暗闇に咲く彼岸花を良く見ると、実は日常生活で身近な“あるもの”で出来ていて……!?
写真家さんの投稿したアート作品がXで話題です。

9月27日、洗濯バサミフォトグラファーの岡本なうさん(@okaphotoart)が自身の作品をXに投稿。
「一瞬、彼岸花に見えませんか?」とコメントが添えられた写真に、25万件を超える“いいね”など注目が集まりました。
添えられた写真は、暗闇の中で赤い「彼岸花」が手前と奥に咲いているように見えます。
秋らしい色鮮やかで風情のある写真……かと思いきや、良く見ると本物の彼岸花ではなく、洗濯バサミを使ったアートです。
園芸用の支柱を軸に、複数の洗濯バサミが組み合わさって花弁になり、細長い花糸は針金とパールビーズで再現されています。
BuzzFeed編集部では、過去の記事でも岡本さんが製作した「洗濯バサミのアオサギ」のほか「洗濯バサミのチューリップ」などを取り上げていますが、どれも本物と見間違うような見事な出来栄えですね!
“洗濯バサミの彼岸花”のリアルな出来栄えに称賛!
あまりにもリアルな洗濯バサミの彼岸花に、SNSでは
💬「本物だと思いました! 洗濯バサミで、素敵な彼岸花を再現出来るとは驚きです!」
💬「いやいや、何回見ても彼岸花でしょ!」
💬「我が家のガチ彼岸花と思わず見比べに行きました」
💬「再現度高すぎます! 彼岸花の写真って言われても、疑わないですよ」
💬「凄っ!! 全然分かんない!!」
など驚きの声が寄せられました。
BuzzFeed Japan編集部は、洗濯バサミの彼岸花を制作した岡本なうさんにお話を聞きました。
――今回、洗濯バサミの彼岸花を作ろうと思いついたキッカケや経緯を教えていただけますか?
「2022年から毎年、この時期には洗濯バサミで彼岸花を制作しているので、今年も作りました」
「彼岸花にもいろんな色がありますが、今回の赤の彼岸花に関しては、2024年に今回使用した洗濯バサミの赤が『彼岸花の赤だよなぁー』と強く思ったことが大きなキッカケです」
――作品を発想してから着手するまでと、実際の制作にかかった時間を教えてください。
「8月の終わりには、『9月は彼岸花だな』と思っていました。ですが、彼岸花を作るのはあまり得意ではないので、なんとなく『あぁ、うまくできるかなぁー。作るのが怖いなぁ』というような躊躇していた時間がありました」
「9月17日に今年の彼岸花の1本目を制作して撮影したのですが、それまで2週間くらい気分的に迷っていましたね。実際の作業自体は、3時間ほどで最初の1本ができました」
――今回の作品には、何本ぐらいの洗濯バサミを使用しましたか?
「彼岸花は1本で洗濯バサミ30個を使うので、2本だと60個ですね」
――彼岸花の制作にあたって、大変だったことや工夫した点がありましたら教えていただけますでしょうか?
「制作の面では、去年より大きく改善された部分が1点あります。それは、彼岸花の雄しべの先につける半球のパールビーズです」
「去年はこれが思うように接着せずに苦労しましたが、今年はこの接着に合う強力な接着剤が見つかったことで、制作がだいぶ精神的に楽になりました」
――多くの反響が作品に寄せられるなか、特にうれしかった声などはありますか?
「やはり『一瞬、彼岸花に見えますか?』と投稿したものに対して、『見える』とコメントをいただけたことです」
「今回のこの作品は彼岸花を忠実に再現しているわけではなく、洗濯バサミで“彼岸花っぽさ”を感じていただくことを意図して撮影しています。そのため、普通に見れば『ただの洗濯バサミじゃないか』と思われても不思議ではありません」
「そんな中で『彼岸花に見える』と受け取っていただけたことは、まさに僕の作品の意図を感じとってくださったようで、とても嬉しく感じました。コメントから伝わる皆様の感受性やお人柄に、むしろ僕の方が感激いたしました」
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岡本さんのXやInstagramなどSNSでは、ほかにも日常で身近なアイテムのはずが、どこか季節感のある洗濯バサミアートの数々が投稿されています。
【訂正】岡本なうさんの取材に対する回答を掲載する際に、編集部で誤字を追加していました。謹んでお詫び申し上げます。