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ブラックフライデー
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8月の記録的大雨の影響で年内運休見通しとなっているJR肥薩線の吉松(鹿児島県湧水町)-隼人(霧島市)について、JR九州は18日、来年1月以降も運休が当面続くことを明らかにした。運転再開の時期は精査中で、同社は「再開時期が決まり次第、お知らせしたい」としている。 同区間の表木山(霧島市)-日当山(同)では、線路を支える高さ10メートルの土台が約50メートルにわたり崩壊した。同社によると、現場は周囲に道路がない山中のため重機や資材を運ぶのも困難。10月から機材や資材の搬入経路の整備に着手しているものの、線路本体の工事には取りかかれていない。 同社は9月から、平日のみ上下11本の代替バスを手配している。12月27日から翌年1月4日までの年末年始期間は休日と同様の扱いとして、運休することも発表した。 現場は1993年の8・6水害でも被災しており、周囲に川や土砂流入を防ぐための擁壁や水路を設けて対策
国は地方鉄道の存廃議論の目安として、1キロ当たりの1日平均利用客数(輸送密度)が千人未満を示す。鹿児島県内では直近3年間でJR指宿枕崎線の指宿-枕崎や肥薩線の吉松-隼人など4路線の区間が該当する。鉄路の維持か、バス転換か。県外の他路線で先行する取り組みは、いずれ県内の参考になるかもしれない。全国の現場を訪ねた。(連載かごしま地域交通 第5部「鉄路の行方」⑥より) 富山県高岡市にあるJR氷見線(16.5キロ)の雨晴(あまはらし)駅。富山湾と立山連峰の景色を一望できるスポットとして有名な道の駅が近い。10月上旬の平日だったが、駅員は訪日客への対応に追われていた。高岡行きの列車は高校生の帰宅時間と重なり満杯だった。 市中心部の高岡駅を起点に南へ延びる城端(じょうはな)線(29.9キロ)と北側の氷見線。2022年度の1キロ当たりの1日平均利用客数(輸送密度)は2481人、2157人。すぐに廃線が危
本州最長の廃線となったJR三江線 跡地管理を巡る地元と鉄道会社の議論は深まらず 「中山間地の廃線にはこういう問題が付きまとう」 国は地方鉄道の存廃議論の目安として、1キロ当たりの1日平均利用客数(輸送密度)が千人未満を示す。鹿児島県内では直近3年間でJR指宿枕崎線の指宿-枕崎や肥薩線の吉松-隼人など4路線の区間が該当する。鉄路の維持か、バス転換か。県外の他路線で先行する取り組みは、いずれ県内の参考になるかもしれない。全国の現場を訪ねた。(連載かごしま地域交通 第5部「鉄路の行方」⑦より) 2018年3月末で運行を終えたJR三江線。広島県北東の三次(みよし)市と島根県西部の江津(ごうつ)市を結び、2県6市町で計108キロにも及ぶ。国土交通省の統計では、廃線距離は本州のJRで最長だ。 10年度の1キロ当たりの1日平均利用者数(輸送密度)は66人で、20年前に比べ8割以上減っていた。自治体とJR
国は地方鉄道の存廃議論の目安として、1キロ当たりの1日平均利用客数(輸送密度)が千人未満を示す。鹿児島県内では直近3年間でJR指宿枕崎線の指宿-枕崎や肥薩線の吉松-隼人など4路線の区間が該当する。鉄路の維持か、バス転換か。県外の他路線で先行する取り組みは、いずれ県内の参考になるかもしれない。全国の現場を訪ねた。(連載かごしま地域交通 第5部「鉄路の行方」③より) 8月上旬、JR札幌駅から釧路行きの特急「おおぞら」に乗車し、2019年4月に廃線となったJR石勝線夕張支線(夕張-新夕張、16キロ)のあった夕張市を目指した。夏休み時期でもあり、6両編成の車内は外国人観光客らで混雑していた。東へ約1時間、今では市唯一の駅である新夕張に正午前、到着した。 市南端の街外れに位置する駅前のロータリーにはバスやタクシーの姿はなく活気はない。特急から下車した森谷芳樹さん(80)は札幌からの病院帰り。昨年運転
JR三次駅に停車する気動車「キハ47」(右)。奥の「キハ120」へ乗り換えるとローカル線の雰囲気は濃くなった=9月28日、広島県三次市 国は地方鉄道の存廃議論の目安として、1キロ当たりの1日平均利用客数(輸送密度)が千人未満を示す。鹿児島県内では直近3年間でJR指宿枕崎線の指宿-枕崎や肥薩線の吉松-隼人など4路線の区間が該当する。鉄路の維持か、バス転換か。県外の他路線で先行する取り組みは、いずれ県内の参考になるかもしれない。全国の現場を訪ねた。(連載かごしま地域交通 第5部「鉄路の行方」①より) 9月下旬、JR広島駅(広島市)は家族連れや訪日客で活気づいていた。南口に整備された再開発ビル2階に8月、広島電鉄の路面電車が発着するホームができた。路面電車が高架で乗り入れるのは全国初だ。同じ階には在来線と新幹線の改札口があり、利便性が一段と高まった。 在来線ホームを降りると、多くの電車が停車する
鹿児島市交通事業経営審議会が27日、上荒田町の交通局であり、当局は来年1~3月、市電同士の衝突を防ぐ運転支援システムを全57車両に導入すると報告した。人工知能(AI)カメラを各車両に4台設置、前方車両を検知したり、運転士の脇見や居眠りを察知したりすると警告を発する。 電車事業課によると、今年4~9月で市電では重大事故が3件、重大事故につながりかねないインシデントが1件発生、2023年度、24年度の年間合計数(各3件)を上回る。運転士の前方不注意で停止車両に後続車両が衝突する事故も起きている。 システムは、先行車両に近づくと15メートル以上離れた位置で停止できるよう運転席で警告音が鳴り、3メートル手前に近づいた場合も再度知らせる。同課の末吉健治課長は「システムを導入し、安全性の向上を図っていきたい」と述べた。 審議会では本年度中に見直す交通事業経営計画の素案に、26年8月からの市電の運賃改定
不祥事の相次いだ鹿児島県警が再発防止策に取り組んで1年が過ぎた。刷新が期待される一方、県民の「県警は変わった」という実感は広がりを欠いているのが実情だ。連載「検証 鹿児島県警」第5部は、組織のあるべき姿を問い直し、改革の行方を展望する。(連載・検証 鹿児島県警第5部「組織改革の行方」④より) 「開かれた組織であるべきなのに、いつまでも変わらない」。志布志市で焼酎用サツマイモを販売する中山信商店の中山信彦さん(53)は、県警不祥事の報道を見るたび、父信一さん(80)が警察に連行された二十数年前を思いだす。 2003年、県議選で当選した信一さんは選挙運動で買収会合を開き計191万円の授受があったとされ、住民12人も含めて公選法違反の疑いで逮捕、起訴された。いわゆる「志布志事件」だ。 その後、3年以上かけた裁判で信一さんのアリバイが認められ、鹿児島地裁は「強圧的な取り調べがあった」と指摘。買収自
ふるさと創生資金活用し8000万円で整備した中之島天文台、来場者なく維持費に年130万円 財政難の十島村は廃止検討 鹿児島県十島村は中之島にある村営「中之島天文台」の廃止に向けた検討を始めた。1991年10月に開館後、90年代には年間500人を超える来場者がいたものの、ここ数年は数十人と低迷。今年4~8月はゼロだった。維持管理費に毎年130万円ほどが必要で、村は「新たな利活用法を模索したが、費用対効果を鑑みた」としている。 村教育委員会によると、同天文台は村の観光の目玉を目指し、国のふるさと創生資金を活用して御岳の麓に建てられた。当時九州最大級だった直径60センチの反射望遠鏡を約6500万円かけて整備し、総工費は約8000万円。 開館は予約制で、県内外の天文ファンに知られる施設ではあるものの、村営フェリーしか交通手段はなく、年間来場者数は2024年度は10人だった。直近10年の平均は60.
8000円の花火大会有料席、目の前の木でほぼ見えず 公式サイト「真正面から観覧できる」 利用者の苦情にも払い戻しせず 鹿児島市 「『花火を真正面から観覧できる』とうたう有料席なのに、ほとんど見えなかった」-。8月23日に鹿児島市の鹿児島港本港区であったかごしま錦江湾サマーナイト大花火大会の来場者から、南日本新聞に声が寄せられた。原因は有料席前方の木。大会実行委員会事務局の同市は「木で見えづらいとは想定していなかった。不快な思いをさせて申し訳ない」としたが、払い戻しはせず、来年に向け配置を精査するとした。 同市の20代女性が自席から撮った約30秒の動画では、ほとんどの花火が前方の木に隠れていた。女性が購入したのは、ウオーターフロントパーク(WFP)内の芝生部分に設けられた8000円のB席。1.8メートル四方の定員4人の升席で、場所は選べず、購入順に割り振られた。WFPの海側には高さ約6メート
鉄道会社ながら稼ぎ頭は不動産…上場後にコスト削減を加速させたJR九州、経営基盤強化へ「できることは何でもやった」 鹿児島をはじめ全国でローカル線の存続が危ぶまれている。JR各社は区間別の収支や利用状況を公表し、将来の地域交通の在り方を巡り、地元と対話したい姿勢を強調する。近年、自然災害を機に存廃論議に発展するケースも珍しくない。国鉄から引き継がれてきたレールはどうなるのか。鉄路の現状や歩みを振り返る。(連載かごしま地域交通 第4部「きしむレール」⑤より) 鹿児島の陸の玄関口であるJR鹿児島中央駅(鹿児島市)。西口には2023年、複合商業ビルが開業し、隣接地では再開発が進む。仮囲いを見ると、JR九州の分譲マンション「MJR」の文字がひときわ目立っていた。 鉄道事業が祖業ながら稼ぎ頭は不動産事業だ。25年3月期連結決算によると、運輸サービス部門は121億円の営業黒字。不動産は246億円と2倍の
鹿児島初の私鉄「南薩鉄道」、廃線で一気に過疎化が進む 元沿線の住民は言う「なくなれば復活は難しい。よく考えて」 鹿児島をはじめ全国でローカル線の存続が危ぶまれている。JR各社は区間別の収支や利用状況を公表し、将来の地域交通の在り方を巡り、地元と対話したい姿勢を強調する。近年、自然災害を機に存廃論議に発展するケースも珍しくない。国鉄から引き継がれてきたレールはどうなるのか。鉄路の現状や歩みを振り返る。(連載かごしま地域交通 第4部「きしむレール」③より) 薩摩半島西岸を走っていた南薩鉄道(南鉄)は1984年の廃止から41年。伊集院-枕崎の49.6キロのほか、万世線(加世田-薩摩万世)や知覧線(阿多-知覧)を合わせた総延長は最大で68.4キロ。現在の日置、南さつま、枕崎、南九州各市を結んでいた。 「地域の産業や暮らしを豊かにしたいと願い、鉄道を敷設した先人の意気込みに頭が下がる」。南薩線伝承組
鹿児島をはじめ全国でローカル線の存続が危ぶまれている。JR各社は区間別の収支や利用状況を公表し、将来の地域交通の在り方を巡り、地元と対話したい姿勢を強調する。近年、自然災害を機に存廃論議に発展するケースも珍しくない。国鉄から引き継がれてきたレールはどうなるのか。鉄路の現状や歩みを振り返る。(連載かごしま地域交通 第4部「きしむレール」②より) 8月8日、姶良、霧島市を中心に降った記録的大雨は鉄道網にも爪痕を残した。JR肥薩線の吉松-隼人(37.4キロ)は山間部で、線路を支える高さ10メートルの土台が50メートルにわたり崩壊。周辺に取り付け道路がなく資材の運搬が厳しいとして「年内の復旧は困難」(JR九州)となった。 列車が運休を迫られる規模の被災は、大雨での線路内への土砂流入や斜面崩壊、河川増水による鉄道施設の流失、倒木での線路故障と多岐にわたる。国土交通省の集計(復旧工事中含まず)では、2
鹿児島市交通局は9日の市議会代表質問で、市電の大人運賃を2026年8月から200円に値上げする方針を明らかにした。現行の170円から30円増となる。人件費高騰などの影響で将来、赤字転落の可能性が高く、安定運行の継続へ向けた財源確保が理由。子ども運賃(80円)や定期券料金は今後検討する。 市交通局によると、値上げ幅は黒字維持に加え、他都市の状況を踏まえて設定した。24年度決算見込みでは、電車事業単体で5748万円の黒字ながら、バスを含む交通事業全体では5億2936万円の赤字となる。枝元昌一郎局長は「運賃改定しなかった場合、(交通事業は)28年度以降に資金不足比率が経営健全化基準(20%)を超える見込み」と説明した。 運賃を改定した後も、交通事業は厳しい収支状況が予想されるとして、枝元局長は「市電、市バスの増収対策の検討が必要」と、さらなる値上げの可能性を示唆した。 値上げは、25年度中に策定
JR九州鹿児島支社は6日、記録的大雨の影響で一部区間の不通が続く肥薩線の代替バス(吉松-隼人駅)で5日夕、大隅横川駅(鹿児島県霧島市)から乗ろうとした乗客が、乗務員から「切符がないと乗れないと思う」と案内され、乗車できなかった事案が発生したと発表した。実際は、切符がなくても降車駅で運賃を払えば乗れるが、乗務員が誤認していた。別の乗客からの申告で分かった。 同社によると現時点で発覚しているのは1例のみという。
電気を船で運ぶ? 屋久島から種子島へ、電気運搬船で離島の脱炭素化狙う 海上パワーグリッドが2028年運航目指す 電気運搬船事業の海上パワーグリッド(東京都)は5日までに、屋久島電工(鹿児島県屋久島町)の水力発電でできた電気を、船で種子島に運ぶ事業検証を始めた。今後、両島の港で船を受け入れる準備に取りかかり、2028年ごろの運航開始を目指す。同社によると、全国初の取り組みとなる見込みで離島の脱炭素化につなげる狙い。 運搬船には蓄電池を搭載しており、電気を海上輸送できる世界初の手段とされる。水深が深いなど海底ケーブルの設置が難しい場所にも電気を運べるのが利点という。運航する船は長さ約90メートル、幅約18メートル。電池の容量は120メガワット時で、1万1000世帯1日分の使用量に相当する。 重油を燃料とするディーゼル機関の内燃力発電で電気が賄われている離島に、屋久島でつくった再生可能エネルギー
「御国」を「皇国」に…戦意高揚のため改ざん? 沖縄戦を指揮した牛島司令官の「辞世の句」、軍が書き換えか 鹿児島市の石碑にも刻まれる 先の大戦で旧日本軍の沖縄戦を指揮した牛島満司令官は、1945(昭和20)年6月の自決前に「辞世の句」を詠んだ。出身地の鹿児島市加治屋町に立つ「生い立ちの碑」に刻まれているが原文と内容が異なっている。碑文は大本営が牛島のものとして発表した句を用いたとみられ、識者は「本土決戦に向けて国民を鼓舞するために、軍中央が書き換えた」とみている。 辞世の句は45年6月18日、牛島から参謀次長らへ送られた電報の中で、戦況報告の後に添えられていた。大本営が発表したものを、鹿児島日報(現南日本新聞)など各紙が同26、27日に報じた。沖縄国際大の吉川由紀非常勤講師(55)=沖縄戦研究=が、防衛研究所戦史研究センター所蔵の電報文を調べたところ、発表文と異なることが分かった。 原文の句
鹿児島市吉野町の仙巌園前バス停標識(同市内向き)の移設を国が県バス協会に求めている問題で、同協会は28日、近くの歩道に標識を移転した。停留所を利用する2事業者のうち、移設に反対していた鹿児島交通は同日、「運行の安全性が確保できない」などとして、8月末での同バス停廃止を発表した。 国土交通省鹿児島国道事務所は8月、設置者の同協会に対し移転措置命令を出した。同月末が期限となっており、同協会は28日夜、車道に残っていた標識を撤去した。 鹿児島交通によると、(1)バス停やバスベイ(バス停留スペース)が丁字路交差点内にある(2)バスベイから走行車線に戻る際、短い間で2車線分の変更が必要(3)乗客が仙巌園からバス停まで2度の道路横断が必要-を理由に、安全性が確保できないなどと判断した。適切な場所への移設を国道事務所に申請したが許可は得られず、「苦渋の決断」としている。南国交通は移設バス停を利用する。
8日の記録的大雨の影響で年内運休見通しとなったJR肥薩線の吉松-隼人(鹿児島県)について、JR九州は18日、早期復旧が難しい理由として、被害が最も大きい区間が険しい山中にあることから、「現地まで重機や資材を運ぶのも困難なため」と説明した。同社は同区間を復旧させるとしており、現在は工法などの検討を進めている。 同社によると、表木山(霧島市隼人町嘉例川)-日当山(同市隼人町内)で、約50メートルにわたり線路を支える土台(築堤)が崩壊した。現場は1993年の8・6水害でも被災しており、周囲に川や土砂の流入を防ぐコンクリート擁壁を設けていたが、擁壁ごと流出していた。担当者は「近くに道路もなく、現場周辺の土地確保にも時間がかかりそう」と話した。 吉松-隼人間の1キロ当たりの1日平均乗客数(輸送密度)は2023年度479人。同区間は高校生による通学利用が多いのが特徴で、同社は夏休み明けの9月1日から代
「生徒8割が列車通学なのに」「廃線とならぬよう」――記録的大雨で被害、JR肥薩線 年内再開は絶望的・・・高校生や地域に不安広がる 8日の記録的大雨の影響で運休しているJR肥薩線の吉松-隼人(鹿児島県)は、多くの高校生が通学手段として利用する。JR九州が年内復旧は困難だと明らかにしたことを受け、保護者や学校関係者からは18日、早期復旧や代替バスの利便性確保を願う声が聞かれた。地域や観光への影響を懸念する意見もあった。 湧水町栗野に住む女性(60)は、列車が運休して以降、霧島市の隼人工業高校に通う息子を約50分かけて学校に送ってから同市横川の職場に向かう。夏休み中もほぼ毎日部活動があり、送迎が必要だ。普段は大隅横川-隼人を利用しており、女性は「いつもよりガソリン代がかかる」と漏らす。「9月からの代替バスの便数がどれくらいあるのか気になる。肥薩線は子どもたちに必要な路線」と早い復旧を願った。 霧
温泉の街に盲点…源泉流れ込む水路に男性転落、全身やけど負い死亡 周辺は通学路、両親が対策訴え「知らない人多い」 指宿市 鹿児島県指宿市大牟礼3丁目の市道で6月下旬、高温の温泉排水が流れる水路に市内の男性(36)が転落し、全身にやけどを負って死亡する事故が起きていたことが16日までに分かった。助けようと水路に入った兄と近隣の男性も、両足に2週間〜1カ月のやけどを負った。 亡くなったのは同市十町の飲食業男性。事故は6月21日未明に発生した。家族によると、男性を降ろしたタクシーの運転手が転落に気づき、知人を介して男性の兄に連絡。兄が駆け付けたところ水路にあおむけに倒れており、すでに意識はなかったという。男性は病院に搬送され、約10日後に死亡した。死因は熱傷と熱水暴露による多臓器不全。 市によると、水路は深さ約1メートル、幅1.5メートル。雨水の他、市営を含む温泉施設や家庭の源泉からあふれた湯が流
稲作の常識が変わる? 「水田に苗」じゃなくて「乾田に種もみ直播き」――低コスト、低労力の実力は? 超早場米産地・種子島で初収穫 鹿児島県中種子町の種子島農業公社は今年、乾いた田んぼに種もみを播(ま)く「乾田直播(ちょくは)」によるコメの試験栽培に取り組んでいる。8月に初めて収穫した超早場米コシヒカリは、歩留まりは低かったものの、外観、味ともに上々の出来。生産現場で、農家の高齢化や人手不足、耕作放棄地が課題となる中、手間を省ける直(じか)播き農法に期待を寄せる。 同公社によると、2月下旬に同町野間のほ場27アールで、乾いた土を耕して種もみ約10キロを散布。農機で土を適度に締めて固める「鎮圧」後、5月に水を1回張って自然に蒸発させ、6月下旬~7月下旬は水を張った状態にした。稲は順調に生育し、8月4日収穫した。 農産物検査員による等級検査では、水分含有率は15.5%で外観もよく1等米の基準をクリ
米国に振り回される肉牛生産現場「業界全体に不信感」――米関税上乗せ、修正…「時期分からず不安」「米国以外の販路も」 トランプ米政権が7日発動した新たな相互関税を巡る混乱は、鹿児島県内の生産者にも衝撃を与えた。一夜明けた8日、米国側が修正に応じることで収束に向かいつつあるが、肉用牛生産者からは「本来の税率に戻る時期が分からず不安」「米国以外の輸出先を考えたい」などの声が上がった。 4月に課された一律10%の上乗せにより、日本から米国に輸出する牛肉の関税率は36.4%になっていた。新たな相互関税では、上乗せ前の26.4%に戻る予定だったが、発動された内容は15%が追加され、41.4%となっていた。 食肉加工処理・販売のカミチク(鹿児島市)の上村幸生海外事業部長(34)は「戻るはずだった税率と、発動された税率の差があまりにも大きい。和牛業界全体に不信感がある」と不安を口にする。 日本政府の説明を
鹿児島市吉野町の仙巌園前バス停標識の移設を国が県バス協会に求めている問題で、国土交通省鹿児島国道事務所は6日、現状では安全性が確保できないとして、道路法に基づく移転措置命令を出した。期限は8月末。国道事務所は2~4月の計3回、移設勧告を出したが、協会はバス停を利用する事業者の賛否が分かれているとして承諾していなかった。 国道事務所は、バス停が移転されず事故対策事業を完了できないため、左折車線の幅が計画より約60センチ狭くなり安全な走行が妨げられていると説明。加えて、バスが客の乗降時に新設されたバス停留スペース(バスベイ)ではなく左折車線上に止まるため、後続車の追突や、バスを追い越そうとして接触するなど事故の危険性があるとしている。 バス停は鹿児島交通と南国交通が利用する。鹿児島交通は渋滞悪化などを理由に移設に応じず、南国交通は安全性が確保されるとして賛成している。移転措置命令について協会は
鹿児島県警の直轄警察犬ウォルト・フォム・ネーベル・ドルフ号(シェパード・雄1歳2カ月)が、初出動でお手柄を挙げた。指宿市で行方不明になった男性を無事発見したとして、指宿警察署は7月30日、ウォルト号と刑事部鑑識課警察犬係の福留明光さん(62)に表彰状と副賞のサツマイモ10キロを贈った。 同署によると7月上旬、80代の男性が行方不明となり、早朝から約50人体制で捜索を始めた。ウォルト号は約5時間半後に加わり、空気中の臭いをたどって約4分で男性を探し出した。発見場所は男性の自宅敷地に隣接する山林の崖。見通しが悪く周囲に獣道もなかった。 ウォルト号は3月に直轄警察犬になったばかり。初出動で表彰されるケースは「これまで経験がない」と福留さん。好奇心旺盛でやんちゃな相棒に向け「まだ若く荒削りだが、さらに人々の役に立つ警察犬に成長してほしい」と期待した。
約70年前に閉山した鹿児島県霧島市横川の山ケ野金山周辺で、金を含む新たな鉱脈が発見されたことが31日、分かった。調査を進めるカナダの鉱物探査会社「アービング・リソース」は、試掘した中から鉱石1トン当たり9.62グラムや45.9グラムを含む鉱脈の一部が見つかったとしている。8月10日、山ケ野ふれあい交流館で住民向け説明会を開く。 山ケ野金山の東側で、2023〜24年度実施したボーリング調査で発見した。 鉱石1トン当たりの金量が平均3〜5グラムあれば優良な金鉱山とされる。同社は金脈を正確に特定するため、さらに試掘する。前回調査地点の北東約350メートルで今年4月から新たに掘り始めており、近く2本目が完了する見込み。今後、少なくとも6本の追加調査を計画中という。 同社鹿児島事務所の宮武修一所長(61)は「調査は初期段階だが、素晴らしい金鉱脈の一部が見つかった」と手応えを語る。一方で、「鉱山開発の
「どっぷり自民」だった重鎮の娘 リベラルへ寝返り、世襲批判もかわし参院選で圧勝 「保守王国」で何が起きたのか 自民・公明両党が過半数割れに追い込まれた参院選の投開票から1週間が過ぎた。鹿児島選挙区(改選数1)では立憲民主党推薦の無所属新人尾辻朋実氏(44)が自民元職の園田修光氏(68)、参政党新人の牧野俊一氏(39)ら3人を破り初当選し、自民は長く独占した参院議席の一つを失った。「保守王国」鹿児島で何が起きたのか。各陣営の戦いを振り返る。〈連載・参院選かごしま 民意の行方㊤〉 20日午後8時すぎ。鹿児島選挙区の投票締め切り直後に、尾辻氏の「当選確実」が報じられた。20分後、事務所に現れた尾辻氏は元自民県議で叔母の尾辻義氏から花束を受け取り、目に涙を浮かべた。推薦した立民の国会議員や県議らが両脇に立ち万歳する間、尾辻氏は深々とお辞儀し頭を上げなかった。 自民の園田氏に約6万6000票差をつけ
7日午前9時55分ごろ、鹿児島市浜町の市電鹿児島駅前電停前で、郡元発鹿児島駅前行きの市電がホームに入ろうとした際、前輪と後輪が違う軌道に進入し、緊急停車した。ガードパイプに接触したが、乗客1人と運転士にけがはなかった。 交通局は「車両は軌道上で停止し脱線ではない」としている。この影響で、鹿児島駅前-市役所前間で約4時間運転を見合わせ、代替バスを運行した。担当者は「原因を調査し、対策に努める」と話した。
鹿児島県十島村諏訪之瀬島の御岳で6日、午後9時までに爆発が2回、噴煙量が中量以上の噴火が1回あった。 福岡管区気象台によると、噴煙の高さは最高で2000メートル。大きな噴石の飛散は確認されていない。 噴火警戒レベルは2(火口周辺規制)を継続している。
鹿児島地方気象台は5日午後8時、桜島で山体膨張を示す地殻変動が観測されたとして、解説情報を発表した。南岳山頂火口と昭和火口からそれぞれ約2キロの範囲で、大きな噴石や火砕流への警戒を呼びかけている。 気象台によると5日午前5時ごろから、桜島に設置している傾斜計と伸縮計で地殻変動を観測。膨張が一度に解消されるような噴火が起きると、多量の降灰を伴う可能性がある。 噴火警戒レベルは3(入山規制)を維持している。
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