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ブラックフライデー
yashio.hatenablog.com
高市首相が就任早々に、労働時間規制緩和の検討を指示したという報道がしばらく前にあった。「ワークライフバランスを捨てて働く」という総裁選勝利直後の発言や、深夜3時の勉強会なども報道された。 枠を緩和すれば苦しいことになるのは容易に想像できる。それは私自身が中間管理職になって、労働時間の規制の枠外になってどうなったかを見つめると、やっぱり「枠」は厳しめ設定しないとダメなのだろうとつくづく思う。 規制緩和の素案や指示の内容を細かくは追えていないけれどサンプル数1の実感を残しておこうと思って。 会社で課長になって 詳しくは↓の記事に書いたけど、今年度から会社で課長になった。 課長になって中間管理職みを味わう愉悦 - やしお 労働基準法上の管理監督者に(本当に該当するのか? という疑問はありつつ)なったことで、時間外労働をどれだけしても残業代は払われなくなった。「金が払われないなら、短い時間で帰るぜ
日本の大手メーカー、いわゆるJTCで課長になって4ヶ月が過ぎた。世の中でよく言われる中間管理職みは確かにあるって実感と、それを生じさせる要素や機序も少しは見えてきて面白いなって気持ちもあり、忘れないようにメモしておこうと思って。 基本情報 新卒で入社(22歳)→品質管理系の部署で係長クラス(33歳)→別の生産管理系の部署で係長クラス(37歳)→前の部署に戻って課長(39歳)、という流れ。 課の人数は自分を含めず20名いる。課には機能別ではなく、担当製品で分けた2つのグループがある。 巷間で言われる中間管理職み よく世の中で語られる中間管理職のつらさは以下のようなものがあるだろうか。 板挟みの立場:経営層と現場の間での板挟み、裁量が小さい割に責任が大きい。 心身への負担:労働時間の長さや業務負荷の高さ、プレッシャーの大きさ。 報酬面での不満:残業代のなさ、業務量や責任に対する報酬の低さ。 人
上映開始前のスマホを怒られる 何年か前に、シネコンで上映開始前の少し薄暗くなって企業CMや予告編を流している時間帯にスマホを操作していたら、斜め後ろのおじさんから「消せよお前!」といきなり怒られたことがあった。 その時は「えー、映画はじまる前じゃん」と思った。そこそこ高い頻度で(月に7~10本くらい)映画館で映画を見ていると、全く同じCMや予告を繰り返し見ることになるし、CMを見るのにお金払ってるわけじゃないし、その時間は好きにさせてよ、という気持ちもある。 ただ後から、この「どこからどこまでをスマホやおしゃべり不可の時間と見るか」は人それぞれなところがあって、自分が思う「正解」も結構相対的だなと思い直した。今は控えるようにしている。 ネットでもちょくちょく話題になる「エンドロールで喋ってる人出てけ」も同じ形なんだろう。私も「エンドロールの間は余韻に浸りたい時もあるから喋るなら出てからにし
昨2024年4月に小説が出版されて職業作家(兼業)になったその後の行方についてのメモ。 小説『生命活動として極めて正常』 昨年4月に短編集がKADOKAWAから出版された。いろんな人が好意的なレビューしてくれて嬉しかった。 大森望氏 地球環境から野球まで短編SF祭りだ! - 新刊めったくたガイド|WEB本の雑誌 柞刈湯葉氏 フラスコで再現された生命の誕生のような文章群。「やりやがって」と思わされる、清々しく書かれた小説。―『生命活動として極めて正常』レビュー【評者:柞刈湯葉】 | ダ・ヴィンチWeb 円城塔氏 「激推しぽよ」本を読まない人も、息をするように本を読む人も楽しめる“とてもマレな本”の内容は… | 文春オンライン 尾崎世界観氏 『生命活動として極めて正常』八潮久道著 : 読売新聞 新海誠氏 小説『生命活動として極めて正常』、素朴すぎるコメントで恐縮ですが、寄せさせていただきました
三幸のサーモン塩辛 いけないものを食べてる気がする。背徳感がある。 出張で新潟に行った時、新潟駅のお土産売り場で買った。試食で食べた時(うわ、これすごい)と思ったら、隣の知らないおっさんが「これは絶対に買わないとおかしい!」みたいなことを店員に言っていた。様子をおかしくさせる味がある。 妻もとても美味しいと言っていた。 栄養の味がする。過剰な栄養の味。人間は栄養が好きだから、その人間のバグを突いてる味なんだと思う。多量に摂取したら人体に影響ある。(全ての飲食物がそうだけど……) 三幸 高級珍味 サーモン塩辛(ロング瓶) 200g 新潟 三幸Amazon セミオーダーの靴 去年SADAでオーダースーツをつくって、サイズが体に合ってると楽だなと思った。今度は靴でやってみたいと思って靴屋を探したら割と行きやすいところにあった。 これまで自分の足は26.5cmで幅が4Eだと認識していた。しかしあま
奈良国立博物館『仏像のかたちと技法』 https://bookmeter.com/reviews/121675342 1983年に刊行された奈良博の冊子で、仏像に関する基礎知識がコンパクトに纏まっている。40年後の2023年に同じ奈良博監修の『発見!ほとけさまのかたち』は、本書の基本構成を引き継いでいるが、かなり本書の内容を間引いてより初心者向けにまとめられている。『ほとけさまのかたち』では如来/菩薩/明王/天の4種のみ紹介するが、本書では羅漢・僧形/その他(垂迹関係・神像等)の6種で、印相や持物、材質や技法、像内納入品なども解説されてより詳しい。『ほとけさまのかたち』→本書→より専門的な書籍と進むと理解しやすいのかも。 仏像のかたちと技法 仏教美術ハンドブック 昭和58年発行 [冊子] 奈良国立博物館Amazon 奈良国立博物館『発見!ほとけさまのかたち』 https://bookmet
自分たちを楽にするために業務効率化を推し進めているわけだけど、結果的にはどんどん苦しくなっていくみたいな機序あるあるの話。 ネットで「タイミーやってるとあんまり洗練されてない職場の方がやりやすい」って話を見かけて、ちょうど職場で実感していたのとぴったりだなあと思って。 大手メーカーに勤めていて、以前は製品検査の部門にいたのが、1年半ほど前に生産管理の部門へ異動になった。異動してびっくりしたのが、かなりの業務をアウトソースしてるんだなってことだった。 定型的で、人の判断をあまり伴わない業務のほとんどがグループ会社に委託されていた。調達先からの物品を受け取って運んだり、受付処理をしたり、納期回答を定型文で依頼したり、一部製品を個装したり、そういった作業は全部委託されていた。 外から生産管理の部署を見てた時は、なんかいつも忙しそうで何なんだろうと思っていたので、中に入ってみたら委託できる業務はほ
出世する、より上位の管理職に上がって行くというのは、マネジャーとしての力量や適正も必要だけれど、「どこまで奉仕できるか(どこで降りるか)」によるところが大きいのだろう。その奉仕水準でどこまで行くか/どの辺で止まるか均衡するのだと、会社で仕事をしながらつくづく感じるこのごろ。 ポジション上昇の基本路線 新人→中堅社員→係長→課長→部長→……とポジションが上がるに従って、受け取る仕事の粒度が大きくなってくる。 重要度や影響度から正確にリスクを抽出して優先順位を決められる。 大きな仕事を適切に分割して相互関係を理解できる。 期日から逆算して分割した仕事にマイルストーンを割り当てられる。 情報を整理して他者に状況を正確に説明できる。 自分にない力量を持つ他者・他部門に割り振れる。アウトソースできる。 といった管理能力がより高度に必要になってくる。 逆に言えば、こうした技術・能力が高い人をより高いポ
20年ほどネットで小説をほそぼそ書いていたらKADOKAWAから短編集を出してもらった。その経緯は以前↓に書いた。 小説の商業出版にいたる顛末:八潮久道『生命活動として極めて正常』 - やしお 八潮久道『生命活動として極めて正常』 生命活動として極めて正常 作者:八潮 久道KADOKAWAAmazon 出版から1ヶ月ほど経って、実際に他人に読んでもらえているのを見ると、不思議な感じがする。驚き、喜び、非現実感がないまぜになって変な感じする。色々と感想等を書いていただいたのを、(宣伝も兼ねつつ)自分用にもまとめておきたい。 レビュー・感想 直近で目撃した順 小説家 円城塔氏:週刊文春6月13日号(6月6日発売) 「激推しぽよ」本を読まない人も、息をするように本を読む人も楽しめる“とてもマレな本”の内容は… | 文春オンライン 内容そのものには一切触れないまま、作品の可能性を広げるようなレビュ
小説を商業出版することになり、これまで自分で書いて見直すだけだったのが、編集者・校正者による校正・校閲のプロセスを初めて体験した。その過程で差別語・差別表現に関しての指摘を受けて、改めて自分の中での判断について少し整理しておきたいと思った。 ある言葉が持つニュートラル、ネガティブ、ポジティブの三相を同時に見ないと、「その言葉をここで使うのが適切か」は判断ができないけれど、三相のうち一面しか見なかったり知らなかったりすると正確に判断ができなかったり、話が噛み合わなくなったりする。 指摘を受けた点1 「発狂」や「狂人」に指摘が入った。 江戸時代に実在したという届出「発狂扱ひ」に言及した箇所に指摘が入った時はどうしようかとも考えて、「精神状態の異常による行動という届け出」と言い換えた。 明治時代に精神障害者が「狂病者」と呼称され、「狂」に否定的・差別的な意味あいが付与されてきた。1970年代に「
小説(短編集)が来月(2024年4月)にKADOKAWAから出版されることになった。その顛末やいろいろ思ったこと等のメモ。 ※このエントリはKADOKAWAの担当編集者や広報に見解を求めて書いていない。「私のケースはこうだった、私からはこう感じた/こう見えた」を記録している。勘違いされるといけないので念のためお断り。 概要 カクヨム(小説投稿サイト)で年に1~2作ほど小説をアップしていた。それ以前のブログ時代からだと20年くらい書いていた。 カクヨム経由でKADOKAWAから単行本の刊行の打診があった。カクヨムに過去に投稿した作品5編と、書下ろし2編を加えて短編集とすることになった。 著者側の実作業としては3ヶ月弱程度。 アマチュア時は単に「作品」でしかなかったけど、今回は同時に「製品(商品)」の側面が出てきて色々新鮮だった。 自分が書いたものが物理的な本になるのは、単純にうれしい。 目次
未来から見たら、現在はずいぶん野蛮な世界に見えているのだろう。現代から中世・近世を見ると(怖すぎる)(生きていけない)と感じるのと同じなのだと思う。「野蛮」は、「そういう世界が存在する(した)のは理解できるが、この世界を知った上でそっちの世界に行くのは厳しいと感じる」ような気持ちをさしあたり言っている。 野蛮になりそうなポイントや、野蛮になってほしい物事をぱっと思い付く範囲で挙げる遊びも楽しいかなと思って。 ポイント・クーポン ダンピング同様、消費者が品質・価格によって商品やサービスを正当に評価・選択する環境を壊している。独禁法などでいつか規制されたりするのかもしれない。 調べる力や余裕がない人、スマホを持っていない人、たまたま利用した人を相対的に損させてしまう。 この損得を考える時間は人類の損失だろう。 〇〇経済圏などの囲い込みも似た歪みを生じさせる。 AIが複雑なお得ルールも最適解をさ
徳成旨亮『CFO思考』 人を元気にさせるような内容だった。単に「CFOの役目」の話に留まらず、グローバルな視点で日本や日本企業がどう見えるのかを含めて語る点が本書を面白くしている。それは著者が三菱UFJやニコンのCFOとして、海外の投資家・機関と相対する中で意識せざるを得なかったという。例えば日本の「事業の多角化や転換で会社を永続させる」スタイルは、米国の「会社はタイムリーに清算して社員を労働市場にリリースすべき」方針とは異なるが、社会の安定には資する。そうした特質を「グローバルな常識と違う」と否定せず、両立を考える。 CFOの役目は、「どこまでリスクをとり得るか」の範囲を正確に理解して、リスクの取り過ぎを戒める金庫番としての役目と、リスクの取らな過ぎを監視する役目の双方が必要だという。前者の「金庫番」の役目は従来からよく認識されていたが、後者の経営層へ投資を後押しする役目は軽視(ないしそ
少し前にテレビ番組の「カンブリア宮殿」で、医師1名のクリニックで、高い水準で患者ファーストを実現できている、結局それは人員の大幅増で実現できた、と紹介しているのを見た。 2023年9月21日 放送 おおこうち内科クリニック 院長 大河内 昌弘 (おおこうち まさひろ)氏 |カンブリア宮殿: テレビ東京 その後で、財務省が文科省に「人員不足はどの業界も共通課題なのだから、教員も数のみに頼らず学校運営を効率化すべし」と指摘したという話を見かけて、並べると趣深さがあるなと思った。 「数に頼らない学校運営を」 教員不足への対応で財務省が注文 クリニックは、当初はどんどん人が辞めていく状況にあったと紹介されていて、今の自分の職場もそれに近いところがあるなと身につまされた。 クリニックの取組み 患者ファーストは、 待ち時間が短い 専門外の症状も断らずに見てくれる 先生がきちんと話を聞いてくれる 診断書
会社で部署異動になって5ヶ月超が経った。経験のない業務分野で係長クラスになっている。 今まで会社勤めをしていて、業務内容に特にこだわりもなく、それなりにやれてきたから、まあ大丈夫かと思っていたけど、あまり大丈夫じゃなかった。結構つらかったし、割と嫌な気分になっていた。(今は割と大丈夫。) どの辺が辛かったかとかメモに残しておこうと思って。 異動前 大手メーカーに新卒で入社して15年ほど勤めている。 前の職場(比較的製造現場に近い技術系職場)では、4年ほど担当者として働いた後、係長ポジションになって4年ほど働いた(係のメンバーは10名弱)。 異動 同じ事業部門の中で別の課に異動した。異動先の課の業務内容は、漠然とした理解しかなかった。 30名程度の課で、25名の係の係長をしろとのことだった。もともと課の管掌範囲が広いこともあり、十分にマネジメントが機能しておらず、その辺りを助けてほしいみたい
「著者や編集者に『図書館で/古本で』読みましたと感想をわざわざ言ってしまう人」の話がまたTwitter(X)とかで話題になった。「あなたへは一銭も払わないが、あなたのコンテンツは消費させてもらいました」と言うことになってしまう。 「変なマナーを作るな」「払えない人を排除するな」「商売の話と創作活動の話を分けて考えろ」等の意見も見られたが、現実的にはそれで金銭を得ている人に向かって(子供でなく大人が)普通はまあわざわざ言わないんじゃない、とは思う。 この「わざわざ」の意図について、「嫌がらせで言ってる」、「本との出会い方を大切にしてるからだ」、「特に何も考えてない(雑談の一種)」等の色んな説が出た。個人的には「相手に『わざわざ』言って後ろめたさを解消するムーブ」の一種もあるのかなと思ってる。 昔20代のときに職場で「OA推進担当(パソコンとかOA機器の管理する人)」をやっていて、同僚のおじさ
https://bookmeter.com/reviews/115499475 「本人が望んだわけではない立場にあって、しかしその責任を全力で全うしようとした人」は本当に立派だし尊敬する(人命救助とか会社経営とか政治家とか)。リリウオカラニ女王がハワイ王国の王位を継承した1891年時点では既に米国による国家簒奪は不可避な状況で、事実4年後には廃位させられる。逮捕・軟禁を経た後に、併合される直前まで米国本土へ渡り、計5千名もの人々に会って合併を思いとどまらせようと努力したという。彼女が作詞作曲したアロハ・オエも、彼女の人生を知るとより重みのある歌に感じる。 大国の帝国主義的な価値観にさらされたとき、小国家が独立を維持させることがどれほど難しいか、つくづく思い知らされるような話だった。 リリウオカラニの兄王(先代)であるカラカウアは、日本に渡り明治天皇へハワイ王室(カイウラニ王女)と皇室(東伏
少し前にはてなブックマーク(はてブ)のガイドラインが公開された。 はてなブックマークガイドライン そのブックマークコメント(ブコメ)で、好意的な意見も多かった一方、反発するコメントも2~3割ほどあった。この内容でそんなこと言うんだ、と少々ドン引きした。「コアなファンがジャンルを殺す」話の一バリエーションのような気もした。 それから、はてブはキュレーションを何とか「みんなの手で」に留めたい、そういうカウンターとして何とか抗ってる感じなのかなとも思った。 「はてブが」というより、あるサービスやコミュニティの盛衰とその抵抗のプロセスの実例を見るようで興味深く、その辺のメモ。 経緯 はてなブックマークは2005年開始の国産ソーシャルブックマークサービス。 参考になった/後で読み返したいウェブ上のコンテンツのURLを保存でき、タグ付けして検索したりメモ(コメント)を残せる。 ブックマークの多い「人気
「AAAの與真司郎氏がゲイであることを告白した」ニュースにまつわるあれこれと、個人的なこととかのメモ。 【全文】「AAA」與真司郎さん、ゲイだと公表「自分を愛することが一番」ファンに向けた言葉:東京新聞 TOKYO Web 「わざわざ」カミングアウト Twitter(X)の右派アカウントが「いつも思うんだが、個人的な話だから黙ってればいいのに何でわざわざカミングアウトするかね。」とこのニュースに対して投稿して、1万以上のいいねを集めていた。 これって、「『自分は異性愛者だ』とは『わざわざ』言わないのに変だよね」という、いにしえからある言われ方だけど、どうして「わざわざ」言う必要が(異性愛者とは違って)生じる状況になるのか、という問いを無視しないと言えない話で、あまりに無邪気過ぎるか、ずるいかどっちかだなといつも思う。 リプ欄で「落ち目だから話題作りのためにしているだけ」とか、「ビッグウェー
このエントリは、『はてなブログ×codoc連携サービスのプロモーションのため、はてなからの依頼を受けて投稿しています』。 はてなブログで「ここから有料」やサブスクの機能が利用可能になるとのこと。依頼を受けておきながら、記事有料化にあまりピンときていない。その「ピンとこなさ」のことをあれこれ考えてたメモ。自分がインターネットやブログをどう思ってるんだ、みたいな話にどうしてもなってしまう。 お金を払うもの 普段自分が何にお金を払ってコンテンツを消費しているのかを改めて見てみれば、翻ってピンとこなさがどの辺にあるのか見えてくるかもしれない。 「お金を払ってコンテンツを消費する」のは「そのコンテンツがお金を払う価値がある」と自分が信じているからだと思えそうだけれど、必ずしもそれだけでもない。それにお金を払う習慣がある、払うのが当然だと思っているなど、金銭を支払うのに心理的な障壁や抵抗が少ないかどう
ここ最近、テレビゲーム「ゼルダの伝説」の新作「ティアーズ オブ ザ キングダム」(TotK)をずっと遊んでいる。本当に楽しい。前作「ブレス オブ ザ ワイルド」(BotW)も本当に楽しくて、ずっと新作を心待ちにしていた。これだけ大勢の人から大きな期待を集めて、その期待を越えたものをメーカーが出せるのは心底すごいと思う。 それはそれとして、遊んでるとなんか仕事っぽいなという気持ちに時々なる。 仕事っぽさ タスクがどんどん発生する、それをやり方考えてこなしていく、それで忙しい。やることが多い。 この感覚が、やってると「仕事っぽい」という気持ちになる。 前作BotWも同様だけど、今作TotKはやること、やれること、やりたいことがさらに増えていて(アクションの種類がさらに多く、フィールドがさらに広いので)ますますその気持ちになる。 アクションの種類が増えたことで、操作に難儀することが時々ある。(ウ
カレーハウスCoCo壱番屋(以下ココイチ)は、定期的に「美味しくない割に高い」と話題になる。そのたびに哀しい。ほとんど腹を立てているくらいの気持ちになっている。ココイチに対して私は冷静な評価はできない。 そうした気持ちがどこから来るのかを一度整理して片付けておく。 「自分のもの」という感覚 家庭料理や自国料理をよその人に貶される感覚に近い。自分で文句を言うのはいい、だが他人に言われるのは許せない、というような感覚。 よく「まずい料理代表」とネタ扱いされるイギリス料理も、最近はその揶揄が「ダサい」と否定されてきている気がする。 世界に先駆けて産業革命に突入したことで食文化を不可逆的に破壊されたイギリスを、後追いで産業革命を短期に圧縮できたことで食文化を維持できた日本が、嘲笑できる立場にあるのだろうかという疑いもある。 そんな切実な背景がココイチにはないとしても、尊重されれば嬉しい。私は美味し
陰謀論に感染すると本人も周りも苦しい。免疫力を高める体質づくりには、以下のような習慣が必要だと思っている。 「相手が愚かだから」で解釈しない 「自分は全体を見えている」と信じない 義憤ではなく好奇心で見る 自分に一貫性を課し過ぎない 標準理論をまず勉強する どれだけ予防的な習慣を取っても100%は保証できない。しかしリスクは低減できる。自分自身への予防措置として一旦まとめておこうと思った。 陰謀論の見た目 陰謀論は「正しいもの」として現れる。整合的に(筋道が通っているように)見える。以下のような手段でその「正しさ」は支えられる。 前提条件を見せない・隠蔽する:「既に証明されている」「明らか」「当然だ」といった言辞で、前提への疑問や遡行をシャットアウトする。 検証不能な前提を導入する:実証的に存在を確認できないもの(闇の組織や神)、裏取りのできない人物の意図や発言、無関係な事象の結びつけ(こ
今年の2月に兵藤裕己『平家物語 <語り>のテクスト』を読んですごく面白かった。平家物語のバリエーションの違いや生成される過程も考えて、平家物語がどういうテクスト・構造になっているのかを見ていく営みになっている。 その頃はアニメの『平家物語』もやっていたり、大河ドラマの『鎌倉殿の13人』も源平合戦あたりだったり、その後アニメ映画の『犬王』が公開されたり、ちょうど平家物語に絡む作品も多く公開されていた時期でもあった。 すごく面白かったけど、本書はシーケンシャルな(あまり整理されていない)書かれ方になっていて、もう少し全体を自分なりに整理して把握したいと思って、まとめ直し始めていたものの途中で放置してしまった。整理しきれていなくても、自分で参照できるように(年をまたがないうちに)置いておこうと思った。 本書は1998年の刊行で、ひょっとすると実証的な部分でその後研究が進んで否定されている事実関係
会社ではありがたいことに、自分より他人の功績を強調するタイプの人が多いが、真逆の人もたまにいる。 テレビドラマなどに登場する「手柄を横取りするキャラ」は、「本人が意識してやっている」「上昇志向が強いので人を蹴落とそうとする」という描かれ方が多いかと思う。現実にそのタイプの人を見ると、もっとナチュラルに、たぶん本人は無意識に、本気で「自分のおかげで物事がよく進んだ」と信じてやっているようだと思った。 「手柄の横取り」のベースに我の強さや、他者の自尊心の軽視などもあって、その辺をある程度類型化してみようと思った。 行動様式・特徴 人の発言やアイデアを自分が気付いたかのように言う。 話の流れと無関係なトピックを無理やり(人の話を遮ってでも)ねじ込む。自分のフィールドに持ち込もうとする。 「この場で自分が一番わかっている」をアピールする。 意見を否定されると攻撃と認定して、徹底的に反撃しようとする
この前(11月初旬)新型コロナウイルスワクチンの4回目接種をして思ったことのメモ。 自分が結構、世間の空気感に左右されて行動してるんだな、みたいなことを思ったりした。こういう割り切れない感覚みたいなものは、(割り切れるものは論理の積み上げで後からでも再現しやすい一方)後から振り返ろうとしても分からなくなりがちで、それから「一時的な雰囲気」は後から別の雰囲気が支配的になって変わった時に、記憶もオーバーライトされて分からなくなることがよくある。曖昧な感覚や一時的な雰囲気は、忘れないうちに記録しておいた方がいいかと思って。 雰囲気の差 3回目までは割とあった「みんな打つ」ような雰囲気も、4回目は「えっわざわざ打つんだ」みたいな空気感を個人的には感じた。 職場でも(打つ日と翌日は在宅勤務に切り替えて予定を職場内で共有していたこともあり)「なんで打つの?」と聞かれたりした。 非難や馬鹿にしての意味で
政治構造への従来の認識と、最近の統一教会関連の報道を合わせると、だいたいこんな感じだろうかと現時点で思うところのメモ。 ゲームのルール 国政は数のゲーム。多数決による。 多数決は「採決の前に議論が尽くされ(修正が施され)、十分な情報が採決者にインプットされていること」が前提・理念で、本来はただの「数のゲーム」ではないが、多数派が理念を無視することで無化される。 無化する理屈として「多数決で選ばれた=全員が賛成」というすり替えが多い(与党だから国民の意思そのもの、というような) 多数決で勝つための数(議員数)を増やせる人物/集団(政治家/派閥)が力を持つ。 議員の数を増やすには、選挙で票を集める必要がある。 選挙の票には組織票と浮動票が(仮に分類すると)ある。 世間の感心が低く投票率が低い時、組織票の相対的な割合が高まる。 組織票の「当落の正確なカウントができる」「組織票の倍が彼我の差になる
夢か現実か、という二者択一はよくある話だけど、この前マツコ・デラックスが番組内で高校生に聞かれて、迷う素振りを見せながら答えた内容が、やっぱり誠実な答えだなと思って、大袈裟な言い方だけどちょっと感動した。 あとそれを見た時にあれこれ思ったことも含めて、忘れないようにメモを残しておく。 テレビ番組「マツコの知らない世界」で、「富士山の写真をめちゃくちゃ撮ってる高校生」が出てきた。 年間200日以上撮影しているという。 番組の最後で彼がマツコ・デラックスに、進路で悩んでいると相談した。 写真の専門学校に行くか、海外で色んな写真を撮るか、普通の大学に行くか、の3択で質問していた。 デラックスは、「地元で公務員になって写真を続ける」という選択肢を提示した。 言う前に「夢のないことを言っていい」、言った後に「なんてひどいこと言ってるんだあたしは」のような躊躇ないし逡巡のような発言をしていた。 とても
急にダイヤモンドの選び方や価値基準に興味が湧いて色々読んだり見たりしたので整理しておく。小学生の自由研究みたいなもの。 4C 4C:ダイヤの品質評価基準の国際的なスタンダード。1950年代にGIA(米国宝石学会)が開発。 【カラット】重さ。1ct=0.2g メインでは使われず集合して装飾に使われる小さな石を「メレダイヤ」と呼ぶが、国内ブランドではおおむね0.1ct以下を呼んでいるよう。(日本ジュエリー協会(JJA)も用語集でそう定義しているという。)ちなみに諏訪貿易会長の諏訪恭一は著書で「0.2ct以下」と書いていたのでSUWAだと(というかガチめのジュエリーブランドでは)0.2ct以下はメレダイヤ扱いなのかもしれない。 【カット】Excellent、Very Good、Good、Fair、Poorの5段階。ラウンドブリリアントカットがどれだけ理想形に近いかの評価で、輝き方に直結する。ラウ
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