ロシアのカムチャツカ半島付近で7月30日、地震の規模(マグニチュード)が8.7の大地震が発生した。
地震の揺れに驚いたアシカの群れがパニックになる様子が、その場に居合わせたツアー客によって撮影された。
動画には、揺れを感じたアシカの群れが一斉に海に飛び込む様子が映っている。背後の崖から、複数の落石が確認できる。
AP通信の取材に応じたツアー会社の責任者は、当時の状況をこう説明した。
「大きな石が崖から落ちてきたんです。最初は何が起こっているのか理解できなかった」
「20秒くらいして、地震が発生したと気づきました。一斉にアシカの群れが海に飛び込み始めたんです。アシカたちは鳴き始め、怯えているようでした」
「私たちはボートに乗っているかぎり安全だと思っていたので、落ち着いていました」

アメリカの気象情報番組「ウェザー・チャンネル」によると、動画が撮影されたカムチャツカ半島沖に位置する志林規島(アンツィフェロフ島)は、絶滅危惧種に指定されているアシカの自然生息地として知られている。
今回の巨大地震を受け、日本でも北海道から和歌山県にかけて太平洋側の広い範囲に津波警報が発令された。