い返してきた……。それでアイス・キューブやグランドマスター・フラッシュ、そのほか大勢がロックの殿堂に入って
先日の第68回グラミー賞授賞式で、渾身のパフォーマンスを披露したレディー・ガガ(Lady Gaga)。彼女は授賞式の前日まで日本でツアーを行っており、結果として最大のハイライトの一つとなったステージを組み上げるための時間は、ほとんど残されていなかった。 マキシマムからミニマムな演出へ エグゼクティブ・プロデューサーのベン・ウィンストンは、ポッドキャスト『Rolling Stone Music Now』の最新エピソードで、ガガのリハーサル時間があまりに短かったため、彼女が出演を白紙に戻しかけていたことを明かした。「授賞式の数週間前、彼女を番組から外さなければならないかもしれないと考えた瞬間がありました」とウィンストンは語る。「彼女自身も『どうやって実現すればいいのか、さっぱりわからない』という様子だったので」。 ガガは「The MAYHEM Ball」ツアーの真っ最中で、東京ドームで4公演を
Dos Monosが昨年発表した2作のEPを一つに再構成し、通算5作目のアルバム『Dos Moons (Full Moon)』 として緊急リリースした。ホラー漫画界の巨匠・伊藤潤二のアートワークが目を惹く今作には、ヒップホップクルーを経てロックバンドとなった彼らの現在地が強烈かつ赤裸々に刻まれている。 2024年の前作『Dos Atomos』は、ASIAN KUNG-FU GENERATIONの後藤正文が主催する「APPLE VINEGAR -Music Award-」で大賞を受賞。最新作収録の「Oz」でラップしているように、荘子itは映画『万事快調〈オール・グリーンズ〉』で劇伴を手がけるなどトラックメイカー/文筆家としても存在感を発揮し、TaiTanはポッドキャスト/クリエイター界隈の第一人者としてForbes JAPAN最新号の表紙を飾り、没 a.k.a NGSは5 Star Cowb
HOME エイサップ・ロッキーが「評価不能なラッパー」であり続ける理由とは? 常に先を行くカリスマの歩みと現在地 エイサップ・ロッキー(A$AP Rocky)の通算4作目となる最新アルバム『Don’t Be Dumb』が大きな注目を集めている。収録曲の解説記事に引き続き、文筆家/ライター・つやちゃんに彼の特異性を考察してもらった。 エイサップ・ロッキーのニューアルバム『Don't Be Dumb』が、ついにリリースされた。前作から実に8年ぶりとなる新作である。その空白のあいだにラップシーンは大きく様変わりし、とりわけ若いリスナーの間では、彼の存在の重要性が十分に共有されていないのではないかという感触もある。下の世代が名前を挙げる「リスペクトされる存在」であり、ファッションの文脈で成功したラッパー──もしかすると、その程度の認識にとどまっている人も少なくないかもしれない。事実、2025年には
Rolling Stone Japanでは2024年版までに引き続き川谷絵音を迎え、Spotifyの年間ランキングを踏まえながら2025年の音楽シーンを振り返ってもらった。 Spotifyの年間ランキングを分析しながら、川谷絵音とともに国内外の音楽シーンを振り返る年末の恒例企画も今回で6年目。海外では2026年のスーパーボウル・ハーフタイムショーへの出演が内定しているバッド・バニーが〈世界で最も再生されたアーティスト〉の1位に返り咲き、テイラー・スウィフト、ビリー・アイリッシュ、ケンドリック・ラマーらが様々な話題を振りまいて、K-POPもNetflixのアニメ映画から大ヒット作が誕生。 グラミー賞を運営するレコーディング・アカデミーが「ブームになる」と予想したJ-POPも、Creepy Nuts、藤井 風、米津玄師と話題作が続き、国際音楽賞のMUSIC AWARDS JAPANがスタートす
来日ドームツアーを目前に控えたレディー・ガガ(Lady Gaga)の歩みを、ライター・辰巳JUNKが徹底解説。デビューから最新アルバム『MAYHEM』に至るキャリアを振り返りつつ、喝采を浴びてきた最新ツアー「ザ・メイヘム・ボール」でも披露されてきた代表曲を手がかりに、歌詞やステージに込められたメッセージを読み解く。 「満点をこえた六つ星をつけたいくらいだ!」(英ロンドン・スタンダード誌)。世界各国、辛口の批評家たちから一斉に絶賛をあつめている「ザ・メイヘム・ボール」ツアー。アメリカの有力紙では、舞台劇を表彰するトニー賞候補として検討すべきとの声もあがっている。ここ日本でも期待が高く、追加公演をふくめた6公演を完売させてみせた。 グラミー賞にて7ノミネーションを授かった最新アルバム『MAYHEM』を基調としながら、キャリア総決算と名高い本ツアー。巨大ドレスに光るチェス盤といったド派手なステー
すっかり私たちの生活に浸透した生成AIだが、音楽の分野においては議論の対象になることもたびたびある。著作権の問題、AIで作られた音楽に感動はあるのか、その切り口は様々だ。そんな中、「AIで生成した音楽をサンプリング」するという手法を取ったアルバムがリリースされた。LA発のイベント「PARTY IN MY LIVING ROOM」によるアルバム『Relatives and Cousins, Vol. 1』だ。 PARTY IN MY LIVING ROOMは、ドクター・ドレー率いる制作チームの一員としても活動するLAのラッパーのThurzによるイベントだ。2015年にスタートし、今年は10周年の節目となる。サウンド・エンジニアを迎えてコンサートレベルの音質にこだわる「プロダクションの価値観を持ち込んだハウス・パーティ」のようなイベントで、これまでに主催のThurzはもちろん、エアプレーン・ジ
Jacket designed by Sam Lewis, made by Seth Pratt. Headpiece by Philip Treacy. Tights by Falke. Shoes by Vivienne Westwood(Visuals by GREG SWALES) 今年1月の来日ドームツアーが6公演すべて完売となったレディー・ガガ(Lady Gaga)。2025年はヘッドライナーを務めたコーチェラで歴史的名演を成し遂げ、最新アルバム『MAYHEM』に収録された「Abracadabra」はローリングストーン誌が選ぶ年間ベストソングの第1位に選出された。しかし、ここに至るまでの道のりは順風満帆とは程遠いものだったという。精神崩壊、長い迷走、世間から浴びせられたバッシング、そして自分自身との終わりのない闘い──ガガが葛藤の先に掴んだものとは何だったのか。現在地を赤裸々に
70年代ロックの伝説的バンド、リトル・フィート(Little Feat)が全盛期に発表した傑作群のデラックス・エディションが日本でもセールス好調だという。アメリカンミュージックの真髄を鳴らしてきた彼らの音楽が、結成55年を超えた今も求められる理由とは? 音楽評論家/翻訳家の五十嵐正に解説してもらった。 リトル・フィートは来たる2026年に「ラスト・フェアウェル・ツアー」を始める。半世紀以上の歴史を持つ偉大なるバンドも遂にその幕を下ろすわけだが、このツアーは数年をかける予定だそう。唯一残る創立メンバーのビル・ペインが76歳、最年長のフレッド・タケットは80歳といった年齢になったが、まだまだ元気なのである。 今ではジャム・バンドの先駆ともされ、そのファンは数世代に広がるが、リトル・フィートが70年代にどれほどの影響力を持ったバンドだったか、当時を知らぬ若い人たちには想像が及ばないかもしれない。
ソフト・セルのボーカルとして知られるマーク・アーモンド(Marc Almond)の約6年ぶり来日公演の開催を記念して、掟ポルシェ(ロマンポルシェ。)の特別寄稿が実現。「頭おかしいほどのファン」である掟が、マークに心酔する理由とは? * 2026年1月、マーク・アーモンド約6年ぶりの来日公演が、ビルボードライブ東京・大阪で行われる。ということで、当方死ぬほどマーク・アーモンドファンなので、マーク来日の第一報を知ったその日から居ても立っても居られず、取り急ぎ逸る心を落ち着けようとマーク&ザ・マンバス「Empty Eyes」を朗々と歌いながら柱にガンガン頭突きしたりしているわけだが、そんなんで平静を保てるわけもないので、このRolling Stone Japan WEBを通じてマーク・アーモンドの経歴とその特異な魅力、はたまたこれまでの来日公演(東京公演は1986年の初来日から毎回行ってます)に
今年のSpotifyまとめ(Spotify Wrapped)は、過去最高のエンゲージメント記録を更新した。その理由は、おそらく私たちを“新しい方法でいじってきた”からだろう。 今年も、あなたのTikTokの「For You」ページやInstagramストーリーズは、Spotifyまとめのデータ──お気に入りのアーティストや楽曲、ジャンルといったお馴染みのまとめで埋め尽くされているはずだ。さらに今年は、Spotifyが“遊び心のあるひねり”を加えたことで、SNS上の話題を席巻している。それが新たに導入された「リスニング年齢(Listening Age)」機能だ。ユーザーが2025年に聴いた音楽にもとづいて、“あなたは何歳相当の音楽を聴いているか”を算出するものである。 「年齢なんて、ただの数字。気にする必要はありません」──Spotifyのスライドはそう前置きしたうえで、各ユーザーの「リスニ
Photo illustration by Matthew Cooley, Photographs in illustration Noah P Dillon; Eric Rojas; Sam Waxman; Sugar Sylla 米ローリングストーン誌が2025年の年間ベストアルバムを発表した。 2025年、音楽の世界は立ち止まることを拒んだ。安全策に走るような年ではまったくなかった。世界中のあらゆる場所、あらゆるスタイルで、音楽はこれまで以上に奇妙でワイルドなかたちへと変異し続けた。今年のベストアルバムを生み出したアーティストたちは、大きな賭けに出ており、過去の成功をなぞることなどしていない。レディー・ガガはここ数年で最も野心的な作品で「mayhem(混沌)」をもたらし、ロザリアはセクシュアリティと精神的な超越について、極めてパーソナルな声明を表現した。バッド・バニーはサンフアンから
ネイト・スミス(Nate Smith)は今や世界最高のドラマーのひとりだ。パット・メセニー、デイヴ・ホランド、ジョン・バティステといったジャズ・ミュージシャンから、ブリタニー・ハワード、チャイルディッシュ・ガンビーノ、ポール・サイモンといった大物まで、幅広いジャンルの作品に貢献してきた。ヴルフペックのメンバーらによるフィアレス・フライヤーズでの活動でも知られている。 さらに、ネイトはソロアーティストとしても高い評価を得ている。もともとマイケル・ジャクソンの作品に共同作曲者としてクレジットされるなど作曲家としての顔を持ち、ビートも生み出すプロデューサーでもある。リリースしてきたリーダー・アルバムは高い評価を受け、グラミー賞の常連になりつつある。 そんなネイトの最新アルバム『LIVE-ACTION』は、レイラ・ハサウェイやリオーネル・ルエケなど様々なゲストを迎え、これまでとは異なる空気感を伴う
個性豊かなソロのウタヒメたちが昭和、平成、令和の神曲を歌い継ぐメディアミックス音楽プロジェクト・ウタヒメドリーム。数多くの神曲カバーを届けている彼女たちの中から、今回は「青空」「怪獣の花唄」「さよならエレジー」など各時代のロックの名曲をカバーし、ウタヒメドリーム オールスターズ「奇跡なんかいらない」の歌い出しを任せられるほどの存在となったSAKURAKOにフォーカスし、そのCVを務める竹内夢へのロングインタビューを敢行した。 幼年期にゴスペルから音楽活動をスタートさせた彼女が、Eテレ『おとうさんといっしょ』で歌やギターを響かせ、誰もが知る『美少女戦士セーラームーン』『呪術廻戦』などビッグタイトルのミュージカルや舞台への出演も重ね、ウタヒメドリームで唯一無二の存在・SAKURAKOと運命の出逢いを果たし、さらなる夢を見つけるまでのサクセスストーリー。また、自身のギターの恩師でもあるヨシカワギ
ドキュメンタリー、本、そしてCDシリーズからなるマルチメディア・プロジェクト『The Beatles Anthology』がスタートしてから、早いもので30年の月日が流れた。新たに「エピソード9」を加えたドキュメンタリーの配信(11月26日よりディズニープラス スターで独占配信開始)、本の新装版発売と共に、レア音源のお蔵出しも実現、話題を呼んでいることは皆さんご承知の通り。『Anthology 1』(95年11月)、『Anthology 2』(96年3月)、『Anthology 3』(96年10月)の3枚で完結したと思われていたコンピレーション・アルバムだったが、11月21日にボックスセット『Anthology Collection』が発売されるにあたって、そこに含まれるまさかの続編『Anthology 4』が登場(単体としても発売)、話題を呼んでいる。 『アンソロジー』の歴史的意義 そも
HOME OPNの新たな傑作『Tranquilizer』を徹底考察 粒子化された記憶たちのサウンドスケープ【Oneohtrix Point Never】 ワンオートリックス・ポイント・ネヴァー(Oneohtrix Point Never)が、最新アルバム『Tranquilizer』を〈Warp〉よりリリース。世界有数の実験的エレクトロニック・ミュージックのプロデューサー/作曲家としてその名を確立し、近年は映画音楽のフィールドでも活躍。21世紀の音楽表現を刷新し続けてきた彼の現在地とは? ライターのhiwattに解説してもらった。 P2Pソフトは(結果的に)革新をもたらした ナップスターに始まる、P2Pソフト黎明期にティーンエイジを過ごした場合、その人物はどうなるだろうか? デメリットとして、確実にネットにおけるイリーガルな事象に躊躇がなくなり、著作権に関する倫理観が緩くなるだろうし、社会的
山中千尋のメジャーデビュー20周年を記念したベストアルバム『Best 2005 - 2025』と最新アルバム『Ooh-La-La』がリリースされた。 ベスト盤の発表を機に、山中千尋の20年を過去作を聴き返しながら振り返ってみた。あらためて気づかされるのは、彼女がきわめてユニークな音楽家であるということだ。「バークリー音大卒業のストレートアヘッドなジャズ・ピアニスト」という印象があるかもしれないが、実際にはオリジナル曲における作編曲のアプローチは独自性に富み、カバーの選曲もジャズの常識にとらわれていない。そのカバー遍歴にフォーカスして、本人に話を聞いたのが以下のインタビューである。 ジャズが好きな方なら、ジェリ・アレン、イリアーヌ・イリアス、ミシェル・ペトルチアーニ、スティーヴ・スワロウ、ラーシュ・ヤンソンという幅広い顔ぶれから守備範囲の広さを察することができるだろう。さらに山中の特異性は、
カリフォルニア州オーシャンビーチ出身のナタリー・ルーによるソロプロジェクト、Wisp(ウィスプ)の来日公演が2026年1月19日に渋谷WWW Xで開催される。デビューアルバム『If Not Winter』が世界中で話題に。シューゲイザーの轟音と内省的かつ浮遊感のあるサウンドを持ち味とし、システム・オブ・ア・ダウンやデフトーンズのサポートアクトにも抜擢された大型新人は、さらなる飛躍に向けて歩み出している。 水曜日の午後、ノースハリウッド。翌朝には世界ツアーへ旅立つWispことナタリー・ルーには、残されたリハーサル時間があと数時間しかない。賑やかなコーヒーショップが併設された、外観は地味なリハーサルスタジオの一室で、21歳のシンガーソングライターは正直に打ち明ける──いま、とても緊張しているのだと。 「もっと練習したいですね」と、8月の容赦ない暑さのなかでナタリーは言う。「まだ一度もライブでや
ザ・ローリング・ストーンズが1976年にリリースした『Black and Blue』の拡張版がリリースされた。ジェフ・ベックやハーヴェイ・マンデルとのオーディション・ジャム、レア音源やライブ録音/映像を収めたリイシューは、バンドにとって重要な転換点を360度から捉える内容となっている。 1975年、ローリング・ストーンズがジェフ・ベックと録音した「Blues Jam」──今回のスーパー・デラックス版『Black and Blue』に収録されたボーナストラック──の奥深くに、特筆すべき瞬間がある。それまでハウリン・ウルフやB.B.キング、キース・リチャーズ風のブルースを弾いていたベックが、突如としてギターのボリュームノブを操り、まるで泣き声をあげる猫のような音色をつくりはじめるのだ。それは超越的で、ストーンズが録音してきたどんなものとも違って聴こえる。そしてそれこそが、数カ月前にソングライテ
この冬は注目の単独来日公演やフェスが目白押しだが、その中でも絶対に見逃せないもののひとつが、ポーティスヘッドのシンガー、ベス・ギボンズ(Beth Gibbons)のジャパンツアーだろう。傑作ソロアルバム『Lives Outgrown』と最強のライブバンドを携えてギボンズが見せるパフォーマンスの凄さは、昨年のフジロックでも証明済み。だが今回の単独公演では、それ以上の感動とサプライズを味わえるかもしれない。12月1日(月)、2日(火)の東京・すみだトリフォニーホール公演、3日(水)の大阪・Zepp Namba公演を前に、なぜ彼女をいま観るべきなのか、なぜ今回の単独にはフジとは違う魅力があるのか──その理由を5つの項目に分けて解説する。 フジロック '24のライブ写真(Photo by Kazma Kobayashi) 1. 『Lives Outgrown』が掛け値なしの大傑作だから どんな過去
HOME ペット・ショップ・ボーイズが語る再評価の機運、「West End Girls」が永遠の名曲となった理由 ペット・ショップ・ボーイズ(Pet Shop Boys)が来年1月、ヘッドライナーを務める5日(日)のrockin'on sonic、6日(月)に東京ガーデンシアター、9日(金)に神戸ワールド記念ホールで開催する単独公演で、世界中で絶賛されてきた「ドリームワールド:グレイテスト・ヒッツ・ライヴ」を披露する。彼らの再来日を記念して、近年の好調ぶりがよく伝わる2024年のインタビューをお届けする。 「ドリームワールド:グレイテスト・ヒッツ・ライヴ」より「It's a sin」 いま、ペット・ショップ・ボーイズにとって最高の瞬間が訪れている。80年代を象徴する究極のシンセポップ・デュオが、代表曲「West End Girls」の40周年を迎えたタイミングで再評価の波に乗っているのだ。
現在公開中の劇場版『ゾンビランドサガ ゆめぎんがパラダイス』。フランシュシュの新曲4曲――どれが主題歌かと問われれば、「どれもが物語の中で歌われる曲」と佐藤宏次は語る。シチュエーションに沿ったテレビシリーズから一歩踏み出し、より自由にコンセプトを突き詰めた楽曲たち。「またたく宇宙(ソラ)に憧れて」や80’sスタイルのハードロック「今日が歴史に残るなら」、高揚感あふれる「悠久ネバーダイ」など、多彩なアプローチが並ぶ。一方、劇伴を担った高梨康治は、宇宙人との戦闘シーンを貫くモチーフを起点に、バンドマンとしての感覚を活かしたサウンドを構築。挿入歌と劇伴――それぞれ異なる時間軸で作られた音が交差することで、作品に独特の現実味を与えている。試写で「泣いてしまった」と語る二人が明かす、音楽が支える集大成のステージ。 ※この記事は現在発売中の雑誌「Rolling Stone Japan vol.32」に
ロザリア(Rosalía)が通算4作目のニューアルバム『LUX』をリリースした。スペイン最大のグローバル・アイコンによる新章を米Rolling Stoneも大絶賛。今の音楽シーンに類を見ない超越的な作品を掘り下げるべく、同誌の満点5つ星レビューと、知っておくべき6つのポイントを紹介する。 ※追記:2026年1月28日、『LUX』日本盤CDリリース決定。詳細は記事末尾にて ロザリア『LUX』評──自己と向き合い、永遠と交信する By Julyssa Lopez 少し前、最新作『LUX』のプロモーション中に、ロザリアはTikTokライブを配信した。そこには、マドリードの夜の濡れた街路を車で疾走しながら、モーツァルトの『フィガロの結婚』を大音量で流し、ファンと交流しつつ豪奢なカジャオ広場へ向かう彼女の姿が映っていた。普通なら、そんな瞬間は取るに足らない、ありふれた出来事に見えるだろう。だが、なぜ
HOME 【追悼ディアンジェロ】クエストラヴ特別寄稿──ブラック・ジーニアスに捧ぐ(a.k.a. D’Angelo Lives!) 10月14日にこの世を去ったディアンジェロ。友人でありコラボレーターであるクエストラヴが、彼に捧げる追悼文をRolling Stone誌に特別寄稿。「僕にとってディアンジェロは、ブラック・ミュージックにおける最後の“純粋なアーティスト”のひとりだった」 * 10月14日、火曜日の朝、電話の音で目が覚めた。その時間にかかってくる電話で、良い知らせだったためしはない。僕は覚悟していた。わかっていた……けれど、本当にはわかっていなかった。 はあ……でも、わかっていた。 僕は片足をディアンジェロの闘いのそばに踏みとどまらせながら、もう片方の足は「アミール、もう彼を“家”に帰してやる頃かもしれない」と囁く靴の中にあった。スローン・ケタリング病院での最後の会話で、Dがこう
アメリカでは(おそらく日本でも)他人の恋愛失敗談をネタにして承認欲求を満たす人が増えている。その風潮が、若者たちの恋愛感情を凍りつかせているようだ。 数カ月前の金曜の夜、高校の友人たちとFaceTimeで話していた。みんなそれぞれ自分の部屋でくつろぎながら、Snapchatをスクロールしていたときのことだ。ある友人が、姉妹校の女子を知っていると言い出した。彼はその子にメッセージを送りたがっていたが、親指が止まったままだった。「送れよ」と別の友人が言った。「でもしくじったらスクショされるぞ」──結局、彼は送らなかった。 僕(筆者)が6月に卒業したシカゴの高校では、プライベートな瞬間でも公共の場でも、常にスマホが持ち出されていた。授業中に誰かがプレゼンで噛んだときも、カフェテリアで誰かがつまずいたときも、すぐにカメラが向けられる。ほとんどの動画は、数十人程度の友人たちのプライベートなSnapc
Photo illustration by Matthew Cooley. Images in illustration by Adobe Stock, 1. 「未成年の結婚を禁止すべき」という広く共有された認識があるにもかかわらず、アメリカの過半数の州では依然としてこの慣行が認められている。 チャイルド・ブライド(未成年者の花嫁)は、多くのアメリカ人にとってまったく縁のない光景だ。未成年の結婚は、多くの場合「海外の問題」として、あるいは孤立した不満分子のカルト指導者が行う忌まわしい恐怖の行為として受け止められている。そうした出来事はやがて、友人たちと嘆きながら観る実録犯罪ドキュメンタリーへと変わるものだと思われている。 しかし、児童婚はアメリカの大多数の州で依然として合法であり、その廃止は非常に困難である。 現在、34の州では18歳未満の子どもが結婚することを認めており、たいていは親また
レディオヘッド(Radiohead)がまもなく行われるヨーロッパツアーや、バンドとして約10年の休止期間が必要だった理由について、久々の全員インタビューで明かした。 活動休止と再始動の背景 「たぶん、少し歯車が噛み合わなくなってしまったんだ。だから止まらざるを得なかった」と、トム・ヨークは英紙『The Times』に語っている。彼によれば、2016年のアルバム『A Moon Shaped Pool』を携えたツアーの終盤はこうだったという。「いろんな要素が重なっていた。ライヴ自体は最高だったけど、“このまま崖から落ちる前に、一度立ち止まろう”って感じだったんだ」 ヨークはさらにこう続ける。「どのみち、僕は止まる必要があった。というのも、自分に“喪に服す時間”を与えていなかったから」と語り、2016年にがんで亡くなった元パートナーであり、子どもたちの母親でもあるレイチェル・オーウェンの死につい
ついにオアシス16年ぶりの来日公演が実現。10月25日(土)東京ドーム公演初日には約5万人の観客が集まった。当日の模様を荒野政寿(シンコーミュージック)が振り返る。 洋楽ファンにとって東京ドームは夢を叶え続けてくれた特別な場所だ。困難と思われていたローリング・ストーンズの初来日公演も、大麻所持事件の影響で一時は絶望視されていたポール・マッカートニーのソロ初来日公演も(共に1990年)、ここで実現したこと。先日他界したエース・フレーリーを含むオリジナルメンバーで奇跡的に再結成、1997年に実現したKISSの東京ドーム公演を記憶している人も多いだろう。どんなに観たくても観られないとあきらめかけていたレジェンドたちのライブを体験することができた、そういう会場なのだ。そして昨夜、「観たくても観られない」が、またひとつ東京ドームで解決した。2009年、突然の解散から16年かかって、まさかの復活を遂げ
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