米テネシー州のコインランドリー店で、男が女性従業員に向かって野球バットを振り回した。
居合わせた男性客2人が男を取り押さえ、その場を収めた。店内に設置されていた防犯カメラの映像が拡散されている。
ジョセフ・リーク被告は元々、コインランドリーチェーン「エリー」への立ち入りを禁止されていた。7月16日、不満を覚えたリーク被告は、野球バットとともに再び入店した。
監視カメラの映像には、リーク被告が、女性従業員のジャカリン・ヘンドリックスさんを野球バットで殴ろうとするそぶりを見せる様子が映っている。
ABCニュースの取材に対し、ヘンドリックスさんは当時の様子をこう振り返る。
「リーク被告が私に『携帯を使うな』と言ってきたんです。最初は何のことかわからず、理由を聞きました。すると、(被告は)『服を洗っているから』と。あまり気にしないでいると、そのまま被告は店の外に出て行きました」

数分後に、リーク被告は野球バットとともに入店するも、その場に居合わせた男性客2人に取り押さえられた。被告を取り押さえた客の1人、レジオナルド・ハリスさんはこう語る。
「銃を使わずに、被告を取り押さえることができてよかったです。『犯人を撃ち、解決』というやり方はこの街にあふれていて、もううんざりです」
「スーパーヒーローになるためにコインランドリーに来たわけではありません。誰かがあなたの助けが必要としているならば、助けに行くべきです」
「地域の一員として、それは私たちひとりひとりの仕事です。私は被告のことも気にかけています。もちろん従業員にもハリス被告にも生きていてほしい」
「誰にも死んでほしくない。人が亡くなる事件はもう起きないでほしい」
News19の取材に対し、従業員のヘンドリックスさんは「(助けれてくれた2人は)私のヒーローです。もし彼らがいなければ、私はもっと大きなけがを負っていたかもしれませんから」と感謝の言葉を述べた。
リーク被告は加重暴行や不法侵入など複数の罪で逮捕、起訴された。