7月19日(現地時間)に行われた全米女子プロバスケットボール協会(WNBA)のオールスターゲームで、選手たちのウォーミングアップが話題を呼んでいます。
インディアナ・フィーバーに所属するケイトリン・クラーク選手、ミネソタ・リンクスに所属するナフィーサ・コリアー選手率いる両チームの選手たちが、試合前のコートに登場。
「Pay Us What You Owe Us(=私たちに正当な報酬を)」と書かれたTシャツを着て、ウォーミングアップに臨みました。

コリアー選手は、AP通信に「WNBAが得ている収益は、私たちが届けるエンターテインメントを通じて得られるものです。それなのに、選手に渡るのは全収益のうちほんの数パーセントに過ぎません」と語ります。

7月17日、米女子プロバスケ選手会(WNBPA)は、WNBAと労働協約に関する団体交渉を行いましたが、合意に至りませんでした。Tシャツでの抗議はそれを受けたものとみられています。
コリアー選手は翌18日、失望をあらわにしました。
「彼らが提示した内容は私たちの要求とはまったく異なり、議論の範疇にもありませんでした」
男子 vs 女子バスケの年俸には明らかな違いが…

米誌スポーツ・イラストレイテッドによると「WNBAの年俸は最低で6万6000ドル(約960万円)から最高でも25万ドル(約3650万円)」。
一方、米男子プロバスケ(NBA)における2024-2025シーズンの年俸の平均は約1190万ドル(約17億3800万円)。最低基準でも約120万ドル(約1億7500万円)で、男女の年俸には確かに差があります。

そのため、多くのWNBA選手がリーグ収益における選手への分配率を引き上げることを目指しています。
選手会の副会長を務めるニューヨーク・リバティ所属のブレアナ・ステュアート選手は、「これだけの収益があり、新たな放映権を結んだというなら、選手たちにもそれを還元してほしい」と主張しました。

今回オールスターゲームを率いたクラーク選手は、「私たちはもっと報酬を受け取るべきだし、リーグが成長し続ける中で、そうなることを期待している」「それこそが、私たちが交渉の場で最も重視していること」と報道陣の前で語りました。
この記事は英語から翻訳・編集しました。翻訳:岡崎駿佑