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keizai-dousureba.hatenablog.jp
食品の消費減税をしたが、物価は下がらなかった。こうなるのは、インフレの下では、便乗値上げが起こるからだ。経済政策の怖さは、意図と異なる結果が現れることである。本当に低所得層を助けたいなら、まじめに給付つき税額控除に取り組み、社会保険料の軽減を成し遂げるべきだ。日本の政治家は、こんなことも分からないのか。いや、分かっている。経済がどうなろうと、選挙に勝てれば良いと思っているだけだ。もはや、大衆迎合ですらなく、蒙昧への迎合になっているのである。 ……… 消費減税への第一の批判は、財政を危うくするというものだ。大型の補正予算を組むような一時的なものではないし、予算を付けないより税率を戻すのは難しいので、財政の信用に対する打撃は大きい。しかも、消費減税をすれば、需要増で物価に上昇圧力がかかるのは目に見えているから、すぐに円安や金利高に影響が及ぶ。これは、なかなか厄介である。今のファンダメンタルズか
11月のCTIマクロは、名目が前月比+0.4と好調だった。7-9月期に大きく減速したものの、10-12月期は、そこから少し加速している。GDPに従って改定されたようで、7-9月期の停滞が緩和された形に変わった。現下の景気の焦点は、売上を失速させないことである。これが設備投資や賃上げにつながっている。消費活動指数やソフト指標には停滞が強く出ており、金利上昇を気にして緊縮を望む局面にはない。 ……… 経済には、売れると思うから生産力を増強し、それで所得が生まれるから売れるという、予言の自己成就の要素がある。まったくもって不合理ではあるが、現実を否認したところでしかたがない。今の景気は、コロナの制約を免れて、売上が急増したことを起点とし、名目の成長が加速したものだ。この勢いを弱めないようにしながら、実質化を図っていくのが経済政策の課題であり、それには安定的な財政が求められる。 高市政権は緩い緊縮
リフレで成長とか、財政出動で景気回復とかいうのは、体重を増やせば相撲に勝てるみたいなもので、方向は間違っていないが、粗すぎて、まともに役立たないどころか、膝腰を痛めるような弊害を起こしがちだ。しかも、これらの論者は、問題を指摘されると、根本まで否定されたと感じるらしく、聞く耳を持たないのも特徴である。経済政策の戦略でも、神は細部に宿るのである。 ……… デフレ時代の財政の戦略の誤りは、輸出で景気が回復しかけたところで、補正予算を一気に切ったり、税・負担増をしたりで、急激な緊縮を行い、成長、とりわけ、円安で弱まる消費にブレーキをかけてきたことだ。すなわち、採るべき財政の戦略は、緩やかな撤退を図ることである。コロナ後は、たまたまであるが、従来の拙い戦略に陥らずに済んでいて、高市政権の財政も、その範囲にある。 安倍政権がリフレで上手く行ったのは、円高を是正して輸出を回復させたからで、賃金や消費が
11月の商業動態・小売業は、前月比+0.7ではあるが、1-3月期の水準を超えていない。つまり、この1年、ぜんぜん伸びなかったということだ。他方、CPI財は、+2.3程なので、実質では減っている。第3次産業活動指数は順調だから、サービスが伸びてはいるが、売上の伸びは賃金や成長のカギなので、心配なところだ。こういう停滞感の下で、物価高であっても、高市政権が、石破政権のきつい緊縮から、緩い緊縮に改めたのは妥当であろう。 11月の鉱工業生産は、前月比-2.7ながら、9,10月の高さが効いて、10-12月期はプラスを確保しそうだ。今年は8月までは横ばい状況で、秋に盛り上がったものの、後で戻らないかが焦点になる。これは、トランプ関税の影響で秋に輸出が伸びたことが背景で、これが続くかどうかである。財別で見るとと、資本財は強め、消費財は停滞、建設財は底入れといったところだ。むろん、物価高でも生産に過熱感は
「無責任な積極財政で金利が上昇」と散々に煽られてきたが、2026年度予算を開けてみれば、基礎的財政収支を2.1兆円も改善して、1.3兆円の黒字となり、めでたく財政再建に到達である。金利上昇と円安は、門間一夫さんが12/3のロイターに書いているとおり、財政でなく金融政策に起因するものだ。財政赤字は危険のバカの一つ覚えでは、安定的なマクロ経済の運営はできない。 ……… 再建到達の理由は、税収が前年度比5.9兆円(+7.6%)も伸び、一般歳出が2.0兆円増(+3.0%)に止まるからだ。減税で大穴を空けたり、歳出でバラ撒いたりは、しなかったわけである。むろん、補正予算の段階で基礎収支は赤字に戻るだろうが、本予算と同様、前年度より収支が改善されるなら、十分ではないか。高圧経済論者のナイーブな主張を真に受け、大幅に悪化させる予想を立てるのは、逆に不自然だろう。 むしろ、視野を広げるなら、財政再建は、も
10月の人口動態速報では、出生が前年同月比-0.4%と、前月に続き、下げ止まり傾向が見られた。2025年の合計特殊出生率は1.13人くらいになるだろう。前年の1.15人からは-0.02差で、コロナ後の毎年-0.05も減るトレンドからようやく脱することになる。出生の先行指数である婚姻は、過去1年の前年同月比が+4.1%まで回復した。やや出来過ぎだが、少し先になるけれど、出生が底打ちする可能性が高まっている。 最悪を脱しつつあるせいなのか、少子化対策への意欲は薄れつつある。大きな効果の期待される低所得層の社会保険料軽減や非正規への育児休業給付は、所得税減税が実現したことによって、むしろ、遠のいた感がある。給付つき税額控除は、社会保険料軽減という正解にたどり着けるか、心もとない。ポピュリズムでバラマキはできるのに、肝心なところに行かない。ポピュリズムでさえ、低所得層には優しくない。では、メリーク
7-9月期資金循環では、財政赤字を示す一般政府の資金過不足が、4四半期移動合計の名目GDP比で、-0.5%まで縮んだ。このトレンドだと、新年度には財政黒字に達することになる。すなわち、石破政権下で財政再建がほぼ完了し、高市政権の積極財政は、黒字を拡げないような位置づけになる。緊縮を無用にしただけで、インフレだ、高金利だ、財政破綻だと騒ぐのは、大仰に過ぎる。経済を方向性だけで語るのはナンセンスだ。 ……… 財政再建がほぼ完了しているのに、そう思えないのは、「国」の財政赤字はGDP比で-2.2%もあるからだ。他方、地方が+0.4%、社会保障が+1.2%もの黒字になっていて、差し引きが-0.5%になる。地方は健全で、社会保障が雇用増と賃上げで潤っているという認識が欠けている。そうでなければ、わずかとはいえ協会けんぽが保険料率を下げたりはしない。全体像を見ないという、日本のいつもの悪癖が発揮されて
10月のCTIマクロは、名目が前月比+0.3と7か月ぶりの高い伸びだった。4~9月に伸びが弱まっていたので、ここから戻せるのか、意外に重要な局面にある。実質が-0.3と、物価高の強い影響と併せて注目されるところだ。こういう状況を受けて、財政・金融政策はどうあるべきか、現実的に考えなければならない。どうも、財政・金融政策は、理論闘争に走りかちで、地に足がついていないように思える。 ……… 財政再建は何のためにやっているかというと、長期金利が跳ねないようにするためだ。財政破綻の前に、これが来るわけだし、クリントン政権の初めのように、財政再建に取り組むことで長期金利を低下させ、成長を加速させたこともあり、欧州危機の際のイタリアのように、基礎収支が悪くなくても、国債金利の高まりで行き詰まることもある。高市政権は、若干ながら基礎収支を前年度より改善したのに、「無責任」と叩かれるのは、長期金利の高まり
2025年度予算の補正が決まり、前年度の補正後と比較すると、基礎収支の赤字は4.1兆円の改善であった。すなわち、若干の緊縮財政が行われ、緩やかながら財政再建は進んでいるわけだ。どうして、これで財政破綻の危険だの、インフレの加速だのと叫ばれなければならないのか。雰囲気で議論するのではなく、中身を測って議論したいものだ。積極財政派の主張の粗さが雰囲気を悪くしてもいるけどね。 ……… 10月の商業動態・小売業は、前月比+1.8と伸びたが、夏場の低下で、今年前半の水準にも達していない。GDPの消費は、サービスで支えられていて、モノほど悪くはないが、2024年の勢いは失われている。こうして見ると、イシバノミクスで定額減税をやめたのは拙かったと思えてくる。物価高での財政出動は間違いという人も多いが、現実は、緊縮でブレーキをかけるのに成功していたのであり、補正は、それを戻すような位置づけになる。 10月
経済対策の顛末をめぐる日経の報道が本当なら、高市首相・片山財相のコンビは、なかなかやるね。ポイントは、積み上げるためのタマ(施策)を自分で探し、どこまでならインフレにならないかを意識しつつ、国債の新規発行ラインを24年度の発行総額を下回る形にしたところだ。基本ができていて、バラマキのインフレ加速で円安・債券安と囃すエコノミストよりは、ずっと賢いと思うよ。 ……… バラマキで困るのは、長期金利が跳ねてしまうことだが、補正予算の規模が大きくなることと、国債発行が多くなることは、必ずしもリンクしない。税収・税外収入や不要が増えていたり、特別会計とのやり繰りなどで、小さく済むことがあるからだ。そうなれば、国債の需給が引き締まって長期金利が高騰するわけもなく、経済対策を材料にした目先の金利上昇も思惑に過ぎなくなる。それで儲ける高等戦術もあるとは思うが。 補正予算の評価が難しいのは、どれだけ実物や資金
昔、経済対策で全生徒にパソコンを配ってはどうかという愚策があった。そんな一気の供給力はないし、需要の急増と急減で産業を壊しかねない。馬鹿な思いつきだけど、安全保障の投資でAIを構築するとして、GPU半導体は確保できるものなのか。このように、補正予算で規模を膨らますのは簡単でも、予算執行のフィージビリティも考えないと、ここ数年のように予算を使い切れずに多額の繰越を出し、空回りするはめになる。 ……… 高市首相が電気・ガス代補助を深堀りすると答弁したとき、妙に感じた。世間的な盛り上がりが薄いのに、なぜなのか。おそらく、補正予算を膨らますにあたって、予算の積み先に困っているのだろう。経済対策で給付金を積み上げるのなら、執行上も可能だが、今年は、やらないことになった。代わりを探すのは、規模からいって容易ではない。実務を担ぐ役所の苦労がしのばれる。 補正予算というと公共事業が定番だが、今は建設会社も
高市首相は基礎収支の黒字化を数年単位で判断すると言うし、諮問会議のメンバーも変わるしで、財政管理の方法は変化するようだ。従来の欠点は、黒字化の年限を切ったことで無理な緊縮が求められること、税収の見積もりが過少なこと、社会保険が度外視されて全体的管理が欠如していたことの三つである。どれも財政による安定的な需要管理を阻害するものだった。 ……… 日本の財政が拙いのは、景気が上向いたときに、一気に補正予算を切って成長にブレーキをかけていたことだ。財政再建を焦る気持ちは分かるが、徐々にやらなければならない。岸田政権の定額減税は成長を支えたのに、石破政権はあっさりやめて、消費の不調を招いている。高市政権も定額給付を切るのは良いが、ガソリン減税がその代わりになるのかは、よく考えなければならない。 財政による安定的な需要管理が重要なのは、設備投資は需要を見ながらなされるからである。せっかく、投資して生産
株高、円安でスタートしたサナエノミクスだが、売上は落ちるし、輸出は減るしで、散々な状況だ。11/17に公表される7-9月期GDPは、6四半期ぶりのマイナス成長が予想され、景気は悪化している。目指すべきは、売上の拡大を図りつつ、物価を落ち着かせることだ。それには、可処分所得を増やし、円安を是正する必要がある。サナエノミクスの経済政策は、これからスタートするにせよ、不十分さが感じられる。 ……… 9月の商業動態・小売業は前月比+0.3だったが、7,8月の落ち込みが響いて7-9月期は-1.9と大きな低下となった。前期のほぼ横ばいから今期は低下へと転じた。CPIの財の物価上昇は前期比+0.5と緩んでいるのに、着いて行けなくなっている。飲食料品の推移が典型で、前期-0.2、今期-0.8である。また、今期、燃料が前期比-6.2と低下したのは仕方がないにしても、自動車も-3.8に落ちており、輸出に加え、
「移民は嫌だ」という国民感情は、困窮や搾取のイメージがあるからだろう。しかし、実態は異なり、「国際雇用民」である。従って、福祉を受けるよりも保険料を負担してニッポンの社会保障を支えている。昨年の出生数は3.8万人も減り、公的年金の将来を揺るがしているが、外国人常用労働者は、前年より23万人増の182万人で、9割が厚生年金に加入している。もはや、年金財政の持続性に欠かせない存在だ。 ……… 10/24公表の人口動態速報・出生では、過去1年間の前年比が-3.5%だった。婚姻は既に+1.4%と下げ止まっているものの、出生に波及するには、1年はかかりそうで、今年の出生は2.4万人減で70万人を割りそうな状況にある。9年前の2016年には100万人を超えていたから、恐るべき減り方だ。もし、合計特殊出生率が1.44人から1.12人に激減していなければ、20万人くらい多かったことになる。 他方、8/29
成長や景気は、設備投資次第である。その設備投資は、金融緩和や財政出動では動かない。なぜなら、設備投資は、売上への期待に拠るからだ。例えば、輸出が増えると、設備投資も増える。売れると思うから投資して生産する。当たり前と言えば、当たり前だ。しかし、売上は所得次第で、その増加は、どれだけ投資して生産するかによる。現実は厄介な循環論にある。合理的ではないが、現実は必ずしも合理的ではないのだ。 ……… 設備投資に金融緩和が効かないのは、金利は経営に大して影響しないからだ。他方、売上は、設備投資して売れないと、経営の屋台骨を揺るがしかねない。それゆえ、経営者は、日銀の動向など気にも留めず、売上には目を皿のようにしている。これでは、金融緩和が成長や景気を上向かせる道理がない。それでも、金融緩和論者が絶えないのは、理屈に拘り、不合理な現実は存在しないと信じてしまうからである。 金融緩和は、自在にはいかない
10/8に公表された4-6月期の家計GDPでは、名目の可処分所得が前期比+0.5%だった。家計消費が+0.4%だったことと照応するものだ。他方、雇用者報酬は+1.1%だったから、賃金が伸びた割りに物足りない。すなわち、負担増が消費を抑えているという図式である。消費が増して売上が伸びないと、賃金は上げられないのだから、負担増を調整しないといけない。それがインフレ下の経済政策の現実である。 ……… 今期のもう一つの特徴は、財産所得が前期比+9.1%も伸び、寄与度が雇用者報酬と同じくらいだったことだ。預金金利も上がり、配当も増していることが要因だろう。私的所得の寄与度は+1.7に達し、これを公的負担の寄与度-1.2が打ち消して、可処分所得が前期比+0.5%に落ち着いている。賃金が物価高に追いついていないと言われるが、金融資産を持つ中高所得層は、報われている。 インフレ下で求められるのは、池田勇人
8月のCTIマクロは、実質で前月比+0.2とまずまずだった。商業動態の落ち込みで危ぶんでいたが、物価高の緩和に伴う変動かもしれない。CTIミクロで実質の費目別の推移を見ると、食料の低下が目立ち、インフレでの生活の苦しさが表れている。必要なのは、食料消費の割合が高い低所得者の手取りへのテコ入れであろう。そこで期待されるのが給付つき税額控除なのだが、議論がマト外れで、本当に困る。 ……… まず、軽減すべき負担は、税でなく、社会保険料だということ。低所得者は所得税をほとんど払っていない。社会保険料なら全員が払っているので、取らないようにするだけで、給付は無用なのである。所得に基づいて払っているから、改めて把握する必要もない。給付つき税額控除のネックである給付と所得把握の問題は、実は存在しない。 「給付つき」なのに給付しないのは変に思われるかもしれないが、オランダは、そうなっているし、いざ、事務費
昔、内閣府で働いていた頃、「どうすれば、景気は良くなるんだろう」という政策統括官のつぶやきに、感じ入ったものだった。立場上、「これで良くなる」と説明しなければならないのに、投資促進策に大して効き目のないことは、経験上、分かり切っていたからである。そして、今もなお、総裁選の候補者は、どうすれば良いかも分からないことを公言し、日経は社説で効き目のないことを求めてくる。 ……… 成長には設備投資が必要だが、金融政策や産業政策では出てこない。経営者は売れると思って初めて踏み切るからだ。ゆえに、緊縮財政を組み合わせると、需要が見込めなくって、躊躇してしまう。需要に関係なく絶対に売れる技術革新なんて限られるから、経済学の理論に合わないことが現実になる。需要を安定的に増大させていく財政運営は、実際には不可欠な要素なのである。 現下はインフレだから、いかに低所得層の負担を軽くするかが焦点になる。負担の大半
~1.8兆円の再分配による少子化の緩和と非正規の解放~ この世界で生き続けること、その全てを愛せる様に、祝福を君に はじめに 2022年の合計特殊出生率は、過去最低の水準にまで落ち込む。これは、経済的にも、社会的にも危機的な状況だ。子世代が1.67倍もの損な負担を被るどころか、人口が崩壊して社会の維持が困難になる。この国に生まれたこと、この時代で生き続けることが、本当に無理なものになっている。だけど、これは運命ではない。少子化の緩和に成功している先進国がある以上、政策的な結果でしかない。受け入れるしかないと思うのは、誰かが描いたイメージや、誰かが選んだステージに、甘んじているだけだ。 日本が少子化の圧力を跳ね返せなかったのは、若者への経済的な支援が薄かったせいである。いまだ、非正規には、育児休業給付もない。0.7兆円あればできるのに、そうなるのは、「財源がない」とする論理だ。税の自然増収が
4-6月期の資金循環が公表され、一般政府の資金過不足は、4四半期移動合計のGDP比で-0.8%となり、30年来の最高を更新した。国+地方だと未だ-2.2%の赤字だが、社会保障が+1.4%も黒字を出して、この水準だ。1年前からは、1.8%も改善しており、年内には黒字転換して借金とはおさらばだ。他方、家計は、物価高の消費に充てて、貯蓄できなくなっている。借金と貯蓄は裏表だから当然の現象だが、この傾向を進めて良いかは別である。 ……… バラマキ政権が誕生すると、長期金利が跳ね上がるなどと囁かれたりするが、資金過不足の状況からすれば、杞憂に過ぎない。むろん、金利は思惑で動くので、野放図なことをやり始めたと思われると、タガが外れてしまう。要は信用の問題であり、税収増の範囲で行うなどの節度が大事である。すなわち、これ以上、政府の黒字化を亢進させないという政策転換の意味合いなのである。 また、国と社会保
4-6月期GDP2次速報は、実質年率2.2%に上方修正された。主な要因は、在庫が思いのほか減っていなかったというもので、朗報ではない。消費も少し上向いたが、前期に名目前期比で+1.7%も伸びた名残りであり、月次のCTIマクロを見ると、4~7月には、ほとんど増えていない。昨年の4-6月期は、賃上げに定額減税もあり、勢いよく伸びていたことを思うと寂しい限りである。 ……… 石破総理の退陣が決まり、総裁選では財政が論点になっているが、聞き手も含めて何たるかが分かっていない。財政の基本は、締めるか、中立か、緩めるかである。2026年度本予算を考えると、社会保障費などの当然増は1.4兆円程と見込め、税収増は3.4兆円程だろうから、恒久的な2兆円の給付や減税をやって、やっと中立である。これは2025年度補正予算を前年度と同規模にした上でのことだ。 だから、聞き手は、2兆円で何をしますかと問わないといけ
リーマン後に日本化と言われた米国は、コロナ後、一気に加速した景気が衰えず、利下げに難渋している。他方、リーマン後に世界経済を引っ張った中国は、ゼロコロナでデフレに陥り、日本化が進む。なぜなのか。こうした対称的な動きは、経済の原理を考える上で絶好の機会なのだが、日本化の本人が、デフレ脱却の理由を悟るどころか、脱却の認識もないのだから、虚しいものである。 ……… 川越敏司先生の『行動経済学の死』を読ませていただいたが、物足りなさを感じた。行動経済学では再現性が十分でないという危機的な批判に対し、再現する場合もない場合も含んだ経済学一般の原理の一部になったという説明だったからだ。行動経済学の登場の衝撃は、利益を最大化するよう行動するという従来の経済学の原理の否定を含み、それはマクロのモデルや政策を根本から変えかねなかったのに、予定調和的な成り行きである。 しかし、従来の経済学が最大化行動の実証を
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