JR東日本は7月14日、新幹線が走る線路や架線の状態を調べる「新幹線専用検測車」の更新を発表しました。
東日本旅客鉄道株式会社(東京都渋谷区)のプレスリリースによると、新たな新幹線専用検測車の愛称は「SOAR(ソアー)」。高く飛び上がることを意味する英単語が由来です。また、アルファベットの「O(オー)」には、事故がなくなる「0(ゼロ)」の意味も込められているとのこと。
JR東日本の東北新幹線、上越新幹線、北陸新幹線、山形新幹線、秋田新幹線を管轄し、2029年度中の検測開始を予定しています。
また、同時に新たな検測装置も開発。車輪とレールの間に作用する力を推定する装置「PQ推定システム」と、検測車の前方と周囲をカメラで撮影し、設備の状態や沿線環境の変化を把握する装置「新幹線車上撮影装置(仮称)」が導入されるとのことです。これらの装置を使って最高速度320km/hで新幹線の設備の検測を行う取り組みは、日本では初めてとのことです。
今回、更新される「SOAR」は7両編成で、白地に緑と赤のラインが入った左右非対称のデザイン。これはJR東日本のコーポレートカラーと、2026年時点で運用中の電気・軌道総合検測車「East-i(イーストアイ)」の赤い車体デザインを意識したそうです。左右のデザインを変えることで線路や架線が常に同じ状態ではないことと、それらを検測し安全につなげていくというメッセージが込められています。
JR東日本の新幹線専用検測車「SOAR」発表にSNS反響
プレスリリースと同日の7月14日、JR東日本の公式Xでも、新しい新幹線専用検測車のデザインと愛称が発表されました。
JR東日本の発表に、SNSでは
💭「なかなか斬新」
💭「いや~ここはやはり黄色でしょ」
💭「前から見るとE6系っぽい」
💭「可愛いカラーリングね」
💭「アイちゃん(イーストアイ)引退になるのかな」
などの声が寄せられました。
「SOAR」と「East-i」「ドクターイエロー」はどう違う?
JR東日本の公式鉄道情報メディア「JREメディア」によると、新幹線の線路や架線の検査には、黄色い車体の「ドクターイエロー」を国鉄時代から利用してきたそうです。ところが最高速度が210km/hまでという、走行性能の制限がありました。
そこで2002年、最高速度275km/hで走行可能な「East-i」を導入。これにより、乗客を乗せて走る新幹線と同じスピードで検査ができるようになりました。「East-i」登場後、「ドクターイエロー」はJR東日本管内から姿を消します。なお、今回更新される「SOAR」の最高速度は320km/h。現行の「East-i」よりも高速かつ新技術の導入で機能が向上した、新たな検測車となっています。
JR旅客6社企画協力の鉄道・旅行サイト「トレたび」によると、2001年からJR東海・JR西日本管内の東海道新幹線や山陽新幹線で、最高速度270km/hで走行できる新型「ドクターイエロー」が引き続き運用されました。この新型「ドクターイエロー」も2027年に最後の1編成が引退します。東海道新幹線や山陽新幹線で線路や架線を検査する役割は、乗客を乗せて走る新幹線に搭載された「営業車検測機能」に置き換わる予定です。

