米ノースカロライナ州の男児が、託児所で毒ヘビに噛まれた。しかし、託児所は911番(緊急通報)をしていなかったことがわかった。保護者は、男児のけがの程度を写真で公開し、施設の対応を疑問視している。

複数の現地メディアによれば、トラブルはアレクサンダー郡にある託児所「New Beginnings Child Enrichment」で発生した。公開された写真では、男児の指付近に噛まれた傷跡があり、左手全体が腫れているように見える。
同施設のFacebookはすでに見れなくなっているものの、ローカルニュース局NBC DFWによれば、当時、4歳の男児が外で遊んでいた際、好奇心でヘビを触ったという。
施設側は当初、遊び場のゴム材の破片が刺さったと考えていた。しかし、ヘビに噛まれたような跡があったため、「すぐに保護者に電話で状況を伝え、子供を迎えにくるように依頼した」と説明している。
しかし、男児の叔母ブルック・クーパーさんは、託児所に着いて初めて、男児がヘビに噛まれたことを知ったと、地元テレビ局WSOCに話す。
「施設長が近づいてきて、『彼がヘビに噛まれました』と言ったんです。私が最初に感じたのは、なぜ911に電話しなかったのかということでした。次に思ったのは、ほかの保護者はこのことを知っているのかと……」
同局によれば、郡の緊急通報受理センターは、託児所からの緊急通報がなかったことを確認したという。
クーパーさんは、急いで甥(おい)を病院に搬送。男児は治療を受けて、無事だという。
なお、男児を噛んだヘビは、「カッパーヘッド」と呼ばれる北米原産の毒ヘビ。カッパーとは銅のことで、頭部が赤銅色であることが名前の由来だ。ヘビは施設によって殺処分されたという。
SNSでは、「憤りを感じる」「施設側は訴えられてもおかしくない。許されざる行為」「ヘビの種類によっては、治療しなければ30分で死に至る場合もある」「男の子がかわいそう。早くよくなってほしい」などの声がみられた。
さらに、かつて託児所で働いた経験があるという人からも「直ちに園児の状態を確認し、保護者に連絡し、すぐに911番通報するのが鉄則です。この園は緊急通報せず、けがについて嘘をついた。この園の全児童が危険にさらされていると言わざるを得ません」と批判が寄せられている。