サクサク読めて、アプリ限定の機能も多数!
トップへ戻る
ブラックフライデー
karapaia.com
あの乗り物が観客の歓声に包まれながら大疾走!三輪タクシー「トゥクトゥク」のユニークなオフロードレースをご存じだろうか。 Red Bull 主催で不定期開催される「Red Bull Tuk It(レッドブル トゥクイット)」は、これまでのトゥクトゥクのイメージを激変させる、スリルとスピード満載のワイルドな競技だ。 その中身は、腕に自信のあるドライバーらが、転倒に抗いながら、無茶なコースに果敢に挑み、川を渡ったり山を越えたりしながらゴールを目指すというもの。 2020年にスリランカで2日間にわたって開催されたレースの様子を見ていこう。 Red Bull主催。前代未聞のトゥクトゥクレース トゥクトゥク(三輪タクシー)といえば、東南アジアや南アジアで広く使われる”庶民の足”。 この画像を大きなサイズで見るimage credit:youtube スリランカでは「スリーホイーラー」などとと呼ばれ、都
日本ではごく一般的にみられるニホンアマガエル。この緑色の小さな両生類が、人類のがんとの闘いにおいて大きな助けとなる「特効薬」を体内に持っていることが明らかになった 日本の研究チームが、このカエルの腸内から発見された細菌によって、マウスの大腸の腫瘍(がんの塊)を完全に消し去ることに成功した。 その効果は客観的な数値として示されており、100%の腫瘍消失(完全奏効)を達成したという。これは標準的な化学療法や、最新の免疫療法と比較しても非常に高い有効性を示す成果である。 この研究は『Gut Microbes』誌(2025年12月10日付)に掲載された。 両生類の腸内細菌に着目 サメはがんにならないという話を耳にしたことがあるかもしれない。実際には稀にがんになることもあるのだが、北陸先端科学技術大学院大学(JAIST)の研究者研究チームは別の生き物に注目した。 彼らは、過酷な環境でも生き抜く両生類
Image credit:Matthew Muzzatti 人間にとってマイクロプラスチックは、わずか5 mm以下の小さなゴミだ。しかし、小さな昆虫にとっては普段のエサと同じサイズに見えているのかもしれない。 カナダの研究チームによる調査で、コオロギはプラスチックをエサと区別できないばかりか、時間の経過とともにプラスチック入りのエサを好んで食べるようになることがわかった。 プラスチックを大量に摂取してもコオロギに異変はなく、通常通りの大きさに育つ。 しかし、その体内でプラスチックはより細かな粒子へと粉砕され、環境中に排出されていた。 人間が出したゴミが虫の体を通じて、より回収困難な形態へと変化し、拡散されている実態が明らかになった。 続きを読む... ▼あわせて読みたい ・人間の脳にスプーン1杯分のマイクロプラスチック、認知症と関連性が指摘される ・イカの骨と綿で作ったスポンジがマイクロプ
ある日車が動かなくなる奇妙な事件がロシアで多発。そこにはポルシェという共通点があった。 11月末から12月上旬にかけ、ロシア各地で数百台のポルシェが突如として走行不能に陥った。 エンジンが動かず、ドアも開かないなどの異常が相次ぎ、かの有名なドイツ発祥の高級車が一夜にして無用の長物と化したのだ。 一体何が起きたというのだろう? 衛星通信が途絶えセキュリティシステムが作動 高級車であるポルシェがただの鉄の塊となってしまった奇妙な出来事だが、のちに原因は衛星セキュリティシステムの通信途絶にあることが判明した。 ポルシェ専用の車両追跡・盗難防止システム「Vehicle Tracking System(VTS)」は、GPS追跡システムに近いが、盗難防止機能と直結する点が決定的な違いである。 衛星通信を通じて車両の位置を監視し、異常があればエンジンを停止させる仕組みとなっている。 通信が途絶えたことで
アメリカの葬儀会社が、個人の遺体の取り扱いにおいて、重大な過失を犯したとして告発されている。 カリフォルニア州サンノゼで、葬儀会社が遺族に故人の衣服を返却する際、なんと間違って故人の「脳」を入れた袋を渡してしまったというのだ。 袋を受け取った故人の父親は、衣類だと思い込んでいたため、自宅に戻ると袋の中身を洗濯機に入れた。すると、中から脳の一部が洗濯機の中に転がり落ちてきたのだ。 遺族は葬儀会社に対し、精神的苦痛を受けたとして訴訟を起こし、原因が究明されることを望んでいる。 故人の衣類だと思って受け取った袋の中身は… アレックスことアレクサンダー・ピノンさん(27)は、2025年5月19日に亡くなった。遺族の希望により、その死因については明かされていない。 遺族はサンノゼにある葬儀会社、リマ・ファミリー・エリクソン記念礼拝堂に、アレックスさんの葬儀を依頼することにした。 彼の母親は、同社と防
木を植えることで環境が改善される。森林再生は今や世界各国で進められているが、何事にもやりすぎには注意が必要だ。 中国では砂漠化を食い止めるため、40年以上にわたり国家プロジェクトとして植林を続け、約780億本もの木を植えた。 ところが、この膨大な数の木々が予期せぬ結果をもたらした。本当に必要な地域に雨が降らず、必要ない場所の降水量が増えるという悪循環が生じたのだ。いったい何が起きたのか? この研究は『Earth’s Future』誌(2025年10月4日付)に掲載された。 国家の威信をかけた巨大プロジェクト「三北防護林」 中国北部は長年、強風によって栄養豊富な表面の土が削り取られる「土壌侵食」や、巻き上げられた砂が襲う「砂嵐」に悩まされてきた。表面の土を失った土地では植物が育たなくなり、やがて不毛の砂漠へと変わってしまう。これが「砂漠化」だ。 この砂漠化の拡大を食い止めるため、1978年に
神々への讃歌で「クリーンなハイ」を体験 ニューデリーやムンバイなどインドの大都市では、週末の夜になると、街の喧騒に混じってギターや太鼓の音が、お香の香りといっしょに街路に漏れ出してくることがある。 集まって来るのはZ世代を中心とした若者たち。一見すると、都会にありがちなナイトライフの始まりのようだが、そこには酒もドラッグもない。 暗い照明にスモークが漂い、音響だけはクラブさながら。にもかかわらず、その中心にあるのはヒンドゥー教の神々に捧げる讃歌なのだ。 こうした集まりは「バジャン・クラビング」と呼ばれ、インドの若者たちの新しいトレンドとして広まりつつあるという。 バジャンとは本来、ヒンドゥー教の寺院や家庭の祭壇の前で歌われる伝統的な讃歌のことだ。 信者たちは集団で神への讃歌を唱え、同じフレーズを反復することで意識を内側へと導き、トランス状態の高揚の中で神との一体化を目指す。 バジャン・クラ
チャットGPTやジェミニなどの対話型AIチャットボットは、犯罪の手口や差別的な表現といった悪意ある質問には答えないよう、厳重な安全機能で守られている。 ところが、その頑丈な扉(ガードレール)をこじ開ける方法が発見された。それは複雑なハッキングプログラムではなく、比喩や隠喩、謎かけを駆使した「詩」だ。 イタリアのAI評価機関であるイカロ・ラボ(Icaro Lab)が発表した研究によると、AIに「謎かけのような詩」を入力することで、本来備わっているはずの安全規制がいとも簡単に突破されてしまうことがわかった。 通常ならブロックされるはずの兵器の製造法や、差別と偏見に満ちたヘイトスピーチといった情報でさえ、AIは詩的な表現に騙されてペラペラと喋ってしまうというのだ。 AIの安全対策をすり抜ける「詩」のトリック ローマ・ラ・サピエンツァ大学の研究者とAI企業DexAIによる共同プロジェクトであるイカ
動物界のお釈迦様とも呼べるカピバラは、温和な性質を持ち、どんな動物も受け入れ、そばに寄り添うことができる懐の深さをもっている。 驚くことに、獰猛な捕食者として知られるワニの隣でさえ、のんびりとくつろぐ姿が目撃されている。 本来なら格好の獲物になりそうなものだが、なぜワニはカピバラを襲わないのか?その生物学的理由について迫ってみよう。 世界最大のげっ歯類、カピバラ カピバラは世界最大のげっ歯類で、体長はおよそ1mから1.3m、体重は35kgから65kgに達する。 南アメリカの東部から中央部にかけてのアマゾン川流域を中心とした温暖な水辺に生息している。 日中は湖や川、沼地のそばでのんびりと過ごし、主食であるイネ科の草や水草を食べて暮らしている。 カピバラは群れを作る社会的な動物であり、10頭から20頭ほどの集団で行動することが多い。性格は非常に穏やかで、他の動物が近くにいても気にせず過ごす。
1980年代のSF映画を象徴するキャラクターと言えば、『ターミネーター』と並んで、『ロボコップ』を思い起こす人も多いんじゃないだろうか。 2025年12月、映画の舞台となった、アメリカ・ミシガン州デトロイトに、ロボコップの銅像が設置された。 高さ約3.3m、重さ約1,600kgの威風堂々たるロボコップ像。なんと製作開始から15年の歳月を経て、ようやく設置が実現したのだそうだ。 1980年代の人気映画『ロボコップ』とは まずは『ロボコップ』のストーリーについて、ざっとおさらいしてみよう。オムニ社によって民営化され、凶悪な犯罪がはびこるようになった未来のデトロイト。 オムニ社は犯罪を取り締まるために、有能な警察官のマーフィー巡査が瀕死の重傷を負うよう仕向け、その肉体を使ってロボット警官「ロボコップ」を完成させる。 ロボコップとして治安維持の現場で活躍するようになったマーフィーだが、人間だった頃
チェルノブイリの立ち入り禁止区域で発見された「黒い真菌(カビ)」は、放射線を吸収してエネルギーに変える能力を持っており、宇宙放射線から宇宙飛行士を守ってくれるかもしれない、と期待されていたことは以前お伝えしたとおりだ。 その後、この真菌は地球を飛び出し、実際に宇宙という極限環境でその能力を試されることとなった。 国際宇宙ステーション(ISS)で行われた実験の結果、この真菌は宇宙空間でも放射線を利用して繁殖できることが確認された。 さらに、真菌の層が放射線を物理的に遮る効果も確認され、将来的に危険な宇宙線から人間を守る「遮蔽材(シールド)」になり得る可能性が示されたのだ。 チェルノブイリの廃墟で繁栄する「黒い真菌」 1986年4月26日に発生したチェルノブイリ原子力発電所事故から数年後、人間が立ち入ることのできない高レベルの放射線汚染区域、特に爆発した4号炉の内部で、科学者たちは奇妙な現象を
通貨とは経済システムの根幹をなすものである。日本であれば「円」がそれにあたり、日本銀行券すなわち紙幣と、補助貨幣である硬貨が流通している。 キャッシュレス化の影響で、その数は減ってきているといわれているが、それでも物理的に流通している紙幣は、現在国内で187億枚とも言われている。 お札となれば、その辺の紙に印刷すればいいわけじゃない。 人と人の手の間を行き来し、何度も折りたたまれたり丸められたりするわけだから、まずは丈夫さが求められるし、偽造しにくい紙じゃなければ困る。 日本では紙幣を印刷する紙として、ジンチョウゲ科のミツマタの樹皮から作られる和紙を採用してきた。 だが現在、この原料に異変が起きている。なんとその9割が、海外からの輸入品。そしてその大半が、ネパール産のミツマタなんだそうだ。 ネパール産のミツマタを紙幣の原料に ミツマタ(Edgeworthia chrysantha)はジンチ
オーストリアで、80代の修道女3人が老人ホームを抜け出し、かつて暮らしていた廃墟同然の修道院へ戻り、無断で住み始めたというニュースは世界中を驚かせた。 この「反逆のシスター」たちに対し、対立していた教会側がついに折れ、条件付きで修道院に住むことを認めると提案した。 その条件はSNSでの配信をやめることだ。だがシスターたちはこの提案を「口封じの契約だ」として拒否した。 自由と住処、そして発言権を巡る教会とシスターたちの議論は、平行線をたどっている。 3人の修道女、介護施設からの脱走劇 ことの発端は2023年12月、ザルツブルク近郊にある古い修道院「シュロス・ゴルデンシュタイン」で長年暮らしていた3人の修道女たちが、突然の退去を命じられたことだ。 渦中の人物は、ベルナデッタさん(88歳)、レギナさん(86歳)、そしてリタさん(82歳)だ。彼女たちはこの場所で数十年を過ごした最後の修道女たちであ
昭和の時代、「象が踏んでも壊れない」という筆箱のキャッチコピーが一世を風靡したことがあるが、現代の科学少年が挑んだのは、更に驚異的な強度を持つ「紙」の構造だった。 アメリカ、ニューヨーク市在住の14歳、マイルズ・ウーさんが、折り紙と物理学を融合させ、自分の重さの1万倍以上を支えることができる革新的な折り紙を作成し、見事科学賞を受賞した。 彼がヒントにしたのは、日本人が宇宙開発のために発明した「ミウラ折り」だ。 彼は54種類ものパターンを検証し、厚紙ではなくコピー用紙が最も強いという意外な事実を突き止めた。 その強度は例えるなら「4000頭の象を乗せてられるタクシー」に匹敵する比率だという。 ミウラ折りと宇宙技術の応用 ウーさんが研究の基礎とした「ミウラ折り」とは、日本の宇宙物理学者であり東京大学名誉教授の三浦公亮氏にちなんで名付けられた折り方だ。 もともとは1970年、ロケットに搭載する
買い物に出かけなくても、家に商品が届く「ネット通販」を利用している人は多い。便利ではあるのだが、問題なのは注文した商品に欠陥があった場合だ。 本当に欠陥があった場合は、返品や返金などが認められているが、その制度を悪用した詐欺が、中国で問題となっている。 AIで生成した偽の写真で、果物にカビを生やしたり、マグカップにヒビを入れたり、服にほつれを作ったりと、証拠となる写真を捏造しているのだ。 商品自体を送り返さなくても、証拠写真さえあれば返金してもらえる、中国独特の「返品文化」を悪用した詐欺だ。 ネットショップ運営者は次々と被害を訴え、プラットフォームも対策に乗り出しているが、AIの進化とともに不正は巧妙化している。 中国の通販界隈では「返品」が当たり前? 毎年11月11日は、中国では「独身の日」と呼ばれていて、ネット通販の各ショップでは大々的なセールが行われ、国全体がお祭り騒ぎになるのが恒例
自律バッテリー交換機能で休まず動くWalker S2 フルサイズの人型ロボット、Walker S2 の初公開は2025年7月のこと。中国の主要ロボット企業であり、杭州に拠点を置く UBTECH Robotics の公式デモ動画で明かされた。 人間には到底まねできそうもない奇妙な腕の動きによって、自律バッテリー交換を披露。一躍話題となったヒューマノイドロボットだ。 この画像を大きなサイズで見るimage credit:youtube ホットスワップ式デュアルバッテリーで電池切れを自らカバー UBTECH Robotics 公式によると、ふたたび脚光を浴びたWalker S2 のスペックはざっとこんな感じ。 身長:約1.76 m 重量:約73 kg 最大歩行速度:約2 m/s(約7.2 km/h) 可動自由度:全身52、両手は各11 最大荷重:片腕で15 kg。作業範囲は地面から1.8 mまで
人間の脳には、平均的な寿命の中で4つの重要な転換点が存在する。その年齢は9歳、32歳、66歳、83歳だ。 ケンブリッジ大学の研究チームによると、この年齢に達すると、脳の中で情報を伝えるためのネットワーク網である「神経配線」が変化するという。これによって、人生は5つの異なる脳のステージに分けられることが判明した。 特に注目すべきは、典型的な思春期の脳発達は平均して30代前半まで続き、32歳になってようやく大人の脳のネットワーク構造が完成するという事実だ。 この発見は、人生の各段階における学習能力や精神疾患のリスクを理解する上で重要な意味を持つ。 この研究成果は『Nature Communications』誌(2025年11月25日付)に発表された。 0歳から90歳までの脳の変化を追跡調査 私たちの脳機能は一生を通じて静的なものではない。脳は単に年をとるだけでなく、一連の神経学的なステージ(時
メキシコでは2021年に50ペソ紙幣のデザインを刷新し、同国にのみ生息するウーパールーパーの姿を裏面に印刷した。 ところがこの紙幣、「可愛い!」「美しい!」と世界中で評判になり、コレクターズアイテムとしても人気になった。 その結果、現在この50ペソを手元に保管する人が続出、紙幣として流通しなくなるという困った事態に陥っているのだという。 使いたくない!可愛いウーパールーパーが描かれた紙幣 こちらがそのウワサの50ペソ紙幣である。裏面にはご覧の通り、ウーパールーパーのイラストが印刷されている。 この画像を大きなサイズで見るImage by Istock AmericanWildlife なるほど可愛い。ウーパールーパーのおまぬけな表情が上手く表現されていて、愛好家にとってはたまらなく愛嬌のあるデザインである。 同じお札の表面には、アステカ王国の首都テノチティトランを背景に、「聖戦のテオカリ」
1977年の旅立ちから幾多の困難を乗り越え、太陽系外の暗闇をたった一機で突き進む不屈の探査機ボイジャー1号。永遠の旅人となったこの機体が、また一つ偉業を達成しようとしている。 現在ボイジャー1号は、太陽圏を脱出し、星間空間を航行中だが、来年となる2026年11月、ついに「1光日」という歴史的な節目に到達する予定だ。 これは光の速さで追いかけても丸24時間かかる距離だ。往復通信に丸2日を要する未知の領域へ、ついに足を踏み入れようとしているのだ。 NASAの管制官たちは、敬意を持って、この偉大な探査機との対話を続けられるようこれまで以上に尽力している。 伝説的探査機ボイジャー1号、その旅路と現在地 ボイジャー1号がNASAのケネディ宇宙センターから打ち上げられたのは、今から48年前の1977年9月5日のことだ。姉妹機であるボイジャー2号の発射から16日後に打ち上げられた。 ボイジャー1号の当初
歴史好きや旅好きに朗報!なんとマップでタイムスリップが可能に。「すべての道はローマに通ず」のことわざが、スマホやPCから瞬時に体感できるのをご存じだろうか。 国際研究チームが公開中の「Itiner-e」は、 西暦150年頃のローマ帝国全域の道路網をデジタルで再現したもの。 ”古代版googleマップ”のごとく、当時の街道を検索し、旅程までシミュレーションできるのだ。 石畳の主要道路から砂漠のキャラバンルート、アルプス越えの峠道まで、広大な帝国を支えた道が鮮やかに蘇る。 かつての超大国の広大な道路網を眺めつつ、有名な街道沿いの旅のプランも立ててもいい。古代ローマの研究者にも役立つ「デジタル遺産」にせまっていこう。 この研究成果は、『Scientific Data』誌((2025年11月6日付)に掲載された。 古代ローマ帝国全域の道路網をデジタル化で再現 話題のItiner-e(アイテナリー
もしも突然目の前にヒーローが現れたら、あなたの行動は変わるだろうか? イタリア北部の都市ミラノで興味深い社会実験が行われた。研究チームはまず、妊婦のふりをした実験協力者を電車内に乗せ、次にバットマンのコスプレをした協力者を登場させた。 すると、席を譲るなどの親切な行動をした乗客の割合が、バットマンがいないときに比べて約1.8倍に増えたという。 研究者たちはこの現象を「バットマン効果」と名付け、この結果が 予期せぬ出来事が人の注意を日常から引き離し、意識を「今この瞬間」へ向けさせることで、人の優しさを引き出す可能性があると説明している。 この研究成果は『npj Mental Health Research』誌(2025年11月3日付)に発表された。 地下鉄で行われた社会実験「バットマン効果」 利他的な行動(他人を助ける親切な行為)や向社会的な行動(他人や社会全体に利益をもたらす行動)は、人が
人間が自然の中に生活圏を広げていくことで、その都市に馴染むための「新たなペット」が生まれつつある。 アメリカのアーカンソー大学の研究者たちは、都市で暮らすアライグマの体に変化が現れていることに気づいた。 鼻先が短くなって丸顔になり、攻撃性も低下しているという。 これは「家畜化症候群」と呼ばれる現象で、人間のそばで暮らすうちに野生のアライグマが少しずつ適応を始めた兆しだと考えられている。 かつてオオカミが犬へと変わったように、アライグマもまた、人間と共に生きる道を歩み始めているのかもしれない。 この研究成果は『Frontiers in Zoology』誌(2025年10月2日付)に掲載された。 アメリカの都市部に住むアライグマの変化 アライグマ(Procyon lotor)は北アメリカ原産の中型哺乳類で、パンダのような黒いマスク模様の顔と縞のある太い尻尾が特徴だ。体長はおよそ40〜60cm、
対話型AIが最も得意とする言語は何か。多くの人は英語や中国語を思い浮かべるかもしれない。実際にインターネット上ではこの2つの言語の情報が多く、ChatGPTやgoogleのGeminiなど、主要なAIモデルの性能を支えているのもこれらの言語だ。 しかし、2025年に発表された26言語を調査した国際研究によると、最もAIが理解しやすい言語は英語でも中国語でもなかった。 トップに立ったのは、意外にもポーランド語で、英語は6位、中国語は21位にとどまった。言語の構造がAIの理解力に大きく影響していたのだ。 ちなみに日本語は15位という結果だった。では詳しく見ていこう。 26言語でAIの理解度を比較 アメリカのメリーランド大学、マイクロソフト、マサチューセッツ大学アマースト校の研究チームは、対話型AIがどの言語を最も理解しやすいのかを調べるために、「ワンルーラー」と呼ばれる新しい評価テスト(ベンチ
イギリスの研究チームは、人間の手に「予知触覚」と呼ばれる新たな感覚があることを突き止めた。 これは、実際に触れる前に物体の存在を感じ取る能力で、人間の手に隠されていた未知の感覚だ。 実験では、砂の中に埋められた立方体を、指で砂をなぞるだけで察知できることが確認された。 この能力は、シギなどの鳥類が砂の下の獲物を見つける仕組みに似ており、人間の中にも眠っていた言わば「第7の感覚」である。 この研究成果は『IEEE International Conference on Development and Learning(ICDL)』(2025年10月21日付)で発表された。 人間が持っていた第七の感覚「予知触覚」 クイーン・メアリー・ロンドン大学とユニバーシティ・カレッジ・ロンドンの研究チームは、人間の手が実際に触れずに物体を感じ取る能力を持つことを発見した。 科学者たちはこれまで、人間の感覚
宇宙は現実ではなく、誰かが作った仮想世界であり、私たちはその中に生きている。この考え方は「シミュレーション仮説」と呼ばれ、一部の研究者たちが支持してきた。だが、それは本当なのだろうか。 カナダを中心とする国際研究チームが、この問題を数学的に分析した。 その結果、宇宙はコンピュータのように決められたアルゴリズム(手順)だけで動いているわけではないことが分かった。つまり、宇宙の仕組みはどんな計算でも完全に再現することができず、プログラムでは説明できない現実の世界であると数学的に証明されたのだ。 この研究成果は学術誌 『Journal of Holography Applications in Physics』誌に掲載された。 宇宙の仕組みを量子重力理論で検証 シミュレーション仮説とは、私たちが現実だと思っているこの世界が、実は高度な文明によって作られたコンピュータシミュレーションの中に存在して
夜の散歩を日課にしている女性は、1週間以上前に公園で1匹の猫に出会った。以来女性が通るたびにその猫は女性をストーキングするようになったという。 女性はひとしきり猫と遊ぶと公園を去っていたのだが、その日はあいにくの雨だった。散歩をどうしようか迷った女性だが、猫のことが気になり公園を訪れることに。 するとその猫はベンチの下でうずくまり、びしょぬれになりながらも女性が来るのを待っていたのだ。 その日以来、猫は二度とびしょぬれになることはなかった。この女性が家族として迎え入れたのだ。 これもある意味NNN(ねこねこネットワーク)、海外で言うところのCDS(猫流通システム)の関与が疑われている。 猫にロックオンされた女性、同じ時間に公園でストーキング Redditユーザー「Evanessa」さんは、毎晩決まった時間に散歩するのが日課だ。午後8時に立ち寄る公園で、ある日一匹の野良猫と出会った。 すると
地球の足元で、今まさにプレートが壊れ始めている。アメリカ・ルイジアナ州立大学の研究チームが、太平洋岸北西部の地下で「沈み込み帯」が自ら裂けていく瞬間を世界で初めて観測した。 沈み込み帯とは、地震や火山を引き起こすプレート同士の境界であり、地球の表面を再生し続ける仕組みの一部だ。 その「地球のエンジン」ともいえる構造が、今まさに止まりかけている。 地震観測と地下イメージングの結果から、海の底のプレートが少しずつ断片化し、小さなマイクロプレートを生み出しながら崩壊していることが明らかになった。 地球を動かす仕組み「プレート」と「沈み込み帯」 地球の表面は、十数枚の巨大な岩の板「プレート」がつぎはぎのように組み合わさってできている。 これらのプレートは地球内部の高温なマントル(どろどろに溶けた岩石層)の流れに押されてゆっくり動いており、この動きを「プレートテクトニクス」と呼ぶ。 プレート同士がぶ
本格的な科学的調査を開始 さて、一般に「ラット・ホール」つまり「ネズミの穴」と呼ばれているこのオブジェクトだが、地元の人たちはネズミではなく、リスだと考えていたらしい。 だが、尻尾の部分がリスというよりもどう見てもネズミだったこともあり、SNSでは「ネズミがたたきつけられた痕」として広まってしまっていたのだ。 この画像を大きなサイズで見るsecret.chicago そこでテネシー大学とニューヨーク工科大学の研究者たちが、この穴の正体を突き止めようと科学的な調査を開始した。 残念ながら、実際にラット・ホールが刻まれたコンクリート板は、撤去されて市庁舎で保存されているため、現物を使った調査はできなかった。 そこで研究者らは、写真に写ったコインをスケールとして用い、合計25枚の写真から、ラット・ホールのサイズを算出。 この過程で得た測定値をもとに、鼻から尾までの長さ、足の大きさ、頭の幅といった
AIは今や、インターネット上のあらゆる場所に入り込んでいる。もしもAIたちが、SNSで人間のように「いいね」や人気を競い合ったらどうなるのか? アメリカのスタンフォード大学の研究チームは、AIに「いいね」やシェア数といったSNS上での反応を「成功」として報酬を与える実験を行った。 その結果、AIは事実をでっち上げ、誤情報をまき散らし、人々を煽るような行動を取るようになることが明らかになった。 「いいね」のためなら手段を選ばず、まるでサイコパスのように振る舞い始めたのだ。 SNSで競うAIたちが見せた恐ろしい一面 スタンフォード大学の科学者たちは、AIモデルをさまざまな環境に放ち、どのような行動変化が起きるかを調べた。 実験では、SNSを含む複数のオンライン環境で、AIに「成果を上げると報酬を与える」という条件を設定した。 たとえば、SNSでは「いいね」やコメント数などの反応が報酬に、販売で
次のページ
このページを最初にブックマークしてみませんか?
『カラパイア』の新着エントリーを見る
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く